【東京】「小西真奈 Wherever」開催中。写真にも似た客観的描写が印象的な風景画
ライター
菅原 麻葉
「現代」を切り取った風景画が人気の作家の初の大規模個展
府中市美術館にて、「小西真奈 Wherever」を2025年2月24日(月・振)まで開催中です。小西真奈は、現代の日本において、風景画の可能性を拡張しているひとりです。本展は、小西真奈の美術館での初の大規模個展となります。2000年代の代表作を精選し、また近作と新作をたっぷりと展示します。どこででもあり、どこででもないような場所を描いた風景画を、どうぞご堪能ください。
小西真奈は、アメリカの美術大学で学んだ後、帰国して描いた作品が、2006年のVOCA賞を受賞します。雄大な景観を大画面に収め、隈までしっかりと描きこんだ理知的な絵画は、広く人気を得ました。写真にも似た客観的描写は、個人的な思い入れなど感じさせず、穏やかに人々の記憶に語りかけます。
2010年代に生じた変化は、2020年代頭コロナ禍の時期に決定的になります。隔離生活を余儀なくされた時期に小西真奈は、自宅から歩いて行ける都立公園や付属の温室、あるいは近所を流れる小川を訪れ、それらの風景を描きました。対象との距離は縮まり、筆運びは即興的でおおらかになり、色は感覚的に選ばれます。絵を見るわたしたちの緊張を解くような、軽やかさとやさしさが魅力です。
「小西真奈 Wherever」開催概要
会期 2025年2月24日(月・振)まで
会場 府中市美術館
住所 183-0001 東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内)
展示室 府中市美術館2階企画展示室
時間 午前10時~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日 月曜日(1月13日、2月24日は開館)、12月29日(日)~1月3日(金)、1月14日(火)
観覧料 一般800円(640円)、高校・大学生400円(320円)、小・中学生200円(160円)
※( )内は20名以上の団体料金。
※未就学児無料。
※障害者手帳(ミライロID可)等をお持ちの方と付き添いの方1名は無料。
※コレクション展も観覧可能。
※府中市在住、在学の小中学生は「府中っ子 学びのパスポート」提示で無料。
TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
1987年生まれ。OLで雑誌編集を行う傍ら、ファッション、美容、お出かけ系などのライター業も。ファッション初心者ゆえ、安い・着やすい・コーデしやすいアイテムに目が行きがち。身長162cm、ブルベ冬・骨格ストレート寄りらしい。インスタグラムは愛猫と食べログ3.5以上のお店巡りが多め