「“ななちゃん”を超えたくて」—初めての球場ランウェイで見つけた表現の一歩

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「ジャンプは高く飛べるし、ほかのテクニック(回転など)もそれなりにこなせている。でも、ななちゃんは何を踊っても“ななちゃん”なんだよね。」

バレエのレッスン中、先生から言われたその一言が、ずっと引っかかっていました。

それはつまり、私は“なにかを伝える”踊りができていなかったということ。技術というより、“表現”が足りなかった。


「もっと、自分の殻を破って伝えられる人になりたい」

そんな思いで私は、ある挑戦を決めました。

夢の舞台は、PayPayドーム。そして「ELCXジーンズ」というブランド

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ある日届いたお話。
それは、MUSIC CIRCUS FUKUOKAというビッグイベントで、ELCXジーンズさんのステージに出演しないかというものでした。

しかも会場は、私が何度も観戦に訪れたことのあるプロ野球チーム福岡ソフトバンクホークスさんの本拠地、福岡PayPayドーム


絶対に球場のランウェイで歩いてみたい——。
そう思った私は、半年前にそのステージに立つことを決めました。

ジーンズというアイテムには、ラフさと芯の強さ、そして着る人の“素の魅力”が映し出されるような力があると思っていて、

だからこそ、私もまっすぐな気持ちで歩きたいと思い、挑戦をすることにしました。

ステージに立つために、変えた毎日

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決意してからの数ヶ月は、まさに“挑戦の連続”でした。

・16時間あけるプチ断食(IF)を毎日続けて、体を整えること

・大好きだった炭酸飲料を控えて、ルイボスティーとコーン茶生活に

・仕事とバレエのレッスンの合間を縫って、ウォーキングレッスンへ通うこと


最初のウォーキングレッスンでは「がに股!」「それはバレエの歩き方!」と何度も注意されて、自信がどんどん削られていくようでした。

「このままじゃ立てない」と思った私は、ステップアップの意味を込めて、BuzzFES(Zepp Haneda)にも出演。
ランウェイの空気を少しずつ肌で感じるようになっていきました。

本番直前、私は誰かに支えられていた

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そして迎えた福岡PayPayドームでの本番。

リハーサルのとき、思っていた以上にランウェイは細くて長く、
「うまく歩けるかな」と不安が押し寄せました。

鏡を見てポージングを確認していたとき、以前広告撮影でお会いした経験豊富なモデルさんが、私のために時間をとってくれて、

「ポーズの最後はこうすると自然に見えるよ」
「ターンはこういう感じで顔を残して回る…」

と優しくアドバイスしてくれました。

その方は、東京で私が撮影見学をご無理を承知でお願いしたモデルさんだったんです。

「またこの場所でご一緒できたこと」に感謝しつつも、「私なんかと一緒に歩いていいのかな」という不安も正直ありました。

でも、本番直前までアドバイスをくださったおかげで、私は怖さを超えてランウェイに立つことができました。

終演後、その方が「歩ききれたじゃん!やりきったね!本当にお疲れさま!」と声をかけてくださった瞬間、本当に嬉しくてこの日のために頑張ってきてよかったなと思いました✨

ELCXジーンズさん、そして衣装スタッフさんへ

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今回、ELCXジーンズというブランドで歩かせていただけたことも、本当に光栄でした。

ジーンズって、一見シンプルだけど、その人の芯や表情をありのままに映す。
だからこそ、この衣装に込められた思いを少しでも伝えたいと、本気で向き合いました。


当日、最後の最後までフィット感や装飾品をチェックしてくださったスタッフの方が、

「ななちゃん痩せたね!この衣装着れると思うからこれにしよう!」と声をかけてくださったのが嬉しくて。

衣装って“着るだけ”じゃなく、“一緒につくるもの”なんだと感じました。

この時間が、私の“宝物”

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ステージを終えて、心から思うのは——
この数ヶ月すべてが、私にとって宝物だったということ。


自分の課題と向き合って、心も体も整えて、何度も落ち込みながら、それでもやりきれたことは大きな力になりました。

あのとき「表現力を磨きたい」と思った自分を、今は少しだけ褒めてあげたいです。バレエのほうにも活かしていきます✨

そして、ランウェイという“非日常”の世界で出会えたたくさんの“人の温かさ”に、心から感謝しています。

これからも、少しずつ、誰かの心に届くような表現ができるように、努力していこうと思います。

読んでくださって、本当にありがとうございました。