災害が起きてしまったらどうする? 20代女子のための防災ガイド【いげちゃんのコツコツSDGs】
日々、よく耳にする“SDGs”という言葉。なんのために取り組むの? 私にできることは何? SDGsに興味を持ち始めた井桁弘恵が、そんな疑問に向きあいます!
Vol.28-1 働くひとり暮らし女性のための防災
近年、日本では大規模な災害が増加傾向にあり、ひとりひとりの地震や津波、豪雨などに対する備えが必須になっています。そこで今回は、防災のプロ・冨川万美さんに、ひとり暮らし女性が知っておきたい防災知識を教えてもらいました。
教えてくれたのは……
東日本大震災の支援活動を機に、防災を啓発するNPO法人「ママプラグ」の設立に携わる。被災体験をもとにした「アクティブ防災」を提唱し、全国各地でセミナーやイベントを開催している。監修本に「家族と自分の命をつなぐ最新常識 今どき防災バイブル」(主婦と友社)がある
地震が起きてしまった時に、何をすればいい?
冨川さん「まずは頭を守ることを第一に考えて!」
冨川さん:地震が起きた場合、まずは頭上から身を守ることを意識しましょう。物が落下してこない場所で、揺れが収まるまでじっとしていることが重要です。エレベーターに乗っている場合は、エレベーターが停止してしまう可能性があるため、地震が発生したらすべての階のボタンを押して、降りられる場所で降りましょう。こうした対応ができれば、地震によるリスクを最小限に抑えることができます。
地震が起きた時のNG行動は?
冨川さん:大きな揺れを感じた時は、身の安全を確保することが最優先。揺れている最中に、キッチンまでガスコンロの火を止めに行ったり、ブレーカーを落としたりすることは避けてください。それらの対応は、揺れが収まってから落ち着いて行うように。近年、だいたいの家庭のガスコンロには、揺れを感知して自動的にガスの供給を停止するガス漏れ遮断装置が付いているので、焦らなくてOK。
避難をしなければならない時に取るべき行動は?
冨川さん:「避難所」に行くのは、最後の選択です
冨川さん:災害時の避難行動は、状況によって異なります。一般的には、家に留まることが安全である場合がほとんどですが、大地震や津波、火災などのリスクが高い場合は、避難が必要です。
まず、家に留まる場合は、余震やさらなる災害の可能性に備えて、家の中で安全な場所を確保し、最新の情報を入手することが重要。スマホを利用して、地元の自治体や気象庁などからの指示を確認してください。避難が必要な場合は、避難所への移動が唯一の選択肢ではありません。避難先は、安全性の確保やアクセスが容易なのであれば、家族や友人の家などがベストです。
被災した際に、正しい情報を得るには?
冨川さん:災害時にはアプリが非常に有用です。例えば、Yahoo!JAPANの「Yahoo!防災速報」やNHKの「NHK ニュース・防災」、東京限定ですが「東京防災」などといった、さまざまな防災系のアプリがあります。
こういったアプリは、自宅や職場、旅行先などの場所を登録することが可能。地点登録をしておくと、たとえば、震度5の地震が発生した場合、余震の可能性や、安全な避難場所などがポップアップ通知されます。
いげちゃんのコツコツ日誌
いげちゃん:福岡県西方沖地震を経験したこともあり、親から防災意識を持つことの大切さをよく教えられました。そのため、防災バッグはもちろん、家には常に大量の水やレトルト食品をストックしています。また最近、外出時に災害に遭う可能性も考えて、助けを呼ぶ際に便利なホイッスルを家の鍵につけました! 防災だけでなく、防犯としてもいいアイテムなので買ってよかったです
撮影/野田若葉 モデル/井桁弘恵 ヘア&メイク/山口春奈 スタイリスト/辻村真理 取材・文/海渡理恵