タイムレスな『LOUIS VUITTON』のモノグラム

ルイ・ヴィトン』と聞けば、誰もが瞬時に思い浮かべる“モノグラム・キャンバス”。これはヴィトン家2代目のジョルジュ・ヴィトンが、花と星のモチーフに加えトランク製造職人として一代を築いた父ルイ・ヴィトンのイニシャルを組み合わせ考案。1896年当時、ヨーロッパで流行していた“ジャポニズム”の影響を受けたともいわれている。

“シャンパンボトルを持ち運べるバッグ”の機能性と美しさ

ルイヴィトン ノエ

バッグ「ノエ」(36×27.5×20)¥280500/ルイ・ヴィトン

日常の着こなしを格上げする実用的で優美なフォルムが秀逸
3代目ガストン‐ルイ・ヴィトンによってデザインされた巾着型のこのバッグは、シャンパン製造業者の依頼に応えて生まれたもの。5本のシャンパンボトルを持ち運べる丸みを帯びたエレガントなフォルムは、ブランドを代表するアイコニックな名品として脚光を浴びた。

1959年には、誕生当時のディテールを保ちながらも、しなやかな“モノグラム・キャンバス”で現代的にリニューアル。容量たっぷりで調節可能なレザーストラップがあしらわれるなど、徹底的な機能性を追求しながらも、“モノ”としての美しさを体現するこのクラシカルなバッグは、“今”を生きる私たちのライフスタイルにもフィット。レザー部分には、コーティングを施さず素材本来の魅力を重視したヌメ革を使用。ベージュから徐々にあめ色の風合いが生まれる、そんな経年変化も楽しめる。

Photo : Koichi Sakata Stylist : Mitsue Ishigami Text : Maiko Doba Kumiko Nozaki ●本文中( )内の数字は、編集部で計測したバッグのサイズ(縦×横×マチ)で単位は㎝です ※MORE2024年春号掲載