女性が強く生きるヒントが満載! 映画『駆込み女と駆出し男』
結婚をするときは誰だって「この人と添い遂げたい!」と思って一緒になるのでしょうけど、その想いを全うする人もいれば、訳あって離婚する人だっています。
男と女のいざこざは昔も今も変わらず……ですが、江戸時代の女性たちはちょっと大変だったんです。というのは、当時庶民の間では、離婚は仲人、親類、五人組等の介入や調整による示談離縁が通例で、女性が離縁したい場合も夫からの離縁状を受理することが必要でした。でも、簡単に離婚してくれない場合もある。そういう女性の最終選択肢は、縁切寺(東慶寺)に駆込むこと。大泉洋さん主演の『駆込み女と駆出し男』は、そんな江戸時代の離婚にまつわるお話です。
夫の暴力に耐えかねて駆込む“じょご”(戸田恵梨香)、夫の身の上に不信感を持ち駆込む“お吟”(満島ひかり)、夫を殺した男と無理矢理結婚させられた“ゆう”(内山理名)など、さまざまな訳ありの女性たちが人生を再生していく姿をちょっぴりコミカルに描いていきます。大泉洋さん演じる信次郎は見習い医者でありながら駆出しの戯作者。とある理由で駆込み女たちと関わることになる、その巻き込まれ感、ドタバタ感がたまらなく面白いんです。
駆込み女たちが離婚を決意して新しい人生を手に入れようとする姿は何とも凛としてたくましく、時代は異なるものの現代女性の生きるヒント、満載です!
(文/新谷里映)
●5/16〜全国ロードショー
ⓒ『駆込み女と駆出し男』製作委員会