つづく、つづける。モアモデル・井桁弘恵と一緒に学ぶSDGs【Vol.14】

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日々、よく耳にする“SDGs”という言葉。なんのために取り組むの? 私にできることは何? SDGsに興味を持ち始めた井桁弘恵が、そんな疑問に向きあいます!
生活に欠かせない食品や日用品を買う時にできる“エシカルな選択”について、エシカルコーディネーターとして活躍するエバンズ亜莉沙さんに聞きました。

What’s SDGs?

SDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)のロゴ
国連で採択された、2030年までに達成すべき17のゴールのことで、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略。私たちが地球に住み続けるために、貧困、飢餓、環境、教育、ジェンダー平等などの問題を、世界が協力して解決することを目指す。

スーパーから始めるエシカルライフ

買う時にできる地球や人、動物に優しいサステナブルな選択

井桁弘恵とエバンズ亜莉沙さん
[井桁さん]トップス¥30800(オーシバル×ビームス クチュール)・パンツ¥23100(ビームス クチュール)/ビームス ジャパン 靴¥7200/チャールズ&キース(チャールズ&キース) イヤカフ¥25300/ココシュニック(ココシュニック オンキッチュ)
[エバンズさん]ワンピース¥26400/CASA FLINE表参道本店(カーサ フライン) 靴¥28050/ダイアナ 銀座本店(ダイアナ) バッグ¥6600/エスケーパーズオンライン(オープン エディション) その他/本人私物

お話を聞いたのは……

エバンズ亜莉沙さん
1994年生まれ。アメリカ人の父と日本人の母を持つ。2015年からエシカルコーディネーターとして、“サステナブル”、“エシカル”をテーマに、イベントの企画、ディレクション、PR、記事執筆などを行っている
高校時代
米・オレゴン州の高校に進学。環境科学の授業で社会課題や環境問題と個々の生活とのつながりを学び、自分が食べるものや見ているものについて、考え直し始める
高校卒業後
エバンズ亜莉沙さんの高校時代の写真。inハイチ
高校時代に所属していた環境保護などを行うボランティアグループのメンバーとハイチへ。途上国の現状を目の当たりにし、本格的に環境や世界について学ぶため国際NGOでインターンやエシカル協会の講座を受講する
現在
フリーランスでの活動のほか、「ホンモノを、より身近に。」がコンセプトの食ブランド『EATART』のブランドディレクター、ポートランドに暮らす兄と立ち上げた、『Prettysimple Studio Co.』のディレクターなども務める

手に取るアイテムの背景を知ることで変わる世界

井桁 最近“エシカル消費”という言葉をよく耳にしますが、そもそもの意味をもう一度おさらいしたいです。

エバンズ エシカルは「倫理的」という意味で、エシカル消費は人や動物、自然、未来に優しい消費のあり方のことを指します。たとえば、スーパーで買物する時に個包装された野菜と裸で売られた野菜があれば、プラスチックごみ削減につながる後者を買ったり、自然環境や人権に配慮したフェアトレードやオーガニックなどの商品を選んだりすることです。

井桁 そういった商品はどうしたら見つけられますか?

エバンズ そのアイテムが作られた背景がわかる認証マーク(下記参照)を探してみるのがおすすめかな。でも、急に買うものすべてをエシカルに切り替えるのは大変! 今日はオーガニック、明日はフェアトレードの商品を探してみよう、といったように自分のペースで気負わず取り組んでいくのがエシカルライフを続けていくコツです。

井桁 たしかに。最初から完璧にしようとすると心が折れそうだけど、それなら無理なく続けられそう。

エバンズ あと最近は、オーガニックスーパー『ビオセボン』や、京都にある日本初のゼロウェイストスーパー『斗々屋』のように、量り売りやエシカルな商品がそろうお店が増えているので行ってみても。そういった場所で背景を意識して買ったものは、使っていて心地がいいし、そのものが持つストーリーが新たな発見につながることもあってすごく楽しいですよ。

井桁 素敵! 私もこれからは、手に取るものの裏側にも意識を持って選択できるように心がけます!

今日からできる! スーパーマーケットでのエシカルな買い方

井桁弘恵がスーパーのカートを押している様子
定期的に行くスーパーだからこそ、買物をする時に心がけたい人や地球のためにできるアクションをラインナップ。

取り入れたい6TIPS

01 すぐに食べるものは手前にあるものから買う

「食品廃棄削減のため、毎食食べているものや食べる予定が決まっているものはなるべく手前から取るように。でも、期限内に消費できないと本末転倒なので注意!」(エバンズさん、以下同)

02 旬の食材を買う

季節はずれの食材は、加工やハウス栽培のために膨大なエネルギーを消費していることも。旬の食材を選ぶことは、そういったエネルギー消費の削減はもちろん、栄養価も高いので健康維持にもつながります」
エバンズ亜莉沙さん

03 フードマイレージを気にしてみる

「フードマイレージとは、“食材の輸送距離”のこと。この距離が長いほど地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量が増加します。輸送エネルギーが少ない国産や地元の食材を選ぶことで、環境負荷軽減に貢献できます!」
井桁弘恵

04 積極的に発信する

「たとえば、『野菜の過剰包装を控えてほしい』、『ヴィーガン対応の商品も置いてほしい』など、よく通っているスーパーの店員さんや、意見箱にあなたの声を届けてみてください。お店側もニーズがあるとわかれば、改善に動いてくれます」

05 できるだけ認証ラベル・マークのあるものを買うようにする

「SDGsへの関心の高まりから、環境配慮をうたう見せかけの商品が増えています。第三者機関による厳しい審査を通った、環境や人に優しい商品につく認証ラベル・マークは信頼できるので、買物の時に目印にして」
【覚えておきたい認証ラベル・マーク】
RSPO認証マーク
熱帯林の伐採や人権を保護
パーム油の主な生産地である、熱帯地域の環境やそこに暮らす生物の多様性、生産者の人権が守られていることを示している。
「エシカル」って何? 環境のために意識しの画像_9
▲カップラーメンなど
カップヌードル¥231(価格は編集部調べ)/日清食品
国際フェアトレード認証ラベル
公平・公正な貿易で生産者を守る
原料の生産から完成品になるまでの過程で、生産者の人権や環境に配慮した基準を満たしていることを証明する商品につく。
トップバリュ ひとくちミルクチョコレートパッケージ
▲チョコレートなど
トップバリュ ひとくちミルクチョコレート¥257/イオン
MSC認証マーク
貴重な水産資源を未来につなぐ
過剰漁獲などにより減少している水産資源を守るため、環境に配慮し適切に管理された漁業でとられた水産物であることを表す。
白身魚タルタルソース(オープン価格)/マルハニチロ
▲魚介類の製品
白身魚タルタルソース(オープン価格)/マルハニチロお客様相談室
「エシカル」って何? 環境のために意識しの画像_14
自然界の力でつくられたことを証明
農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本に、自然界の力でつくられた農作物や畜産物につけられる国の制度に基づく認証マーク。
料亭の味 無添加有機味噌/マルコメ
▲みそなど
料亭の味 無添加有機味噌¥322(価格は編集部調べ)/マルコメ
FSC認証マーク
持続可能な森林の木材を使用
環境、社会、経済的に適切な森林管理に貢献する商品につく。環境破壊や人権侵害を引き起こす森林伐採の阻止が目的。
ネピア プレミアムソフトティシュ180組5コパック(オープン価格)/王子ネピア
▲ティッシュなど
ネピア プレミアムソフトティシュ180組5コパック(オープン価格)/王子ネピア
レインフォレスト・アライアンス認証マーク
農園で働く人と自然をプロテクト
農園の労働環境や、森林や生態系の保護など、持続可能な農業に包括的に取り組む農園でつくられた商品につけられている。
スウィーティオバナナ グリーンフォレスト
▲バナナなど
スウィーティオバナナ グリーンフォレスト/ドールお客様相談室

06 事前に買うものを考えておく

「日本の食品ロスの約半分は家庭から発生しています。事前に買うものを決めるよう心がければ、衝動的な購入が防げて食品の廃棄量を減らすことにつながります」
井桁弘恵とエバンズ亜莉沙さん

いげちゃんのSDGsなコツコツ日記。

オーガニックスーパーに行ってみました!

井桁弘恵がオーガニックスーパーの『ビオセボン』で購入したものを披露している様子
「オーガニックスーパーの『ビオセボン』へ。量り売りブースもあったし、認証マークがある商品も見つけられました。これからスーパーで買物する時は、できるだけ認証マークつきのものや、フードマイレージが短いアイテムを選ぶように心がけたいと思います」(井桁)
●「井桁弘恵と一緒に学ぶSDGs」これまでの記事はこちらから
撮影/花村克彦 ヘア&メイク/あきやま ひとみ スタイリスト/辻村真理 取材・原文/海渡理恵 ※MORE2022年11月号掲載