「PMSがツラい」「低用量ピルって大丈夫?」など、生理のお悩みQ&A【生理の話1】
生理痛・PMS・PMDD……生理の不調にまつわるQ&A
なんとなく我慢してしまっている人も多い生理中の体調の変化や不調。思い込みをやめて正しい対策へ行動しよう。
教えてくれたのは
『SOWAKAクリニック』竹元 葉先生
女性の医師・スタッフのみで診療を行う『sowaka women's health clinic』の院長。明るい人柄が人気。■https://sowaka-cl.com/
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Q. 生理前にまつわる悩みは?(複数回答可)
生理痛は、鎮痛剤を服用して対処している人が多くいるが、PMSにも効くとされている、ピルを服用している人は少なく認知度が低い
●23〜30歳の女性100人にインターネットによるアンケートを実施
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Q. 仕事で生理休暇を取得したことはある?
徐々に生理休暇の取得が進んでいる一方、「男性上司に申請を出しづらい」、「有給にならないので取得したくない」などの声も
Q. 生理にまつわる不調ってどんなものがあるの? 自分の症状が何にあたるのか知りたいです
A. 月経困難症、月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)など。 ただ、症状は個人によって異なります
「生理による痛みや不調は、月経困難症と呼ばれ、主な症状に生理痛があります。経血量が多い時や排便痛がある場合は、子宮内膜症などの病気の可能性も。また、生理前の気分の落ち込みやイライラ、過食、むくみなどの心身の不調は、PMS(月経前症候群)と呼ばれます。さらに、PMDD(月経前不快気分障害)という、極度の不安感や激しい怒りを感じ、うつ状態になる人もいます。生理の症状は、100人100通り。不調だけでなく不順の場合も放置せず、一度婦人科を受診して、自分の状態を正しく知り、対処をしましょう」(竹元先生、以下同)
Q. 生理痛は、多少のつらさなら我慢すべきですよね? 鎮痛剤は服用を続けると効かなくなると聞きました
A. 我慢せず、痛くなる前に鎮痛剤を。婦人科にかかれば、ピルや漢方という選択肢も
「鎮痛剤にはできるだけ頼らないほうがいい、というのは間違いです。生理痛は、子宮が収縮する時に出るプロスタグランジンという物質の分泌が原因。鎮痛剤は痛みが強くなってからの服用ではなく、その成分の分泌が多くなる前に、早めに服用することが大事です。もちろん、用法・用量を守れば市販の鎮痛剤で問題はありません。婦人科ではピルや漢方薬など症状に合わせた処方が受けられます」
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ロキソニンSプラス[第1類医薬品](12錠)¥698/第一三共ヘルスケア
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Q. 婦人科ってどういうタイミングで行くの? なんだか行きづらくて……
A. ちょっとでも悩みがあれば、気軽に婦人科へ。早めにかかりつけを見つけておくことが大事!
「少しでも不調を感じた時はもちろん、セルフケアの方法についてなど気軽に相談に来てください。モア世代は、生理に限らず、妊娠・出産、更年期障害など、今後ライフステージが上がるにつれて、あらゆる女性特有の悩みに直面することが考えられます。その時に、いつでも相談できる“かかりつけ”を見つけておくと安心ですよ」
Q. 働き始めてから、生理前のイライラや落ち込みが激しくなりました……
A. 環境の変化やストレスで症状に変化があるケースはよくあります
「学生時代は生理の症状で悩んでいなかった人が、社会人になってから不調や痛みに悩まされ始めたということもよくあります。それは、生活リズムの変化やストレスなどによる、ホルモンバランスの大きな乱れが要因のひとつです。つらければ我慢せず、婦人科を受診してほしいのはもちろんのこと、異動や転職、パートナーが変わったなど“変化があった時は念のためにかかりつけの婦人科を受診しておく”習慣をつけておくと、より過ごしやすくなるはずです」
Q. 生理周期の記録ってなんの意味があるの? 何をメモしておけばいいかもよくわからない……
A. “生理周期、症状、経血量、薬の量”を記録しておけば、適切な処置を受けられる
「生理の記録は医師にとって重要な情報源。正確な診察のために“生理周期、症状、経血量、薬の量”が必要なので、日頃から記録しておいてください。また、何よりも生理の記録があれば、どの時期にどのような症状が出るか、自分の体のクセを可視化することができます。不調に対して、あらかじめ心やセルフケアの準備ができるように、管理アプリなどを使ってデータを残しておくとよいですよ」
Q. 低用量ピルって副作用の心配や将来不妊になるって聞くけど、本当に大丈夫?
A. 誤った思い込みは捨てて! 女性の産婦人科医のほとんどが使っています
「副作用として、血栓症になるリスクが挙げられますが、これはごくまれなケース。ヘビースモーカーや肥満、40歳以上の方は処方を避けることがありますが、婦人科で正しく処方されている場合は問題ありません。また、服用を続けると妊娠しづらくなるというのも誤った認識。服用をストップして3カ月ほどすればピル自体が妊娠に影響することはありません。ピルは、避妊効果だけでなく、生理痛やPMSの症状を軽くしたり、婦人科系の病気にかかる確率を低くする効果があります。少しでも気になったら婦人科で説明を聞くなど、選択肢のひとつとして取り入れることを検討してみてください」
Q. フェムテックアイテムはどんどん取り入れるべき?
A. 見極めは重要。適切な取捨選択ができるよう、ヘルスリテラシーそのものを高めましょう
「月経カップなどの新しいサニタリーグッズや記録アプリなど、フェムテック関連のサービスは自分の体を知るきっかけになる、かつ生理期間を快適に過ごすのに役立ちます。あまたの選択肢から自分に合ったアイテムを選ぶためには、婦人科を定期的に受診するなどして、日頃からヘルスリテラシーを高めておくことが重要です」
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撮影/山崎ユミ 取材・原文/海渡理恵 構成・企画/高戸映里奈(MORE) ※掲載商品については変更等の可能性があります。メーカーHP等で最新情報をご確認ください。