【兵庫】神戸ファッション美術館にて、特別展「ファッション写真が語るモード-写真とドレスの関係性-」を開催
ライター
菅原 麻葉
モードと写真の不可分な関係を約230の作品の中に再発見
2024年11月23日(土)から開催の特別展「ファッション写真が語るモード-写真とドレスの関係性-」は、約120年におよぶファッション写真の歴史に写し出された人物と衣装の変遷と魅力を、当館の膨大なコレクションの中より「黎明期」「黄金期」「成熟期」「日本人作家」の4章に分け、アドルフ・G・ド・メイヤー、マン・レイ、セシル・ビートン、ロバート・メイプルソープ、 ヒロ、植田正治、奈良原一高、大石一男、篠山紀信、荒木経惟、都築響一など厳選した写真家約90名の230作品を紹介します。
同時に被写体となった世紀末のアール・ヌーヴォーやオートクチュールの世界で活躍したポール・ポワレ、ガブリエル・シャネル、クリスチャン・ディオールをはじめ、20世紀のファッション界で輝いたデザイナーたちの華麗なドレス作品約50点とあわせて、モードと写真の不可分な関係の再発見しに足を運んでみませんか?
展示構成
1.黎明期・・・ファッション写真の源流
①19世紀末、肖像写真撮影が大ブームとなります。当時の写真館の雰囲気をアール・ヌーヴォスタイルのドレス、写真、短編映画によって再現します。
②1920年代から30年代のアール・デコ期、同時代の芸術や文化の影響を受けて個性的で魅力的な写真が次々に誕生していきます。
2.黄金期・・・モード誌との蜜月
①第二次大戦後の花開いたディオールの「ニュールック」スタイルをはじめとする復活したオートクチュールをテーマとして、その華やかな雰囲気を伝える写真作品を展示。
②1950年代から60年代にかけてのファッション誌黄金期と称される時代に独自の自由で自然体の女性像を生み出し、ファッション写真をアートとして認めさせた巨匠たちの作品を展示。
3.成熟期…新しい挑戦とデザイナーの肖像写真
①ファッション写真はモード誌の枠を超え、拡散と変貌を繰り返す70年代から90年代。新しい写真世界が展開されます。
②シャネル、スキャパレリ、グレ、マッカーデル、ジバンシィ、サンローラン、ラガーフェルド、三宅一生、川久保玲、山本耀司、髙田賢三などデザイナーの肖像写真とドレスを同時に展示します。
4.時代を映した日本人写真家とスーパーモデル
①昭和から平成までさまざまな日本人たちが独自の写真世界を展開してきました。あるものはそのまま時代を切り取ることで、あるものは不変的な世界の創造によってファッション写真の可能性を追求していきます。
②パリコレクションとミラノコレクションなどの大半のショーの撮影を担った大石一男、神戸ファッション美術館開館当時の1990年代のスーパーモデルの写真約50点を展示します。
5.写真と衣服の危険な関係
写真と時代の関連性を示す重要な要素として約50点の衣服を展示。各デザイナー渾身のドレスは、被写体という枠には留まらず、時の生き証人として街の空気を運び、写真の力を強力にアシストします。
特別展「ファッショ写真が語るモード-写真とドレスの関係性-」開催概要
会 場/神戸ファッション美術館(神戸市東灘区向洋町中2の9の1)
電話 078-858-0050 ファックス 078-858-0058
開催期間/2024年11月23日(土)~2025年1月26日(日)
休館日/月曜日、年末年始(12月29日~1月3日)、1月14日(火)
※1月13日(月・祝)は開館
開館時間/10時~18時(入館は17時30分まで)
観覧料/一般1,000(800)円、大学生・65歳以上500(400)円、高校生以下無料
※神戸市内在住の65歳以上の方は無料。
※カッコ内は有料入館者30名以上の団体料金。
※神戸ゆかりの美術館、小磯記念美術館の当日入館券(半券)で割引。
1987年生まれ。OLで雑誌編集を行う傍ら、ファッション、美容、お出かけ系などのライター業も。ファッション初心者ゆえ、安い・着やすい・コーデしやすいアイテムに目が行きがち。身長162cm、ブルベ冬・骨格ストレート寄りらしい。インスタグラムは愛猫と食べログ3.5以上のお店巡りが多め