最近発売された本の中から、おすすめを厳選して紹介!

最近発売された話題の本から、3冊のおすすめをご紹介します。

『街とその不確かな壁』村上春樹

おすすめ本。『街とその不確かな壁』村上春樹

『騎士団長殺し』に続く6年ぶりの長編小説。高く頑丈な壁に囲まれた街、古い夢、17歳と16歳の夏の夕暮れ──。1980年に雑誌『文學界』に掲載された単行本、全集未収録の幻の中編小説と言われる『街と、その不確かな壁』。長く封印されてきた物語が、40年以上の時を経て新しく動きだす。著者の作品にたびたび登場するモチーフやテーマがちりばめられた、待望の新作。(新潮社 ¥2970)

『GOROGORO KITCHEN 心満たされるパリの暮らし』(著)井筒麻三子 (写真)Yas

おすすめ本。『GOROGORO KITCHEN 心満たされるパリの暮らし』(著)井筒麻三子 (写真)Yas

登録者数35万人を超えるYouTubeチャンネル『GOROGORO KITCHEN』でパリの日常やレシピなどを配信する著者による、初の単行本。エッセイストでありライターの著者ならではのユーモアあふれる視点で、マルシェや蚤の市、インテリアや食生活、フランス人の気質などパリでの何気ない毎日を紹介している。夫でフォトグラファーのYasが撮るパリも美しい。(講談社 ¥1980)

『赤い月の香り』千早 茜

おすすめ本。『赤い月の香り』千早 茜

渡辺淳一文学賞受賞作『透明な夜の香り』の続編。オーダーメイドで客の望む「香り」を作る天才調香師のもとでアルバイトをする主人公。次々と訪れる依頼人と向きあううちに、さまざまな事情を知ることになり──。形もなく見えもしない「香り」というものが、ときに深く人々の心をつかみ、離さない。第168回直木賞受賞作家が描く、ドラマティックな長編小説。(集英社 ¥1760)

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原文/本間香奈 ※MORE2023年7月号掲載