2拠点生活をする作家の、「カリフォルニアでの私」

2拠点生活をする作家の、「カリフォルニアでの私」

PHOTO: 操上和美

Gallery Hiroko Nakakitaでは、2025年2月3日(月)まで、中北紘子個展「My California」を開催しています。

神戸とカリフォルニアのアトリエを行き来して15年を迎える中北紘子が、カリフォルニアで描いた作品のみを集めて展示。カリフォルニアの明るく開放感溢れる空の下で、中北の言う「もう一人の私」が描いた作品群を見ることができます。

中北さんのコメントともに、作品の一部をご紹介

“Sunflower” 2018 (set of two works), Mixed media on canvas, 765mm x 1020mm x 50mm each

“Sunflower” 2018 (set of two works), Mixed media on canvas, 765mm x 1020mm x 50mm each

“Sunflower”
カリフォルニアにいると私は、明るいピンクの洋服を着たくなります。自然の花々はカラフルで、街には色のある服を着ている人も多いので、目立つ色の服を着ても、悪目立ちすることがないからかもしれません。気持ち良い太陽の光を受け、何にも躊躇せず、生きていることを楽しんでいる感覚。ピンクが着たくなるという自分の素直な感情と、カリフォルニアの人たちの開放的な気持ちが共鳴し、そのまま色として溢れ出した作品です。

“Delicious=Happy” 2012 (set of two works), Mixed media on canvas, 505mm x 405mm x 45mm each

“Delicious=Happy” 2012 (set of two works), Mixed media on canvas, 505mm x 405mm x 45mm each

“Delicious=Happy”
カリフォルニアでの私は、素直に生きることができます。たとえば美味しい料理を食べたとき、美味しい=幸せ、というダイレクトな感情を身体で感じ、表現することができます。日本にいるときのような屈折がなくなる、と言ってもよいのかもしれません。言い訳がましくなくなり、感情を素直に、ストレートに言い切ることができます。

“surfboard I” 2023, Acrylic on surfboard, 1820mm x 510mm

“surfboard I” 2023, Acrylic on surfboard, 1820mm x 510mm

“Surfboard I”
カリフォルニアにはサーフスポットが多く、ニューポートビーチもサーフィンを目的として訪れる人が数多くいます。忙しない日常やテクノロジーから距離を置き、自然と一体になることのできる時間を、サーファーたちは楽しんでいます。この作品では、サーファーたちが波に乗りながら自然のリズムとシンクロするさまを想像し、その開放感と喜びをたくさんの色によって表現しました。

“California pepper tree” 2018, Mixed media on canvas, 1220mm x 915mm x 50mm

“California pepper tree” 2018, Mixed media on canvas, 1220mm x 915mm x 50mm

“California pepper tree”
絵の具の「垂れ」と形態の共通点を感じ、私がこれまで繰り返し描いてきたモチーフの一つが栁です。栁は、幼いころから私の身近にありました。この絵で描いているのは、日本の栁ではなく、カリフォルニアの栁(コショウボク)です。日本の柳よりもさらに大きく、そよ風が吹くと、大きくふわっと揺れます。夏の生命感を絵の具の色に込め、カリフォルニアの柳の大らかさを描きました。

中北紘子個展「My California」 概要

Gallery Hiroko Nakakita (神戸市海岸通り3番地 シップ神戸海岸ビル1階)

Gallery Hiroko Nakakita (神戸市海岸通り3番地 シップ神戸海岸ビル1階)

会  期:2025年2月3日(月)まで
場  所:Gallery Hiroko Nakakita
         兵庫県神戸市海岸通り3番地 シップ神戸海岸ビル1階
時  間:11:00~18:00 金~月曜日 (火~木曜休廊)
入 場 料: 無料
お問合せ:hirokonakakita.artgallery@gmail.com

詳しくは、中北さんのホームページでチェック!