おうちで過ごす時間が増えている今。ひとりでいると、ついついいろんな不安がよぎりませんか? 運動不足で体調崩さないかな、ずっとどこにも行けなかったらどうしよう、仕事がこのままなくなっちゃったらどうしよう……、などなど。悪いことは考えはじめたらキリがありません。
MORE本誌でも新刊紹介を担当している私、千吉良美樹が、心身ともに元気になって、不安を消し去るために読んでほしい3冊をご紹介します。こんな時だからこそ、体と心を整えて元気に過ごしましょう!

1冊目:『生きるための料理』たなかれいこ

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(リトルモア ¥1500)
2014年に発刊された本書は、「食のギャラリー612」の代表であり料理家のたなかれいこさんのレシピ本です。ただし、ただのレシピ本ではありません。本書のタイトルにあるとおり、“生きるため”にどんな食材をどう調理して食べるか――命と食の基本を教えてくれる、“読む”レシピ本です。

そもそも、10代までは病院通いが頻繁だったというたなかさん。薬に頼らずに健康な体を作りたいと思ったことがきっかけで、食と向きあい始めたそうです。今はどんな食材でも、ほぼ一年中手に入ります。たとえば本来なら夏の野菜であるきゅうりやトマトが手に入らない季節はありません。でも、旬のものを、食材そのものを味わえるように調理して食べる――それだけで体を芯から温め、整えてくれるのだと本書では教えてくれます。使用する食材それぞれが持つ力や、どんな調理法が向いているのかといった解説を読むだけでも、買い物や料理の時間を楽しくしてくれるはずです。

2冊目:『あさになったのでまどをあけますよ』荒井良二

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(偕成社 ¥1300)
朝。目覚めて、みなさんは最初に何をしますか? 私は、家じゅうのカーテンを開けて、天気が良かったら窓を開けて、その日の空気を吸い込みます。今の家を選んだのも、いちばん大きな窓から見える景色に、「安心」を覚えたからです。

荒井良二さんによるこの絵本に出合ったのは、2011年の年末のことでした。繰り返される日常の中で、窓を開けると変わらずそこにあるいつもの風景。仕事に追われ、朝、カーテンも開けずに出勤する毎日を過ごしていた私は、この絵本に出合い、自分を取り戻すために毎朝窓を開けるようになりました。ただ目の前に広がる変わらない景色にホッとする。それだけで気持ちがリセットされるような気がしたのです。しかも、荒井さんの美しい絵で描かれる窓の先の風景は、海だったり山だったり街だったりして、いつか行ってみたいと思っていた場所をいろいろ思い出させてくれるはずです。未来の旅行計画を練り直すきっかけにもなるかもしれません。

▶3冊目:『科学的に元気になる方法集めました<ライト版>』堀田秀吾

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(文響社 ¥880)
自分が落ち込んでいる時や悶々としている時、不安に押しつぶされそうになって何もやる気が起きない時に、ただ「青空を見れば元気になるよ!」と言われただけでは、“なんだか腑に落ちないな……”と、思いませんか?  でももし、「実はそこには科学的な根拠があって、『見上げる』という動作で自然と胸を張ることで、ストレス対する抵抗力が高まるんだ」と言われたら、“やってみようかな”という気持ちになるのではないでしょうか。

本書は、東京大学やハーバード大学をはじめとした国内外の大学やNASAなどの各種機関で“研究されている”元気になる方法をまとめた一冊です。「テンションを高める習慣」や「朝最高のスタートを切るための習慣」のほか、「元気を出すために“やってはいけない”習慣」なども多数紹介されています。「友達とおいしいお酒を飲みながらしゃべりまくってストレス発散!」という方法が難しい今、“科学的根拠”に頼ってみるのもおすすめです。
心と体を元気にしてくれる本3選、いかがでしたか? 本に癒されたり、救われたり、励まされたり……。そんな体験の一助になれたらうれしいです! 
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文/千吉良美樹