【魚座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<9/6~9/19> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー

12星座全体の運勢

「白紙にかえす」

「暑さ寒さも彼岸まで」の秋分直前の9月17日に、おとめ座で新月を迎えていきます。

夏のにぎわいが遠のき、秋らしくなるにつれ、次第に風が透き通っていくように感じられてくる頃合いですが、そうした時に吹く風を昔から「色なき風」と呼んできました。

中国から伝わった五行説によると、秋の色は白。日本人は、その白を、「色無き」と言い換えた訳です。本来は華やかさがないという意味でしたが、言い換えられていくうちに、しみわたるような寂寥感を言い表すようになっていったのだそうです。

そして、今回のおとめ座新月のテーマは「初心に返る」。能の大成者である世阿弥の「初心忘るべからず」という言葉と共に知られる「初心」は、普通に考えられているような“最初の志”のことではなく、自分が未熟であった頃の“最初の試練や失敗”の意ですが、これは試練に圧倒されたり、失敗の前に膝をついたりしたことのない者には、本当の成功はいつまでもやってこないのだということを指します。

そうした失敗や挫折を不当だとか、相手や世間が悪いと思い込むのではなくて、そこから人間としての完成に近づくための新たな挑戦が始まるのだと気付くこともまた「初心」なのです。人生には幾つもの初心がある。そんなことに思い至ることができた時には、きっと心のなかをとびきりの「色なき風」が吹き抜けていくはず。

魚座(うお座)

今期のうお座のキーワードは、「自分自身もメディアとして在るということ」。

魚座のイラスト
「メディア」から社会の根底にある原理を読み解いたマクルーハンの『メディア論』では、西洋文明の3000年におよぶ歴史において、人類は3つの変革を経験したのだと整理します。

第一の革命は紀元前11世紀頃のアルファベットの発明であり、これによって口承で伝えられてきた物語が文字で表され、記録されるようになったのです。こうした状況は、15世紀にドイツで活版印刷機が発明されたことで、さらに大きく変わりました。それまではもっぱら「音読」メインだった読書が、「黙読」へと変わり、人間が聴覚型から視覚型へと大きく舵を切っていったのです。これが第二の革命。

そして第三の革命が20世紀のテレビの登場です。テレビによって全く受け身で情報が受け取れるようになり、またCMなどで資本主義とも深く結びついていくことで、良くも悪くも人間の思考と行動の様式を変えてしまったのです。

マクルーハンは、こうした歴史を踏まえた上で、メディアというものを「熱いメディア」と「冷たいメディア」に分け、「熱いメディアとは単一の感覚を「高精細度」で拡張するメディアのことである。「高精細度」とはデータを十分に満たされた状態のことだ」と述べ、その代表はラジオであり、音だけで囁くように人を熱く揺り動かす力を持つのだとする一方で、テレビは「冷たいメディア」の代表で、ただ受け身的に情報を垂れ流すだけであり、「ティーンエイジャーが、集団的テレビに背を向けて、私的なラジオへ向かっている。(中略)共同体の多様なグループと緊密な関わりを持とうとするのはラジオに本来的な特徴」であると分析しています。もちろん、今日のTwitterやInstagramなどのソーシャルネットワークも、熱いメディアの現代版と言っていいでしょう。

これはインターネット以前の昔に書かれた書物ではありますが、「メディアこそが世界を、人間を変えるのだ」という斬新な視座は今なお精彩を放っています。

翻って、あなたという人間自身は「熱いメディア」と「冷たいメディア」のどちらとして、周囲の人に影響を与え、かつ周囲のどんなメディアから影響を受けとっているでしょうか。

今期のうお座は、そうした他者への伝え方や向き合い方について、改めて問い直し、振り返っていくことが大きなテーマとなっていきそうです。


参考:マーシャル・マクルーハン、栗原裕・河本仲聖訳「メディア論」(みすず書房)
<プロフィール>
慶大哲学科卒。学生時代にユング心理学、新プラトン主義思想に出会い、2009年より占星術家として活動。現在はサビアンなど詩的占星術に関心がある。

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