マッチングアプリで5人と同時進行からの、本命にしぼりプロポーズに持ち込んだ婚活女子【モア・リポート76・前編】
1980年──、いまから約40年前。女性の「性」の本音を語る「モア・リポート」が誕生し、2017年までに延べ1万2千人を超える女性たちの性を見つめてきました。
そして、恋愛やセックスがいっそう多様化している現在。20代、30代の体験談を取材した新「モア・リポート」をお届けします!
マッチングアプリで出会った男性5人と同時にデート!
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ーDATAー
勝山さん(仮名)28歳 / 職業:会社員
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20代前半にマッチングアプリで苦い恋愛を繰り返してきた勝山さん(仮名・28歳)。アプリを全消しして自分を見つめなおした結果、28歳で彼にプロポーズされることに。彼女がマッチングアプリをやめた期間に気付いた”悪い恋愛をしてしまうタイミング”とは?
プロポーズされるように、彼の外堀を埋めた
――来月つきあっている彼からプロポーズされる予定がある?
はい。マッチングアプリで出会った彼から来月プロポーズされる予定です(以下同、勝山さん)。
――「プロポーズします」と彼に言われているのですか?
「もうすぐ28歳になるんだけど、結婚する気ある?結婚するか、今日別れるか選べ!」と迫って、両親や友人などに会う日取りをその場で決めさせました。その際に彼から半年以内にプロポーズをすると宣言してもらいました。
彼はすごく受け身なので、こちらから急かせないと、このままダラダラ付き合い続けることになると思ったんですよね。
――それで、彼はプロポーズを決めてくれたのですね。
はい。来月婚約予定です!
20代前半の苦い恋愛を経て、彼と結婚を見据えて交際
――彼とはどうやって出会ったのですか?
マッチングアプリです。知り合って3ヵ月くらいで交際して、現在交際して1年半になります。
――結婚を視野に入れて、婚活アプリを利用していたのですか?
はい。「次つきあう人と結婚しよう」という気持ちでアプリを使っていました。交際にはかなり慎重になっていましたね。
――だから、彼とつきあうまでに3ヵ月かけたのですね。
そうですね。彼とはつきあうまでに5〜6回会いました。今までの私はアプリで会って相手のことをよく知らないまま、初日で交際することになったり、セックスしたりということが多かったんです。
でも「結婚を見据えるなら、人として好きになれるまでデートを重ねよう」と気持ちが変化。当時、彼を含めて、5人の男性と同時進行でデートしていました。
――同時に5人とデートをするのは大変だったのではないでしょうか。
そうですね。スケジュール管理して、彼らと会っていました。実は最初、私の彼に対する好き度は5人中4番目で、デートの優先順位も低かったんです。
――そこから交際するに至ったのはなぜですか?
他の4人とは仕事場や住まいが遠かったりと、スケジュールをあわせるのが大変でした。でも彼とは職場が近くて「今日飲み行く?」と気軽に会いやすかったんです。
職種も近くて話題に困らず、自然とどんどん仲良くなっていきましたね。
――共通点が多かったのですね。
そうですね。でも彼は、私が本能的に好きなタイプと真逆なんです。私の好きなタイプはいわゆる”クズっぽい”人なので(苦笑)。
――クズっぽい人とは具体的にどのような男性ですか?
浮気者だったり、モラハラチックなところがあったり、お金にだらしなかったり。そういう人ばかりを好きになってしまうので、20代前半の恋愛はもうぐちゃぐちゃでした。
20代前半のぐちゃぐちゃな恋愛を経て結婚へ!
――どのようにぐちゃぐちゃだったのですか。
私自身が恋愛体質だったので、「月曜日はAくん好きー! 木曜日はBくんが好きー! BくんからLINEが来ないな、Cくんに連絡しよっと」みたいな感じでした(笑)。
後先を考えず、アプリでいろいろな男性に会っていました。そういう生活を送っていたので、到底結婚は考えられるはずもなく。精神的にも肉体的にもグチャグチャな20代前半を過ごしましたね。
――そこからどのようにして婚活にシフトしたのですか?
24歳の時にこのままではヤバいと思って、アプリを全消去したんです。その期間に「平和な恋愛」「幸せな恋愛」ってなんだろうて考え、自分が悪い恋愛をしているタイミングを分析したんです。
――どういうタイミングでしたか?
いくつかあるんですが、1つ目が寂しい時。二つ目がお金がない時。三つ目が仕事がうまくいかない時。よくない精神状態の時に男性に逃げていることがわかったんです。
――自分自身の行動や心理状態を分析をしたのですね。
はい。そんな精神状態の時に恋愛をしても、いい恋愛はできません。だから自分自身で解決する方法を見つけました。アプリ全消去から1年半後、「次につきあう人と結婚!」と決めて、婚活アプリをダウンロードして彼に出会いました。
――見つめなおす期間を経て、今の彼にたどり着いたのですね。
はい。20代前半の経験から、自分が本能的に好きになるクズ男ではなく、何でも話せて、一緒にいて落ち着く彼を選びました。
――まさに結婚向きの彼ということですね。
そうですね。ただひとつだけ、レス気味という悩みがあるんです……。
取材・文/毒島サチコ