シャーリーズ・セロンが心の闇と向き合う!の画像_1
人妻失踪事件の度肝を抜く展開が話題を呼び、多くの人(特に男性)のトラウマになったであろう『ゴーン・ガール』。今回紹介するのは、『ゴーン・ガール』の原作者、ギリアン・フリンが書いたベストセラー「冥闇」を映画化した、同じくトラウマ級のミステリーです。一家惨殺事件で生き残った8歳のリビーの証言により、殺人犯として逮捕されたのは長男のベン。それから28年後。大人になったリビーが再び事件の真相を調べ始めると、意外な真実が次々と明らかになっていきます。 当時中学生だったベンが傾倒していた悪魔崇拝や疑いをかけられた小児性愛、事件の真相を追う殺人クラブやホームレスになった父親など、映画にちりばめられた怪しさ満点のエピソードが暗〜い気持ちを煽りますが、特に印象的なのがリビーのひねくれっぷり。殺人事件の遺族として世間から同情を受け、一度も働かずに支援金や自伝出版で食いつないできたアラフォー女性の深すぎる心の闇を、シャーリーズ・セロンが美貌台無しの仏頂面で演じています。 この作品でプロデューサーも務めているシャーリーズですが、実は主人公のリビーととても似た境遇の持ち主。彼女が15歳のとき、酒に溺れ暴力的だった父親を母親が射殺した不運な過去があるのです。後に母親は正当防衛を認められましたが、シャーリーズはリビーの物語に深く共感。幼少期のトラウマ的な体験が子供にどんな影響を与えるかを考えて役作りをしたそうです。絶望的な状況と不幸の連鎖によって崩壊しかけているヒロインの心が、どんな結末によって救われるのか。謎が謎を呼ぶミステリーが行き着く人間ドラマに注目を! (文/松山梢) ●6月24日(金)よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー
映画『ダーク・プレイス』公式サイト