異なるバックグラウンドを持つ2人が、「文化」で交差したとき

KOTARO NUKAGA(六本木)では、ロサンゼルスを拠点に活動し、若くして世界から注目されてきたコア・ポア(Kour Pour, 1987-)と、南米のアマゾンのウイトト族にルーツを持ち、第60回ヴェネツィア・ビエンナーレに参加しているレンベル・ヤワルカーニ (Rember Yahuarcani, 1985-)による二人展「Myth In Motion」を2024年11月9日(土)まで開催します。

Kour Pour(コア・ポア)

Kour Pour(コア・ポア) 

イギリス・エクセターに生まれたポアは、イギリス、イラン、アメリカをバックグラウンドに持ちます。複数のアイデンティティに対し身体的な理解を持つポアは、ペルシャ絨毯、中世イスラムの写本、中国絵画、浮世絵など幅広い視覚的伝統からインスパイアされた作品を発表してきました。本展では「タイガーシリーズ」のペインティングを展示し、朝鮮半島の社会政治風刺、哲学的寓意、神話上の守護者など、東アジアにおける虎の多様な象徴性を参照とし、これらの国々の芸術家が虎のイメージをどのように共有し、それぞれの文化の中で独自の意味を与えてきたのかを探求します。

Rember Yahuarcani(レンベル・ヤワルカーニ)

Rember Yahuarcani(レンベル・ヤワルカーニ)

一方、ヤワルカーニは、祖母によって日常の中で語られた神話や先祖の逸話などの物語に強く影響を受けてきました。彼のペインティングに登場する色鮮やかな動物、植物、精霊、人間、そしてアマゾンの熱帯雨林に生息する他の生物は、互いに目に見えないレベルでつながっているかのように描かれており、それらを英知の源として再認識しています。ヤワルカーニの作品では、神話とは硬直した過去を語る物語ではなく常に彼らと共にあり、西洋中心的な規範によって押し付けられてきたアイデンティティとは異なる体系を持った生き生きとした日常なのです。

二人のアーティストが示す「神話」は、本展において鑑賞者の皆様と出会い、そこで生まれる文化的混淆によって予測不可能に創造的な「動的な神話」、つまり「Myth In Motion」として、新たな創造性の領域を切り拓きます。本展を日本有数の文化の交差点であるこの六本木にて開催できることを嬉しく思います。ぜひ、この機会にご高覧ください。

「Myth In Motion」メインビジュアル|Kour Pour《Spring》2024

「Myth In Motion」メインビジュアル|Kour Pour《Spring》2024

Rember Yahuarcani《The rain》2024

Rember Yahuarcani《The rain》2024

Rember Yahuarcani 《The summer》2024

Rember Yahuarcani 《The summer》2024

「Myth In Motion」開催概要

KOTARO NUKAGA(六本木)

コア・ポア
レンベル・ヤワルカーニ

会期: 2024年11月9日(土)まで
開廊時間: 11:00 - 18:00 (火-土)※日月祝休廊
会場:KOTARO NUKAGA(六本木)
〒106-0032 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル2F

「Myth In Motion」の詳細は会場公式サイトでもチェック!