
【神奈川】ポーラ美術館にて「新収蔵 ピカソ ヴォラール連作100」開催中
ライター
菅原 麻葉
ピカソの版画芸術の最高傑作を、箱根で初公開

展示風景より Photo: Ken Kato
ポーラ美術館では、「新収蔵 ピカソ ヴォラール連作100」を開催中です。このたび当館のコレクションに加わった、ピカソの版画芸術の最高傑作といえる『ヴォラール連作』全100点を、初公開しています。
『ヴォラール連作』はパブロ・ピカソ(1881-1973)の円熟期である1930年代に手がけた全100点の版画集です。ピカソは版画家としても旺盛に制作に取り組み、版画技法によって「身体」、「神話」、「モデルと画家」、「過去の巨匠との対話」、そして「愛と暴力」などのテーマをどん欲に掘り下げていきました。画商のアンブロワーズ・ヴォラール(1866-1939)は、ドガ、ボナール、ルオー、ピカソなどの画家による版画集や挿絵本を50点以上プロデュースした腕利きの出版者でもあり、本版画集はヴォラールの企画による重要作です。

展示風景より Photo: Ken Kato

展示風景より Photo: Ken Kato
5月18日(日)まで当館で開催中の企画展「カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ」では「青の時代」の名品《海辺の母子像》(1902年)を、「ポーラ美術館コレクション選」では《男の胸像》(1909年)、《母子像》(1921年)、《シルヴェット・ダヴィットの肖像》(1954年)をあわせて展示しています。

「カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ」展示風景より Photo: Ken Kato
右が《海辺の母子像》(1902年)

「ポーラ美術館コレクション選」展示風景より Photo: Ken Kato
右側3点が《男の胸像》(1909年)、《母子像》(1921年)、《シルヴェット・ダヴィットの肖像》(1954年)
ポーラ美術館では、ピカソによる油彩画・水彩画・パステル画を19点、版画の挿絵本・版画集を9セット収蔵しており、それらの作品群は青年期から晩年までの作家の画業をたどることのできる国内有数のピカソ・コレクションをなしています。
担当学芸員によるギャラリートークも開催
4月19日には、パブロ・ピカソによる版画『ヴォラール連作』を、担当学芸員と一緒に鑑賞できるイベントも。入館券を持っていれば、誰でも参加可能。参加を希望の場合は、開始10分前に講堂(B1F ミュージアムショップ奥)に集まってください。
日 時:2025年4月19日(土)14:00~14:40
定 員:30名
会 場:ポーラ美術館 講堂および展示室5 講堂に集合後、展示室5に移動します。
参加費:無料(入館券が必要です)
「新収蔵 ピカソ ヴォラール連作100」概要

会期:2025年5月18日(日)まで
会場:ポーラ美術館 展示室5
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原 小塚山1285
※同期間まで開催中の「カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ」は、ポーラ美術館 展示室 1, 2, 3, アトリウム ギャラリーが会場となります。

1987年生まれ。OLで雑誌編集を行う傍ら、ファッション、美容、お出かけ系などのライター業も。ファッション初心者ゆえ、安い・着やすい・コーデしやすいアイテムに目が行きがち。身長162cm、ブルベ冬・骨格ストレート寄りらしい。インスタグラムは愛猫と食べログ3.5以上のお店巡りが多め

