苦手意識を払拭!? アメコミ入門映画『シの画像_1
ゴールデン・ウィークもあとわずか。そこで今回は、恋人や友達と楽しめるアクション大作、『キャプテン・アメリカ』シリーズの第3弾をご紹介します! とはいえ「ヒーローものって何と戦ってるのか謎」とか「登場人物が多すぎて覚えられない」という女子も多いはず。実際これも『キャプテン・アメリカ』シリーズとしては3作目ですが、『アイアンマン』や『マイティ・ソー』、『アベンジャーズ』など、マーベル・スタジオによるアメリカン・コミック・ヒーロー・シリーズ(マーベル・シネマティック・ユニバース)ではなんと第13弾。それぞれのヒーローが作品の垣根を越えて共演しているので、1作見逃すと「え、そんな展開になってたの!?」的なこともちょいちょい起こってくるのです。 ただし、たとえ初めて見たとしてもなんとなく理解できて楽しめるのが本作のすごさ。まず対立の構図がシンプルです。宇宙からやってきた得体の知れない敵や人工知能と戦うわけではなく、今回はアベンジャーズの内輪もめがテーマ。世界平和のために戦ってきたはずのキャプテン・アメリカ率いるアベンジャーズが、敵への攻撃時に市民を巻き込んでしまい、許可なしでの活動を禁止されてしまうのです。アイアンマンは政府組織のもとで戦う道を選びますが、キャプテン・アメリカはかつて組織に裏切られた経験があり、政府組織の管理下に置かれることに強く反発。自由を重んじ、正義とは自らが考えるべきだという信念のもと、アイアンマンらを敵に回してでも指名手配されてしまったかつての親友を守る道を選びます。ヒーローといえども中身は人間。性格や能力はもちろん、置かれている立場や背負っている過去などが違うので、仲間同士で戦うことでより立ち上がってくる深く切ない人間ドラマは必見です。 登場人物が多すぎる問題は、もうコスプレ大会だと思って楽しむのがいちばん(実際、劇中でも自虐的な台詞が登場して笑えます)。キャプテン・アメリカ側につくのか、アイアンマン側につくかで大体のキャラの相関図もわかるし、ブラックパンサーやアントマンなど、本作から登場するヒーローが多いのも楽しみのひとつです。特に注目はアイアンマンにスカウトされて初参戦するスパイダーマン! ベテランのおじさん俳優が多く参加しているアベンジャーズには珍しく、19歳の新星トム・ホランドがチャーミングに演じています。実は彼、2017年公開予定のリブート版「スパイダーマン」の主役に抜擢されていて、本作がスパイダーマンとして初お目見え。憧れのヒーローたちを前に浮かれてしまう、新人ヒーローぶりがかわいいのなんのって! 単体の作品ではわからない、集団の中でのヒーローの立ち位置がわかるのもシリーズもののおもしろさ。この作品を見て過去作を掘り返すもよし。アメコミ好き男子と一緒に見て説明してもらうもよし。とにかく今後も続々新作が公開される一大シリーズなので、見るなら今がチャンスです! (文/松山梢) ●公開中 ©2016 Marvel.
映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』公式サイト