副業が本業に! ヴィーガンケータリング『SUNPEDAL』オーナー・小池陽子さんの履歴書
It girlの「私の履歴書」
選んだ生き方にこそ、センスが表れる
自分の気持ちに正直に選択し、キャリアを築いてきた女性たちを取材するこの連載。今回は、肉や魚、乳製品などを使わない“ヴィーガン料理”のケータリング事業をメインにイベント、ポップアップなども行うフードクリエイター、小池陽子さんにお話をうかがいました。
小池陽子(こいけ ようこ)さん
副業を本業に。ヴィーガン料理を通して「食」の可能性を伝えるフードクリエイター
Job :
『SUNPEDAL』代表、ヴィーガンフードクリエイター
Profile :
1990年生まれ、宮城県出身。ヴィーガン料理のケータリング事業などを行う『SUNPEDAL』オーナー。日本各地のクリエイターをつなぐキュレーターとしても活躍
『SUNPEDAL』代表、ヴィーガンフードクリエイター
Profile :
1990年生まれ、宮城県出身。ヴィーガン料理のケータリング事業などを行う『SUNPEDAL』オーナー。日本各地のクリエイターをつなぐキュレーターとしても活躍
History
2012
4年制大学卒業後、ヴィーガンが盛んなイギリス・ロンドンに1年間留学。語学学校に通ったり、隣国を旅したりして過ごす
2014
日本に帰国後、チーズ専門商社の営業職に。『ミシュラン』掲載のホテルや旅館などのクライアントを担当し、食の知識を深める
2015
ヴィーガンレストランのホール業に転職。肉や魚を使わずにさまざまな料理を作る楽しさを知る
2018
2016年から副業で行っていた現『SUNPEDAL』のケータリング事業を主軸にすべく、ヴィーガンレストランを退職
4年制大学卒業後、ヴィーガンが盛んなイギリス・ロンドンに1年間留学。語学学校に通ったり、隣国を旅したりして過ごす
2014
日本に帰国後、チーズ専門商社の営業職に。『ミシュラン』掲載のホテルや旅館などのクライアントを担当し、食の知識を深める
2015
ヴィーガンレストランのホール業に転職。肉や魚を使わずにさまざまな料理を作る楽しさを知る
2018
2016年から副業で行っていた現『SUNPEDAL』のケータリング事業を主軸にすべく、ヴィーガンレストランを退職
小池陽子さんの選択
“「先が見えない選択」は不安だけど、その分オリジナルの道を自由に歩める”
幼少期から「食」が大好きな両親のもと、添加物の入っていない料理を食べて育ったという小池さん。
小池陽子「高校生で初めてバイトをした時は、反動でファストフードを食べまくりました(笑)。母がオーガニックにこだわっていたので、ジャンクなものを食べる習慣がなかったですし、父にも『おいしいものを見極められる子に育ってほしい』と言われてきました。その教えを体が覚えていたのか、ひとしきりジャンキーなものを食べたらオーガニックな食事が恋しくなり。昔から食品の原材料を見るのがクセだったので、大学時代にひとり暮らしをしていた時もできあいのものを買うより体に優しい料理を自炊するように」
そんな彼女が“ヴィーガン”を認識したきっかけは、大学卒業後の留学だったそう。
小池陽子「当時は自分が何をしたいのか曖昧でした。国際交流学部だったこともあり1年間イギリスに留学したのですが、現地には肉や魚を食べないヴィーガンの方が多くて。もっと知識を深めたいと思い、帰国後しばらくしてヴィーガンレストランに就職。野菜のおいしさやヴィーガン料理の幅広さに感動し、自分の中の概念が変わりました!」
その時の高揚感と、自分の力でヴィーガンフードの可能性を伝えたいという気持ちから、料理を振る舞うポップアップイベントなどを副業でスタート。小池さんの色彩豊かな料理はクチコミで瞬く間に広まった。
小池陽子「うれしいことに、ファッション業界の方などにも知っていただき『ケータリングはやっていないの?』のひと言からお弁当のデリバリーも始めてみたんです。当時は今ほどヴィーガン料理の認知度も高くなかったので、撮影現場などで初めて食べる人も多く……。でも、そんな方から『ヴィーガン料理っておいしい!』と喜んでもらえるのが幸せで、それがやりがいになりました」
アトリエもない中でケータリング業を始めた小池さんは、当時を「行き当たりばったり」、「常に不安だった」と振り返る。
小池陽子「それでも私は先が見えないほうをあえて選びます。ほかの人がやっていないことを、自由に自分らしくやれるほうが楽しいんです。今でも不安はぬぐえないけど……不安だとその分ガムシャラにやれるから! 私の性に合っているのかもしれませんね」
小池陽子「高校生で初めてバイトをした時は、反動でファストフードを食べまくりました(笑)。母がオーガニックにこだわっていたので、ジャンクなものを食べる習慣がなかったですし、父にも『おいしいものを見極められる子に育ってほしい』と言われてきました。その教えを体が覚えていたのか、ひとしきりジャンキーなものを食べたらオーガニックな食事が恋しくなり。昔から食品の原材料を見るのがクセだったので、大学時代にひとり暮らしをしていた時もできあいのものを買うより体に優しい料理を自炊するように」
そんな彼女が“ヴィーガン”を認識したきっかけは、大学卒業後の留学だったそう。
小池陽子「当時は自分が何をしたいのか曖昧でした。国際交流学部だったこともあり1年間イギリスに留学したのですが、現地には肉や魚を食べないヴィーガンの方が多くて。もっと知識を深めたいと思い、帰国後しばらくしてヴィーガンレストランに就職。野菜のおいしさやヴィーガン料理の幅広さに感動し、自分の中の概念が変わりました!」
その時の高揚感と、自分の力でヴィーガンフードの可能性を伝えたいという気持ちから、料理を振る舞うポップアップイベントなどを副業でスタート。小池さんの色彩豊かな料理はクチコミで瞬く間に広まった。
小池陽子「うれしいことに、ファッション業界の方などにも知っていただき『ケータリングはやっていないの?』のひと言からお弁当のデリバリーも始めてみたんです。当時は今ほどヴィーガン料理の認知度も高くなかったので、撮影現場などで初めて食べる人も多く……。でも、そんな方から『ヴィーガン料理っておいしい!』と喜んでもらえるのが幸せで、それがやりがいになりました」
アトリエもない中でケータリング業を始めた小池さんは、当時を「行き当たりばったり」、「常に不安だった」と振り返る。
小池陽子「それでも私は先が見えないほうをあえて選びます。ほかの人がやっていないことを、自由に自分らしくやれるほうが楽しいんです。今でも不安はぬぐえないけど……不安だとその分ガムシャラにやれるから! 私の性に合っているのかもしれませんね」
“どんなものにも、それを作る人がいて強い想いがあることを伝えたい”
「ヴィーガン料理を食べたことのない方や、肉や魚が好きな方がいらっしゃる場にケータリングを届けることも。そういった方々にも『おいしい』と思ってもらえるのか、最初は緊張でいっぱいでした。でも、彩りある野菜を使ったり、各国のスパイスで味つけをしたりすることでお客様に喜んでもらえることが快感に。私がかつて感じたように、皆さんにもヴィーガンの可能性を感じてもらえたらうれしいです!」(小池さん、以下同)
「ケータリング事業以外に、キュレーターとして日本各地のクリエイターが参加するポップアップイベントを開催しています。今年2月に東京・伊勢丹新宿店で行ったイベントには、沖縄や淡路島、群馬などを旅した時に出会った生産者さんや農家さんの協力で20店舗が出店。大量生産ではないもの、エシカルなものを作り手が実際に販売し、製作の背景や想いをお客様に直接伝えることの素晴らしさを実感しました。今後も私が旅を通して知った素敵なものづくりを多くの人に届け、地方と東京、生産者とお客様をつないでいきたいです」
Yoko's OSHIGOTO STYLE
FASHION
「仕事中は動きやすさファースト。自転車通勤なのもあってパンツスタイルが鉄板です。最近はクリエイターやスタイリスト主催のフリマに出かけ、誰かが着ていた服を譲り受けることが増えました。古着屋さんでお気に入りの一点ものを探すのも好きです」
MAKE-UP
「オーガニックのコスメが好きで、ときには家で自作することも。今日もベースは自分で作ったお粉『シルクパウダー』のみ。眉はしっかりめがマイルールです」
BAG
「買い出しも多いので両手があくミニショルダーが定番。ui.kawakamiさんの作品で、真ちゅうの留め具が可愛いアップサイクルナイロンのエコバッグも携帯!」
Private
「東京にいるとオンモードになりがちなので、地方を旅してリフレッシュします。こちらは先日訪れた淡路島の景色。旅先では必ず、その土地の食材で料理を作ります」
撮影/藤井由依 取材・原文/宮田彩加 ※MORE2022年11月号掲載