【牡羊座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<6/27~7/10> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー

12星座全体の運勢

「結びつきつつある流れを感じとる」 

7月6日に二十四節気の「小暑」を迎えると、暦の上ではもう「晩夏」に入っていきます。とはいえ、まだ大部分の地域では梅雨明けがいつになるかが気になっている中、7月10日にはかに座18度(数えで19度)で新月を形成されていきます。 

そうした今回の新月のテーマは、「むすびのはたらき」。社会のさまざまな領域で分断が進行している現代において、自立と孤独を余儀なくされた個人同士が生産的に結びついていくためには、ただ雑に、あるいは、無理やりくっつけようとしても、なかなかうまくいかないという事態が、“ごくありふれた光景”となってしまっているように思います。 

たとえば、七夕に織姫と彦星が結ばれるのも、天の川という乗り越えるべきハードルがあったればこそであり、そこではいわば天の川が「むすびのはたらき」をしているのです。それはすなわち、関係性に分離や試練などの神話的要素を呼び込むことであったり、もう少し具体的に言えば、時間をかけて温められてきた“なにかがそこで産まれそうな雰囲気”であったりするのではないでしょうか。 

ちょうど温かい風を意味する夏の季語が、梅雨の始めには「黒南風(くろはえ)」、中頃には「荒南風(あらはえ)」、そして終わり頃には「白南風(しろはえ)」と呼び方を変えていくことで、梅雨明けにそのパワーを全開にする太陽(炎帝)の到来を心待ちにしていくように。 

今期はまさに、そうして暗くどんよりと感じられた風が、次第に軽くなり、白い光を放つ風となって、他ならぬ自分の日常に流入してくる時期であり、私たちもそこで自分のなかで結びつきつつある何かを全身で感じ取っていくことがテーマとなっていくでしょう。 

牡羊座(おひつじ座)

今期のおひつじ座のキーワードは、「アジール形成」。

牡羊座のイラスト
2012年に行われた社団法人全日本冠婚葬祭互助協会主催の座談会にて宗教学者の鎌田東二は、平成以降の日本社会は地縁や血縁など、人々の存在を社会に基礎づけるさまざまな縁の解体がますます進行していると前置きした上で、現代日本社会は「中世化」しているのではないかと述べていました。 
 
中世といえば、天災や疫病、飢餓が横行し、社会秩序が大いに乱れた時代であった一方で、経済的にはそれまでの不動産経済から脱した動産経済が生まれ、その私的所有や個人による蓄財の道が開かれた世界でもありました。 
 
歴史学者の網野善彦が言及したように、そこでは世俗権力の規制をかいくぐり撹乱するものとして登場し、ある種の治外法権領域となった「アジール(避難場所、駆け込み寺)」が決定的な役割を果たしていったことで知られていますが、研究者の塩野谷恭輔は、そうした中世社会においてさえ「世俗社会の外で食べていくのは難し」かったこと、そして現代におけるアジール形成の可能性を考えていく上でも、「社会のしがらみから逃れるというのは、無責任であっていいということではない」のだと改めて指摘しています。 
 
だとしたら、どういう場ならば、心身への脅威の少ない平和の場としてアジールとみなしうるのか。塩野谷は、その最低条件として「外部にある程度開かれていながら、かつ内部においても責任ある体系を構築するということ」を挙げつつ、より具体的には、「きちんと対価が支払われる」場であることが、アジールにおいて何より大事なことであり、いわゆる「情動労働」を無償で要求するような「やりがい搾取のない」ことも併記しています。 
 
これは逆に言えば、場当たり的なボランティアで無料コンテンツを提供していくのではなくて、PV数だったりRTやイイネの数を競うような資本主義的なスケールではない基準にもとづいて良質な有料コンテンツをこつこつと作っていくことや、そういう現場にきちんと対価をもらいながら参加していくことこそが、資本主義の外部にアジール形成していく上で基本戦略になるということでもあるように思います。 
 
今期のおひつじ座もまた、自身のキャリアや活動をそうしたアジール形成という文脈で捉えなおしてみるといいかも知れません。 


参考:塩野谷恭輔、「アジール考―網野善彦『無縁・公界・楽』を中心に」『状況 2021年冬号』収容(状況出版) 
<プロフィール>
應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。

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