妄想しまくりラブコメディ! 映画『脳内ポイズンベリー』
この人が好き! っていう直感とか、好きな人とふたりきりになったら何を話せばいいのかわからないっていう戸惑いとか、この恋に突き進んでいいものかっていう苦悩とか、恋愛にまつわる思考はいつだって頭のなかで渦巻いていて──。そんな頭のなかの「理性・ポジティブ・ネガティブ・記憶・衝動」という5つの思考を具現化して、個性的なキャラクターとして描いたのが映画『脳内ポイズンベリー』。完結となる5巻が発売されたばかりの同名コミックの映画化です。
ヒロインの櫻井いちこ(真木よう子)の恋愛をただ単に描くのではなく、現実パートと並行して彼女の頭のなかの思考=脳内パートを描くことで、女性の恋愛中の感情にものすごーく共感。描き方はファンタジックだけれど内容は限りなくリアル。原作コミックの面白さをそのままに、西島秀俊、神木隆之介、吉田羊、浅野和之、桜田ひより、実力と個性を兼ね備えた俳優たちが各思考を演じているのも見どころです。
また、いちこが恋して揺れ動く早乙女(古川雄輝)、いちこに想いを寄せる越智さん(成河)、自分だったらどっちのタイプを好きになるかなぁ、どっちを選ぶかなぁ……と、妄想する楽しさも! 恋愛女子の思考回路に共感して、妄想して、そして「恋も仕事もがんばちゃおうかな」と前向きになれる、女子が元気になれるラブコメディです。
(文/新谷里映)
●5/9〜全国ロードショー
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