『イカゲーム』シーズン2に出演!ウィ・ハジュン&パク・ソンフンのおすすめ出演作まとめ
『イカゲーム』で瞬く間に人気に火がついたウィ・ハジュン。さらに、『イカゲーム』シーズン2で女装姿が話題になっているパク・ソンフン。2人のカメレオン俳優の作品にフューチャーします。
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Kカルチャー・旅・漫画・音楽・スポーツ観戦好きのライター。ドハマりしたK沼が旅沼に直結し、年間十数回は海外へ。最近の趣味は「各国でローカライズされた韓国料理を食べること」。
- 【ウィ・ハジュン】人気急上昇中!『イカゲーム』シーズン2でも続投が決定
- ウィ・ハジュンの出世作『イカゲーム』をプレイバック!
- 2番手男子のウィ・ハジュンに癒される『ロマンスは別冊付録』
- ウィ・ハジュンが強気な年下男子を演じるラブロマンス『卒業』
- 拳vs初恋⁉ 潜入捜査の中で絡み合うシンプルな緊張感と複雑なノワールロマンスに沼る『最悪の悪』
- 【パク・ソンフン】悪役で話題沸騰!カメレオン俳優としても評価
- 主役を徹底的にいじめ抜く!『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』
- 悪役を好演!ロマンチックコメディ『涙の女王』
- パク・ソンフンは刑事役!コミック・バディ・スリラードラマ『誘拐の日』
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【ウィ・ハジュン】人気急上昇中!『イカゲーム』シーズン2でも続投が決定
ウィ・ハジュン●1991年8月5日生まれ。映画『コインロッカーの女』(2015)でデビュー。年下男子役を演じた『ロマンスは別冊付録』(2019)で注目を浴びる。『イカゲーム』(2021)では、ゲームの真相に迫るキーパーソンのジュノ役を演じ、一躍人気に。代表作に『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』(2018)、『シスターズ』(2022)、『卒業』など。
ウィ・ハジュンの出世作『イカゲーム』をプレイバック!
『イカゲーム』
全9話
出演:イ・ジョンジェ、パク・ヘス、ウィ・ハジュンほか
Netflixシリーズ「イカゲーム」独占配信中
あらすじ
ギャンブルがやめられず、多額の借金を背負ったギフン(イ・ジョンジェ)。ある日、地下鉄で見知らぬ男から奇妙なゲームへの招待を受け、456億ウォン(約43億円)という破格の賞金に目がくらみ参加する。しかし、彼を待ち受けていたのは、昔ながらの遊びを取り入れた死のゲームだった。一方、警察官のジュノ(ウィ・ハジュン)は、数年前に突然失踪した兄を探すため、ゲームの運営団体に潜り込む。
ここが見どころ!
年内に新シーズンが公開されると期待されている『イカゲーム』。2021年に配信されたシーズン1は、配信開始から28日間で全世界1億1100万世帯が視聴、累計再生数が16億時間に到達する世界的ヒットを記録。米テレビ界最高峰の栄誉とされるエミー賞で6冠に輝き、非英語作品として初めてイ・ジョンジェが主演男優賞、ファン・ドンヒョク監督が監督賞を受賞する快挙を達成しました。
ジャンルは、生死をかけた危険なゲームに挑む「デスゲーム」。そのため暴力的なシーンが多く登場しますが、本作を手掛けたファン・ドンヒョク監督が「現代の資本主義社会を象徴する寓話のようなものを書きたいと思った」と語ったように、デスゲームは現代社会にはびこる激しい競争や格差を風刺していて、苦境に立たされてゲームに参加するしかなかったプレイヤーたちの人間ドラマが色濃く描かれているところも本作の大きな魅力の一つ。私はバイオレンス系が苦手で、ヤンキー映画の喧嘩シーンも直視できないくらいなのですが、『イカゲーム』はそのストーリー性に引き込まれて、気がついたらイッキ見していました。
個性豊かな主要キャラクターたちの中でも印象的だったのが、主人公のギフン(イ・ジョンジェ)と地元の後輩のサンウ(パク・ヘス)の関係。
ギャンブルがやめられないギフンと、横領した金で先物取引に失敗して警察から追われる身になったサンウ。どちらもお金に関してはクズですが、ギフンは自動車工場をリストラされた一方で、サンウはソウル大学経済学部に主席入学&証券会社勤務と歩んできた背景が対照的。自分より他人を助けようとしてしまう心根の優しいギフンに対して、サンウはギフンのことを「ヒョン(兄貴)」と親しみを込めて呼びながらも、ゲームに勝つ重要なポイントをあえて言わなかったり、一緒に戦ってきた仲間を騙して勝ち抜いたりと冷徹な顔を持っています。
脱北者のセビョク(チョン・ホヨン)と、刑務所から出所してきたばかりのジヨン(イ・ユミ)の友情も、本作のハイライトのひとつ。2人のうちどちらか1人が脱落するというゲームで、制限時間ギリギリまでお互いの生い立ちや夢について語り合い、友情が芽生えるシーンは「泣ける」と話題になりました。
そして、本作でゲームの真相に迫るキーパーソンのジュノ役を演じたのが、『ロマンスは別冊付録』(2019)、『卒業』(2024)などで人気急上昇中のウィ・ハジュンです。
警察官ジュノは、失踪した兄を追ってゲームの運営側に潜入。ジュノがゲームの裏に隠された本当の目的を明かしていってくれるので、プレイヤーたちによる「デスゲーム」と運営組織の実体に迫る「クライムサスペンス」という2つの角度から作品を楽しむことができました。
ジュノは凶悪犯罪を扱う強力班(日本でいう捜査一課)の刑事なのですが、ギフンたちをイカゲームの島へ連れていくスタッフを襲って潜入に成功したり、正体がバレそうになったら躊躇なく相手を倒したりと戦闘能力がすごく高く、ジュノ視点のシーンはさながらスパイ映画を観ているよう。ウィ・ハジュンはデビュー前に兵役を終えており、ジュノの俊敏な体さばきにはそうした経験が生きているのかもしれません。
運営に潜入するという設定のため仮面をつけての演技シーンが多く、感情表現が難しかったはずですが、絶対に兄を探し出すというギラギラとした鋭い目つきで視聴者を圧倒。壮絶なゲームのインパクトにも負けない抜群の存在感を放ち、物語を進めていく重要な役どころを見事に演じきったウィ・ハジュン。「あの警察官ただ者じゃない」「銃の構え方がかっこいい」「警察官がイケメンすぎる」と注目を集め、大ブレイクを果たしました。
そうして、ゲームを操る組織の首領である“フロントマン”の正体を突き止めたジュノ。シーズン1では、フロントマンに銃で撃たれ、崖から海に落ちるところまでが描かれました。「ジュノの死体が出てこないから実は生きているのでは?」という視聴者の考察通り、シーズン2でもウィ・ハジュンの続投が決定。ジュノはどのように生き延びたのか? シーズン2ではどのような立ち位置で登場するのか? ギフンとタッグを組むのか? シーズン2の公開が待ち遠しいです!
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『イカゲーム』
全9話
Netflixシリーズ「イカゲーム」独占配信中
2番手男子のウィ・ハジュンに癒される『ロマンスは別冊付録』
『ロマンスは別冊付録』
全16話
出演:イ・ジョンソク、イ・ナヨン、ウィ・ハジュンほか
Netflixシリーズ「ロマンスは別冊付録」独占配信中
あらすじ
記録的な若さで編集長になった天才作家チャ・ウノ(イ・ジョンソク)。家の物を勝手に使う不気味な家政婦をクビにしようと思っていたが、実はその正体は姉弟のように過ごしてきた片思いの相手カン・ダニ(イ・ナヨン)だった。
かつてコピーライターとして活躍したダニは、夫の浮気が原因で離婚、シングルマザーになっていた。自分の力で生きていこうと再就職を目指すも挫折ばかり。元夫と住んでいた家も失ってしまう。その後、ダニはウノが所属する編集部に雑用係として就職し、ウノの家に居候しながら契約社員として働き始める。
こうして新しいスタートを切ったダニ。偶然出会った青年チ・ソジュン(ウィ・ハジュン)と急接近したり、ウノの後輩編集者のソン・ヘリン(チョン・ユジン)がウノに想いを寄せていることを知ったりと、プライベートも動き出して……。
ここが見どころ!
出版社を舞台に、長いブランクを打破して社会復帰するヒロインの苦悩や奮闘、年下男子とのロマンスを描いたロマンスドラマ。メインカップルを演じるのは、『ピノキオ』(2014)、『あなたが眠っている間に』(2017)などをヒットに導いたイ・ジョンソクと、本作が9年ぶりのドラマ復帰となったイ・ナヨン。
ウノにとって子供の頃に交通事故から救ってくれたダニは初恋の相手。ダニが結婚した後も彼女の幸せを願って密かに思い続けるほど一途ですが、ダニはウノの気持ちに全く気づいていないというところがミソ。ウノを弟分だと思って純粋にかわいがるダニがかわいいし、職場ではクールな編集長のウノが、ダニの前では子供っぽく嫉妬したりと年下感全開になってしまうところにきゅんきゅんして、視聴中は口角が上がりっぱなしでした。
一方で、理不尽な目に遭いながらも全力で取り組むダニのお仕事の部分も見どころ。編集部の人々はみんなクセが強いですが、本が好き!いい本を作りたい!という思いが共通していて、ダニも自分らしい働き方を見つけていきます。姉弟のようだった年上女子×年下男子の関係性が変化していく甘いロマンスはもちろん、編集部で働く人々のさまざまな事情を描いたお仕事ドラマとしても楽しめる作品です。
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人気作家、大学教授、編集長と3足の草鞋を履くハイスペック男子のウノ(イ・ジョンソク)。
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社会復帰を目指しながら、家政婦を装ってウノの家に住み着いているダニ(イ・ナヨン)。
ウィ・ハジュンの年下男子にときめいて
注目株・ウィ・ハジュンが演じるのは、才能あるフリーのブックデザイナーのチ・ソジュン。ウノと恋のライバルになる人物です。『イカゲーム』でのりりしい姿や『シスターズ』でのミステリアスなキャラクターが印象的な彼ですが、本作では、大型犬っぽいかわいさとスマートさを兼ね備えた年下男子のウィ・ハジュンを見ることができます。
まず、チ・ソジュンは登場シーンからずるい!
優秀な学歴と輝かしい経歴が再就職ではかえって仇となり、結婚・育児による7年間のブランクが高い壁として立ちはだかるダニ。朝、バス停で面接用のヒールの片足を失くしてしまったせいで溜め込んでいた感情があふれ出し、面接をドタキャン。おまけに雨まで降ってきて、ダニはコンビニでソジュ(焼酎)を買ってやけ酒を飲み、「男に声をかけられたら誰でもついてく!」と自暴自棄に。酔っ払いに絡まれて困っていたところにソジュンが現れ、彼氏のフリをして救ってくれます。
しかも、ソジュンはダニが失くした靴を持っていて(朝たまたま居合わせて一日中持っていた)、裸足だったダニに靴を履かせてくれるんです。のっけからロマンチックで甘い~! この後も偶然再会し、出会った日にソジュンが傘を貸してくれたことからダニはソジュンを「ウサン(傘)さん」、お礼にネギの鉢植えをもらったことからソジュンはダニを「ネギさん」と呼んで、親しくなっていきます。
ダニは住む家を失ってウノの家に居候しているため、ウノが特大アドバンテージを持っているにもかかわらず、ソジュンの猛追もすごい。どんどんダニとの距離を縮めていきます。
ダニの“ご近所さん”だったソジュンですが、ダニの会社まで迎えに来て「今まで偶然に会ったけど、これは違う。あなたとデートしたい」と直球勝負! 「3カ月だけ付き合ってみない?」と告白する時も「まずは一緒に出勤して、仕事終わりに時間があったら一緒に食事をしましょう」とダニを思いやりつつ、「明日何時に出勤しますか?」とあま~い笑顔でもう一押しするところまで、年下特有のかわいさにスマートさまで兼ね備えていて沼らせポイントが高い……! ダニに向ける大型犬のような人懐っこい笑顔に心を掴まれること間違いなしです!
ドラマではダニが37歳、ウノが32歳、ソジュンは29歳。ダニを一番近くで見てきたウノと、新しいときめきをくれるソジュン。年下男子たちによる恋のバトルにきゅんと癒されてください♡。
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『ロマンスは別冊付録』
全16話
Netflixシリーズ「ロマンスは別冊付録」独占配信中
ウィ・ハジュンが強気な年下男子を演じるラブロマンス『卒業』
『卒業』
全16話
出演:チョン・リョウォン、ウィ・ハジュンほか
U-NEXT独占配信中
© STUDIO DRAGON CORPORATION
あらすじ
ソ・ヘジン(チョン・リョウォン)は勤続14年目の塾講師。競争の激しい業界の中でもスター級の人気を誇り、休みなく働いていた。ある日、10年前に成績下位から名門大学に送り出した教え子のイ・ジュノ(ウィ・ハジュン)がヘジンの務める塾の新人講師となって現れる。“恩師と教え子”から“同僚”になった2人は、少しずつ惹かれあっていく。
ここが見どころ!
本作は、韓国で最も塾が多い街と言われる大峙洞(テチドン)を舞台に、トップクラスの人気を誇る塾のベテラン女性講師と、新人講師になった彼女の教え子が織りなす大人のラブストーリー。2018年に韓国で放送され、年下男子ブームを巻き起こしたソン・イェジン×チョン・ヘイン主演の『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』を手掛けたアン・パンソク監督の最新作です。
主演を務めるのは、『油っこいロマンス』のチョン・リョウォンと『イカゲーム』のウィ・ハジュン。なんと、ウィ・ハジュンは本作が恋愛ドラマ初主演! これまで『最高の離婚』、『ロマンスは別冊付録』、『18アゲイン』などで二番手男子を演じてきた彼が、デビューから9年でついに一番手男子になりました! ウィ・ハジュンは、『よくおごってくれる……』にソン・イェジンの弟役として出演していましたので、アン・パンソク監督作品に主演として堂々カムバックしたのもアツいポイント。『卒業』では、恋愛ドラマの一番手男子のウィ・ハジュンが炸裂しています!
ウィ・ハジュンが演じるジュノは、成績下位から難関大学合格を果たした、ヘジンの”奇跡の教え子”。大学を卒業し大企業に就職したものの、実家があるソウルの一等地・江南に自力で家を買うのは難しいと悟り、早くお金を稼ごうとカリスマ塾講師を目指して、恩師ヘジンがいる「大峙チェイス」に転職します。
成績不振の崖っぷちから驚異的な追い上げで難関大学に入り、誰もが羨む大企業に就職したというだけあって、ジュノは自信家で頭がキレる“しごできボーイ”。安定した道を捨てて塾講師になるなんて……と必至に止めようとするヘジンに「先生、一線を越えてますよ」とズバッと言い返すストレートな性格の持ち主で、かわいくて守ってあげたくなる年下男子というよりも、野心のあるたくましい肉食系年下男子です。キリっとした目もとに大きな口、韓国で“恐竜顔”と呼ばれるウィ・ハジュンの凛々しいイメージともよく似合っていて、現実でウィ・ハジュンが年下だったらこんな感じなのかも? なんて思っちゃう妙なリアルさをまとっています。
チョン・リョウォンが演じるヘジンは、「大峙チェイス」の宣伝ポスターを飾るほどのカリスマ講師。塾生と保護者からの信頼も厚く、学校の試験問題に不備があれば学校に乗り込んで直談判する熱血ぶり。最初の教え子であり、彼女の塾講師人生の誇りであるジュノが後輩の新人講師となって現れたことで、10年以上守り続けてきた日常が少しずつ変化していきます。
受験競争が厳しい韓国でスター級の人気を維持するのは容易ではないはず。ヘジンはかなりのやり手のはずですが、チョン・リョウォン特有のリラックスしたムードがいい味を出していて、刺々しさゼロの大人の余裕を纏ったヒロイン像に仕上がっているところがさすが。しっとりと落ち着いた雰囲気の中でそれぞれの苦悩や葛藤を描くアン・パンソク監督ならではの世界観ともぴったりハマっていました。
チョン・リョウォンと言えば、ファッションも見どころ。韓国芸能界きってのファッショニスタとして知られる彼女がドラマで着こなすファッションは毎回話題になるのですが、今回は塾講師役ということで落ち着いたトーンやオフィスカジュアル寄りの着こなしが多く、コーディネートの参考にできそうなポイントがたくさん! 第一話から、ラベンダー色のスタンドカラーブラウスに黒のペンシルスカート、足もとは黒のソックス×スニーカーでカジュアルダウンさせる着こなしに惚れ惚れしちゃいました。シャツとベストの重ね着やジャケットを使ったコーデなど、秋冬が楽しみになるヘジンのファッションにも注目です。(@yoanaloves ←チョン・リョウォンの私服も素敵なので、ぜひインスタもご覧ください)
そんなジュノとヘジンの恋愛模様はというと、ジュノがぐいぐいリードします!
初めて出会った高校生の頃からヘジンのことが好きだったジュノ。一緒に働くうちに好きだった気持ちが抑えられなくなり、「僕の初恋がソ・ヘジンだって気づいてたでしょ?」「僕には先生が必要です」と正面から告白するジュノに、見ているこちらもドキドキさせられっぱなしでした。
しかし、師弟関係であった2人の恋愛は大きな試練を迎えることに。常に強気でちょっと生意気なところもあったジュノが、ヘジンとの関係や仕事を守っていく中で、より頼もしい男性に成長していきます。
キスシーンも色々と登場するのですが、大人のロマンスということでキスシーンも大人っぽいので心の準備を(笑)。これまで演じてきた二番手男子も魅力たっぷりでしたが、ウィ・ハジュンって本気のロマンスも最高に似合うんだなと再認識。“キス職人”のタイトルがつく日もそう遠くなさそうです。
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『卒業』
全16話
U-NEXT独占配信中
© STUDIO DRAGON CORPORATION
拳vs初恋⁉ 潜入捜査の中で絡み合うシンプルな緊張感と複雑なノワールロマンスに沼る『最悪の悪』
『最悪の悪』
全12話
出演:チ・チャンウク、ウィ・ハジュン、イム・セミほか
ディズニープラス スターで全話独占配信中
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あらすじ
1990年代、韓国の江南、中国、日本の麻薬密売トライアングルを捜査するために日韓合同捜査本部が設置された。刑事パク・ジュンモ(チ・チャンウク)は捜査本部の一員となり、昇進を狙って新興の麻薬組織に潜入捜査を決意する。一方、ジュンモの妻であり、麻薬保安官のユ・ウィジョン(イム・セミ)も、夫を助けるために同捜査に志願していた。ジュンモは、江南の元DJで現在は犯罪組織リーダーのチョン・ギチョル(ウィ・ハジュン)の信頼を得るため、彼の犯罪組織に順応していこうとするが、彼らは、やがてジュンモに疑いを持ち始め……。このゲームで最後に笑うのは誰なのか。最悪の悪は誰なのか?
ここが見どころ
すっかり秋ですね。気づけば上着なしでは外出できなくなるほど冷え込む時期に。そんな中、心が冷えていませんか? あたたかさ、足りていますか? そんな季節におすすめしたいのが今作。
チ・チャンウクとウィ・ハジュンという、イケメンでイケボなメンズたちが、ある日突然運命の歯車に巻き込まれて、自身の仲間や家族、そして大切な人と泥沼展開を余儀なくされる物語です。観るだけで、目頭と胸が熱くなりますよ!
1話目から、韓ドラ沼にドボン!
本作は、韓国ドラマによくある、「面白くなるまでが長い」がありません。第1話から惹きつけられ、「バレる? バレない?」「あの関係、どうなるの⁉」とハラハラドキドキしながら、最終回までノンストップ! ただ、本格的なアクションシーンが多く、目をそむけたくなるような場面もありますが、それらを中和するシーンもあるのでご安心ください。
なぜ序盤から引き込まれるのか。それは魅力的なキャラクターと説得力のあるストーリーにあるんです。
舞台は1995年の韓国。田舎町の刑事ジュンモ(チ・チャンウク)は、妻で麻薬保安官エースのウィジョン(イム・セミ)と違い、なかなか昇進できず、憂鬱な日々……。そんな時、麻薬密売組織を解体するための合同捜査に引き入れられることになります。彼の任務は、ソウルを牛耳る犯罪組織・江南連合への潜入捜査。ボスのギチョル(ウィ・ハジュン)に取り入り、仲間となったジュンモでしたが、ギチョルとウィジョンの過去を知ることによって、思いもよらない運命に巻き込まれていきます。
「罪を犯した人だけが悪?」
「人の心を利用した人も、悪ではないの?」
裏切り、信頼、愛、友情……。さまざまな思惑が渦巻く中、“最悪の悪”になるのは誰?
一瞬たりとも目が離せません!
悪と正義の間で揺れるジュンモに釘付け
本作では、潜入捜査によって悪の世界に足を踏み入れたことで人生が変わっていくジュンモの葛藤と、彼を取り巻くギチョルとウィジョンの複雑な関係が、ドラマにより熱くしています。
麻薬組織を潰す潜入捜査官パク・ジュンモを演じるのは、『ヒーラー~最高の恋人~』、『サムダルリへようこそ』など、数多くの人気ドラマの主演を務めてきたチ・チャンウク。今回は、爽やかな笑顔を封印して熱演しています。
ジュンモは、ソウルの警察官にはない泥臭さとクセの強さを持った男。悪党を捕まえるのではなく、悪党になりきる潜入捜査官として適役でしたが、少しでも疑われると、命を脅かされるという危険な任務。一度は潜入捜査の任務を断るも、妻に見合う自分になるため、命懸けの潜入捜査に挑みます。ギチョルや強者だらけの組員たちに対して、一歩も引かないジュンモの度胸と気迫と狂気に引き込まれます!
組織トップにのし上がったカリスマDJ・ギチョルの秘めた思いに注目
一方、ジュンモが潜入する麻薬組織のリーダー・ギチョルを演じるのは、『イカゲーム』、『シスターズ』、『卒業』で脚光を浴びたウィ・ハジュン。
ケンカが強く、江南の悪ガキたちを率いるギチョルを、暴力団のトップが目をつけて利用するのですが、ギチョルは自らの野望を叶えるために下克上を起こします。自分を見下す者たちを片っ端からコテンパンにし、江南連合のトップへ。ギチョルは、ただケンカが強いのではありません。カリスマDJであり、仲間思いで人情深いリーダーであり、そして初恋の人を思い続けている、魅力的なワルなんです!
“初恋ファースト”なウィ・ハジュンを見逃すことなかれ
ウィ・ハジュンのファンの方ならば、きっとこう言うに違いありません。
「こんな彼が見たかった!」と。
そうです、ギチョルの初恋の人=ウィジョンという本作での設定が、これでもかというくらいに、ウィ・ハジュンの魅力を引き出しているのです!
2人のなれそめは教会。礼拝に通う過程で恋心を募らせていったという初恋の王道です。
このパターン、教会で知り合った年上のメンズに年下ヒロインが恋することが多いのですが、今作では逆。
“教会でよくしてくれる(多分、よくおごってもくれたはず)お姉さん”パターンなのですよ!
ギチョルにとってのウィジョンは初恋の人であり、十代の時から顔見知りで何でも話せる唯一無二の人であり、堅気だった頃の自分が大切に胸にしまっていた、叶わなかった恋心を捧げる相手。「男の初恋は引きずる」と聞きますが、ギチョルも例に漏れず。江南を裏で取り仕切っている組織のトップなのに、このヌナに対しては、そのへんの高校生よりも「純情か!」とツッコみたくなるほどのピュアっぷりを見せてくれます(笑)。
その姿は、ワンコが飼い主にだけ、「好き好き大好き! ずっと好き!!!」と、目を輝かせてじゃれつきまくるそれ。観ている側は胸キュンが止まりません。
しかし、登場人物たちは違います。部下は目がハートになっているボスを見て「マジ⁉ 相手は警官だよ?」とドン引き(そりゃそうだ)。ジュンモはジュンモで「俺の妻をなんて目で見るんだ!」と、胸中では怒り心頭なのが、おもしろかったです。
また、「ヌナを好きだったあの頃に戻りたい純情ボーイなボス・ギチョル」と「ボスに認められたい潜入捜査中のジュンモ」の構図を作ることによって、潜入捜査ドラマに新しい風を吹かせているなあと思いました。
ウィ・ハジュンと言えば、『卒業』で、高校の時に恋した恩師を同僚になった今でも想い続けるイ・ジュノを演じ、そのまっすぐな想いと屈託のないかわいい笑顔が年上女子の心をくすぐりましたが、『最悪の悪』のウィ・ハジュンも負けていません。むしろ、悪の親玉なのに、初恋の人の前では「ご主人様、大好き!」な大型犬に変身するウィ・ハジュンのギャップの破壊力は、劇中の乱闘シーンよりも印象的でした。
最後に、もうひとつ。
中国の麻薬工場の重役、イ・ヘリョンというキャラクターがいるのですが、演じているのはキム・ヒョンソこと、歌手BIBI。彼女は、TWICEの『MORE & MORE』への作詞参加や『その年、私たちは』、『二十五、二十一』といった人気ドラマへのOST(オリジナルサウンドトラック)に参加するなど、韓国のエンタメシーンで活躍中。彼女が気になったら、楽曲やOSTもチェックしてみてくださいね。
いろんな魅力がつまった『最悪の悪』。ぜひ、次の週末のお供にどうぞ。
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『最悪の悪』
全12話
ディズニープラス スターで全話独占配信中
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【パク・ソンフン】悪役で話題沸騰!カメレオン俳優としても評価
パク・ソンフン●1985年2月18日生まれ。映画『霜花店 運命、その愛』(2008)でデビュー。ドラマ『たった一人の私の味方』(2018)で知名度が上昇。ドラマ『ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜』(2022)でド級の悪役を熱演し、一躍有名に。『イカゲーム』シーズン2(2024)にも出演し、ティザーでの女装役で話題に。
主役を徹底的にいじめ抜く!『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』
あらすじ
ムン・ドンウン(ソン・へギョ)は高校時代、裕福な家の娘パク・ヨンジン(イム・ジヨン)を中心とした特定の同級生らから壮絶ないじめを受けていた。ヨンジンの母親は育児放棄の状態で、先生に訴えても逆に暴力を受ける始末。その後、ドンウンは高校を退学。ヨンジンへの憎しみを抱え、働きながら勉強し大学に合格する。ある日、栄養失調で倒れたドンウンは病院で研修医のチュ・ヨジョン(イ・ドヒョン)と出会い、囲碁を教えてもらうことに。そして教師になったドンウンはヨンジンへの復讐を開始する。
ここが見どころ
いじめを受けたヒロインによる壮絶な復讐物語。痛いまでにリアルで緻密な台本と、没入感を倍増させる俳優たちの類まれなる演技によって、まさに「やめられない、とまらない」を地で行く作品です。
本作でソン・へギョ演じるムン・ドンウンを苛め抜くチョン・ジェジュンを演じているのがパク・ソンフン。ええ、『涙の女王』で、ヒロインにとんでもなく執着するサイコな投資家ユン・ウンソンを演じたあの彼が、本作でも悪役を熱演!
「悪役を演じる時は楽しみながら演っている」とインタビューに答えるほどに憎々しい演技を披露してくれたパク・ソンフンのチッケム(ファンカメラ)目線で、本作のみどころを紹介します♡
敵役のタチが悪いほど、復讐劇は深まるもの。
実際、パク・ソンフンの演技があまりに自然すぎて、役名のチョン・ジェジュンが本名だと思われることもあったとか。
それでは、ジェジュンは、どんなキャラクターだったのでしょうか。
ドンウンをいじめる5人のうちのひとり。裕福な家庭に生まれ、ブティックを経営していたり、親からゴルフ場の経営を任されるなど、金銭的に不自由したことのない人物。しかし、少しでも気に入らないことがあるとすぐキレて、相手を殴るという救いようのない金持ちのドラ息子なのでした。
さらにいじめ仲間のパク・ヨンジン(イム・ジヨン)とも肉体関係を持っているわ、三十代になっても同級生をパシらせるわ、CAやお店のスタッフをアゴでこき使うわの典型的な利己的横暴男。ちょっと思い返してみても、いいところがひとつも見つからないくらいのクズ・オブ・クズでした!
作品概要
『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』
全16話
出演:ソン・へギョ、イ・ドヒョン、オム・ジヨン、パク・ソンフンほか
Netflixシリーズ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」独占配信中
悪役を好演!ロマンチックコメディ『涙の女王』
『涙の女王』
全16話
出演:キム・スヒョン、キム・ジウォン、パク・ソンフンほか
Netflixシリーズ「涙の女王」独占配信中
あらすじ
ソウル大学法学部出身の弁護士ペク・ヒョヌ(キム・スヒョン)。実家が地元の名士で“スーパーマーケットの王子”とも呼ばれる彼は、財閥クィーンズグループの3代目で、クィーンズデパートの社長ホン・ヘイン(キム・ジウォン)と結婚する。財閥家の婿となったヒョヌは皆が羨む“逆玉の輿”だが、結婚3年目を迎えた夫婦仲は最悪。冷淡な性格のヘインにも財閥の尻ぬぐいをする生活にも限界を感じ、離婚を決意する。そんな折、ヘインが余命3カ月であることが発覚。ヒョヌは計画を変更し、遺産を受け取るために愛妻家を演じることを思いつく。一方、ヘインの大学時代の友人で投資家のユン・ウンソン(パク・ソンウン)は韓国に戻り、クィーンズグループに接近する。ウンソンの登場によりヒョヌ&ヘイン夫婦の関係にも変化が……。
ここが見どころ!
本作は、昨今の韓国ブームの起爆剤となった『愛の不時着』を手掛けた作家パク・ジウンの新作であり、韓国で『愛の不時着』の視聴率を超えた大大大大大ヒットドラマ。下半期放送予定のドラマを含めても2024年トップ3に入ること間違いなし。4月28日に最終回を迎えたので、イッキ見派も今からスタートしちゃってください!
W主演を務めるのは、『サイコだけど大丈夫』のキム・スヒョンと『私の解放日誌』のキム・ジウォン。
キム・スヒョンは『ある日~真実のベール』以来、約3年ぶりの連ドラ出演となり、パク・ジウン作家の作品に出演するのは『星から来たあなた』、『プロデューサー』に続いて3度目。歴代の2作品も大ヒットを記録している名作であり、韓ドラ好きにはたまらない最強タッグなのです。(『星から来たあなた』のド・ミンジュンが大好きなので両手を合わせて感謝しました)
一方、キム・ジウォンも『相続者たち』、『サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~』などで人気を博す俳優。『太陽の末裔Love Under The Sun』のクールなボブヘアのエリート軍医の、あの子です。
社会現象を巻き起こしてきた大ヒットドラマの俳優陣&作家が集まった本作は、「あっ!」となる粋な演出が盛りだくさん。ドラマ冒頭で描かれるヒョヌとヘインの挙式シーンは、『愛の不時着』から誕生したビッグカップルであるヒョンビン&ソン・イェジン夫婦の結婚式をオマージュ。景色のいい屋外の式場であること、花のアーチなど一瞬でピンとくる演出となっています。
『サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~』で大ブームとなった「私はかわいこぶってるんじゃなくて、かわいく生まれてきただけなんだもん」というキム・ジウォンの愛嬌シーンを、本作でキム・スヒョンがパロディしていたり(なんとアドリブだそう!天才!)、ヒョヌがカウンセリングを受けるクリニックの精神科医役として『サイコだけど大丈夫』で兄サンテ役を演じたオ・ジョンセが特別出演したりと、第1話だけでも至る所にドラマファンを楽しませる仕掛けが施されていて、まるで同窓会のような、懐かしくうれしい気持ちになれるところも視聴者をぐぐぐっと引きつけたのではないでしょうか。
“デパート業界の女王”と呼ばれるヘインは、内にも外にも敵の多い環境の中で後継者最有力候補まで登り詰めた強さを持つ女性。美貌も実力も名声も兼ね備えたヘインの根拠のあるプライドの高さは清々しく、「ヘイン姫」と呼びたくなるヒロインです。
そんなヘインは、ヒョヌへの態度も冷たいうえに、財閥一族の婿となり肩身の狭い思いをしている夫を気遣うこともなく、なんなら家族の集まりにわざと遅れて呼ぶという自己中っぷり。そりゃ夫婦の愛も冷めるわ……と思ってしまいますが、実はヒョヌのことを大切に想っていて、集まりに遅れて呼んだのも意地悪な家族からヒョヌを守るため。ヒョヌに横柄な態度をとる弟を裏で懲らしめるなど陰で盾となってあげているのですが、それがヒョヌに伝わっていないという不器用さが愛らしい。
ヒョヌが遺書を書き換えてもらうために突然優しくなっても、ヘインは“まったく。私のこと大好きなんだから”というように100%ピュアに受け取ってしまうところにもきゅん。世紀のNewツンデレヒロインが爆誕しました♡。
財閥令嬢ということで衣装も華やか。ヘインの衣装は計166着にもなるそう!うっとりするハイファッションの着こなしにも注目してください。
離婚したいけれど財閥家からの報復に怯えていたヒョヌは、ヘインが余命僅かだと知り、3ヵ月我慢すれば円満に別れられるとニヤリ。さらに、ヘインが結婚前に「ヒョヌに遺産を渡さない」という遺言書を書いていたことを知り、遺書を書き換えてもらおうと愛しているフリをするのですが、ここでキム・スヒョンのコメディ演技が炸裂! ヘインが息をしているか確かめようと顔を近づけたところ、寝ていたヘインが目を覚まして思わずキスで誤魔化したり、会議中にヘインが咳込んだだけで「救急車を呼んでください!」と指示したり。ヘインの病状について説明を受けるシーンでも、言葉は心から妻を心配している夫だけど、顔には「治られてしまっては困る」と書いてあって、オーバーでチグハグなヒョヌがおかしくてかわいい!!
そうしているうちに、だんだんとヘインへの愛が復活していくヒョヌ。そんな自分を否定しつつも、ヘインのピンチには必ず駆けつけちゃうんだからかっこいい。商談のチャンスを掴みに出席したパーティーで、参加者たちがほぼパートナー同伴だと知ったヘインが少し自信をなくしていると、さくっと裁判に勝訴して一番大事な場面ですっと横に現れたり、ヘインを襲おうとするイノシシを一発で仕留めたりだとか、かっこいいモードのヒョヌはまさにスーパーマン。ドラマを見ながら何度「ペク・ヒョヌー!!!!」と叫んだことか。
そして、ドラマのタイトルにあるように、本作は涙の演技もすごいんです。全16話でキム・スヒョンが涙を流したシーンは計40回(!)にも及び、くすっと笑える涙から、ヘインへの深い愛情が滲む涙、泣き叫ぶ姿などなど、キム・スヒョンの多彩な泣きの演技はさすが。主演2人の演技に引き込まれて、おもしろいのに涙が止まらない状態に。
本作は悪役たちの演技も輝きまくり。『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』のチョン・ジェジュン役でおなじみのパク・ソンフンが今回もド級の悪役を熱演しています。
アメリカ・ウォール街で実績を積んで戻ってきたユン・ウンソン。パーティー会場でヒョヌと初対面にもかかわらず「僕たちいい関係だったんでね」と挑発するなど、序盤から嫌~なオーラ全開。仕事に絡めてヘインの横をキープするわ、え?図々しくないですか? とツッコミたくなるくらいクィーンズグループ邸宅に入ってくるわ、夫婦だけでなく財閥一族を蝕むような不気味さは鳥肌もの。
学生時代からずっとヘインが好きだった……みたいな、一途な2番手男子なわけがありません。巨大な企みを持って夫婦仲を壊そうとするウンソンにイライラ!いや、イッッッッッッライラ!!一方で、獲物を定めるようなギロリとしたウンソンの目つきは、ゾクッと背筋が凍るほど。こんなに嫌いになれるのも、パク・ソンフンの演技力の賜物にほかなりません。打ち上げのフォトセッションで「ウンソンを憎んでも、僕のことは憎まないでください」と語るのも納得の悪役ぶりを見せてくれたパク・ソンフン。彼のおかげで物語がさらに盛り上がったのは間違いありません。
彼のほかにも、クィーンズグループの会長の愛人モ・スリ、セレブ専門の敏腕仲人でヘイン一家の執事であるグレイス・コといった敵がヒョヌ&ヘインを苦しめていきます。
ヒョヌ&ヘインのすれ違ってるのに噛み合ってるやりとりに笑い、2人の純愛に涙し、悪役たちにキーッ!となり、感情がジェットコースターのように揺さぶられる展開は満足感、満腹感たっぷり。悪役にイライラしたら、YouTubeで公開されているドラマのメイキングを観てください。みんなチャーミングでいい人です(笑)。
配信サイト
『涙の女王』
全16話
Netflixシリーズ「涙の女王」独占配信中
パク・ソンフンは刑事役!コミック・バディ・スリラードラマ『誘拐の日』
Amazon Original『誘拐の日』
全12話
主演:ユン・ゲサン、ユナ、キム・シンロク、パク・サンフンほか
Prime Videoで独占配信中
©ASTORY Co.,Ltd ©KT StudioGenie Co.,Ltd ©ENA
あらすじ
白血病を患う娘の手術費用に悩むキム・ミョンジュン(ユン・ゲサン)は、元妻ヘウン(キム・シンロク)から提案された身代金目的の誘拐を、やむなく決意する。誘拐を実行するべく目的地の豪邸へ向かったミョンジュンの車に飛び込んできたのは、なんとターゲットの少女ロヒ(ユナ)。衝突はしなかったものの、気を失ったロヒを自宅へ連れ帰ると、目覚めた彼女は記憶を失っていた。とっさに父親を名乗るミョンジュンだったが、“天才児”と評判のロヒに丸め込まれて、こき使われるのだった。そんな中、ロヒの両親の死体が発見され、監視カメラに映っていたミョンジュンは、殺人の容疑をかけられ……。
ここが見どころ!
今回紹介するドラマ『誘拐の日』は、作家チョン・ヘヨンの同名小説(日本語版もあります)が原作。ちょっと気の弱い間抜けなお人好しだけど、病気の娘のために誘拐まで決心する誘拐犯のミョンジュンと、記憶を失くした天才少女・ロヒとの物語を描いています。
事件の真相をめぐるストーリーはミステリースリラーだけど、主人公のミョンジュンとロヒの関係性はバディもののロード・ムービーを観ているかのよう。
ラブコメディやラブロマンスといった華々しさはないけれど、「人を労わり、思いやる気持ち」を様々な角度から描いた感動的なヒューマンドラマの要素が詰まっていて、第1話から、胸がいっぱいになります。
以下、3つのおすすめポイントです。
見どころ1:頼りない誘拐犯と誘拐された天才少女との奇妙なかけあい
誘拐犯ミョンジュンを演じているのは、大ヒットノワール映画『犯罪都市』(2017年)で、最凶最悪な犯罪集団のボスを演じたユン・ゲサン。少女ロヒ役は、倍率500(!)のオーディションを突破してキャスティングされた天才子役ユナが担当。この二人のかけあいが、“誘拐”という重苦しく物騒な言葉からは連想できないくらい、不思議とほっこりしてしまう。重ためのスリラーなのに! そのやりとりはというと……。
・目覚めたロヒに「自分は父親だ」と嘘をつくも、つじつまの合わない返事ばかりをして、そのたびに“孫の手”ではたかれるミョンジュン
・白チヂミ(賞味期限切れの小麦粉だけで作ったチヂミ)を食事で出すも、ロヒに作り直しを命じられるミョンジュン
・あまりの頼りなさにロヒに「おまえ」呼ばわりされるミョンジュン
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白チヂミにご立腹のロヒ。記憶を失ったとは思えない冷静さでミョンジュンを尻に敷いていく。
完全に、“気の強い娘の尻に敷かれた気の弱い父親”の図です(笑)。
それもそのはず、記憶を失う前のロヒは、豪邸に住み、数か国語を自在に操る天才少女。それなのに、記憶を失ってからは、再開発の街にあるボロボロの家で安物の服を着て、具なしチヂミやインスタントラーメンのような食事を出される始末。一方、どんなに文句を言われても、めげずに食事を用意し、ロヒを本当の娘のように見守るミョンジュンに、イライラしっぱなしのロヒも次第に心を開き始めます。
二人がドタバタの父娘劇を披露している間にも、事件の謎は深まっていく。
身代金についての連絡が取れず、様子を見に行ったミョンジュンは、ロヒの両親が自宅で殺害されたことを知ると同時に殺人犯として指名手配されてしまう。少しだけ記憶が戻ったロヒは、真犯人を探し出すため、自分の記憶を取り戻すため、頼りないけどあったかいミョンジュンの手を取り、警察の捜査網をかいくぐっていく。
また、関係性のスイッチングも、二人のバディ度を高めています。
頭脳明晰なロヒと間抜けなミョンジュンの関係性は、ロヒのピンチになると状況が逆転。柔道の元国家代表選手だったミョンジュンが、か弱いロヒを全力で守る姿はヒーローそのもの。また、ロヒに愛情を惜しみなく与える姿も男前です。年相応の姿を見せる二人のギャップがたまりません。
見どころ2:ストーリーを複雑にする個性的な共演者
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キム・シンロク演じる、ミョンジュンの元妻ヘウン。
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ロヒにまつわる事件を担当する刑事サンフン(パク・ソンフン)。その正義感ゆえに苦労も多く……。
主役二人のかけあいも素晴らしいのですが、脇を固める共演者の演技も秀逸。
まずは、ミョンジュンの元妻のヘウン役を演じたのは、『財閥家の末息子』(2022年)や『怪物』(2023年)でおなじみのキム・シンロク。難病の娘を夫に押し付けて蒸発したあげく、いきなり連絡を寄越して治療費のためにロヒを誘拐しろ、と気弱な夫をそそのかす悪妻ヘウンのふてぶてしさたるや! 欲と狂気、そして自身の境遇への憎悪を織り交ぜつつ、ここまで憎々しく演じることができたのは、キム・シンロクの悪鬼のような演技力のおかげでしょう。
また、事件を追う刑事サンユンを演じるのは、『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』(2022年)での怪演が記憶に残る、パク・サンフン。当時のアクの強いキャラクターが思い出されて、正義感あふれる刑事役なのに、ついうち疑いながら観てしまうのも本作のおもしろいところ。
クセが強すぎる共演者の存在が変数となって、物語をかき回してくれます。
また、いま話題の俳優たちがカメオ出演しているので探してみてくださいね。
見どころ3:ユン・ゲサンのふり幅のすごさ
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振り返る姿に、気弱でお人よしなミョンジュンの人柄がにじんでいる。
俳優ユン・ゲサンの代表作といえば、冒頭でも触れた、マ・ドンソク主演の韓国ノワール映画「犯罪都市」シリーズの第一弾の悪役チャン・チェンの姿でしょう。金に執着し、敵だろうが仲間だろうが、気に入らなければ斧を振り回す、とんでもなくイカレたギャングのボスの印象が強い。ところが、本作のミョンジュンは、“孫の手”を振り回す11歳の少女にあごで使われるわ、文句をつけても完膚なきまでに論破されるわ、ヨレヨレになるマヌケっぷりで、悪の要素ゼロ(笑)。一応、誘拐犯なんですけどね。
狂気のヒールから、頼りない誘拐犯まで、演技のふり幅を存分に示してくれたユン・ゲサンですが、この方の芸能界でのキャリアスタートは、アイドル歌手。1999年にデビューした、5人組の国民的アイドルグループgodのラッパー担当でした(2004年に一度脱退後、2014年に復帰。現在もgodで音楽活動を継続中)。
このgodは、2PMやTWICE、ITZY、NiziUをプロデュースしたパク・ジニョンが“プロデューサーとして初めて手がけたアイドル”であり、あのBTS(防弾少年団)の生みの親であるパン・シヒョクが“作曲家として参加した最初のアイドル”。いまや世界の音楽業界をけん引するお二人が若かりし頃に手がけた伝説のアイドルグループだったんですね! godの楽曲は、韓国ドラマを観ている方であれば、一度は耳にしたことがある名曲ばかり。ぜひ、チェックしてみてください♪
ちょっぴり話がそれてしまいましたが……。
犯人は誰か、その動機は何なのか、展開がまるで読めないまま、最終回にもつれ込み、衝撃的なラストで締めくくるドラマ『誘拐の日』。全12話中、一度も中だるみすることなく、ラストまで反転、反転、また反転! を繰り返しながら、衝撃のラストまで駆け抜けます。
ユン・ゲサンを知っている方は「こんなユン・ゲサンは観たことない!」と思うでしょうし、彼を知らない方は「こんなすばらしい俳優さんがいたなんて……」「子役の演技がうますぎる!」と、新発見の連続で楽しめるはず。だまされたと思って、一度観てみてください♡
配信サイト
Amazon Original『誘拐の日』
全12話
Prime Videoで独占配信中
©ASTORY Co.,Ltd ©KT StudioGenie Co.,Ltd ©ENA
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