【東京立川】「ONE PIECE ONLY」展開催中!一枚の紙が数百万部の本となって読者の手元に届くまでを追う
ライター
菅原 麻葉
一枚の紙が読者の手元に届くまでを追う「誰も見たことがない」ONE PIECE展
1997年から27年以上にわたり「週刊少年ジャンプ」で連載を続ける『ONE PIECE』。連載が1100話を超える壮大なストーリーマンガであり、そのコミックス発行部数は全世界で5億1000万部(2024年4月現在)以上です。
2021年1月4日「週刊少年ジャンプ」5・6合併号に、『ONE PIECE』1000話掲載。9月3日、ジャンプコミックス『ONE PIECE』 100巻発売。1000話100巻を記念するプロジェクトのひとつとして、色校正や印刷刷版を印刷所から集めてアーカイブしました。本展は、コロナ禍により発表されないまま保管していたこれらの素材と、尾田栄一郎のネームや原画、新たに印刷、製本される様子を撮り下ろした映像などを加え、この世界で稀有(ONLY)な作品がどうやって生まれるのかを辿る展覧会です。
原画以外の「中間制作物」である校正紙、製版フィルム、樹脂版、オフセット刷版など。これらは通常は表に出ることなく、多くはリサイクルされます。2021年に「週刊少年ジャンプ」の製作に使われていた製版フィルムや黄色い樹脂版は、製作フローの効率化により姿を消しました。これらを、次世代に伝えるべき貴重な資料と考え、「宝箱」をイメージした特注の什器に納めました。写真家・本城直季による、印刷会社や集英社の空撮写真とあわせ、マクロとミクロの視点で展示構成しています。
また2024年、新たに印刷会社での「週刊少年ジャンプ」やコミックスの製作現場を撮影。8Kのハイスピードカメラとアナモルフィックレンズを用いて収録しました。8Kのプロジェクター3台と12機のスピーカーを用い、印刷機のなかに入り込んでいくような圧倒的な映像空間を作ります。読者が手にするコミックや雑誌がどのように作られるのか。ONLYなマンガは、その製作過程もONLYであることを体感できます。
展覧会のもうひとつの中心となるのが、『ONE PIECE』1話から1110話まで、全ページの展示。会場のPLAY! MUSEUMの大きな特徴である、渦巻きのような壁面。高さ3.6m、長さ140メートルの面に、ひとつなぎの巻物のように展示されます。実際のコミックスを切り離し、手作業で貼り合わせて製作。『ONE PIECE』がいかに壮大でONLYなマンガなのか。迫力ある展示に圧巻されること間違いなしです。
また小学生以上の来場者全員に、ジャンプコミックスサイズ本文192ページの公式図録を会場でプレゼント(ひとり一部/非売品)。会場を後にしたあとも、展示体験をゆっくり振り返ることができます。
ショップでは「週刊少年ジャンプ」と同じ紙に活版輪転印刷したポスターを販売。ジャンプ約8冊分の大判サイズに『ONE PIECE』の名シーンをプリントしています。印刷に使われるカラーをイメージしたTシャツや、「週刊少年ジャンプ」の紙色をイメージしたスウェットなど、今回の展覧会にあわせたオリジナルグッズも販売されています。
「ONE PIECE ONLY」展 概要
会期:2025年1月13日(月・祝)まで ※12/31〜1/2は休館
会場:PLAY! MUSEUM(東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟 2F)
開館時間:10時〜18時(入場は17時30分まで)
電話:042-518-9625
◯入場料(税込)
一般 2,400円 大学生 1,800円 高校生 1,200円 中・小学生 800円 未就学児無料
◯購入方法
・セブンチケット限定販売 ※完全日時指定制
https://7ticket.jp/sp/one-piece-only
*チケットの詳細、利用案内、注意事項はセブンチケットの購入ページをご覧ください。
1987年生まれ。OLで雑誌編集を行う傍ら、ファッション、美容、お出かけ系などのライター業も。ファッション初心者ゆえ、安い・着やすい・コーデしやすいアイテムに目が行きがち。身長162cm、ブルベ冬・骨格ストレート寄りらしい。インスタグラムは愛猫と食べログ3.5以上のお店巡りが多め