2022年MORE11月号掲載企画から、インタビュー記事をお届けします。
清野菜名 MORE11月号掲載企画インタビュー
せいの・なな●1994年10月14日生まれ、愛知県出身。2015年には初主演映画『東京無国籍少女』でジャパンアクションアワードのベストアクション女優賞を獲得。映画『キングダム2 遥かなる大地へ』、『異動辞令は音楽隊!』が公開中。映画『ある男』は11月18日公開予定
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原点に戻って自分自身と向きあえる。10年来の親友はかけがえのない存在

スタジオジブリが1995年にアニメ映画化をした名作マンガ『耳をすませば』。主人公で読書好きな中学生・月島雫とその同級生で大きな夢を持つ少年・天沢聖司。実写映画ではふたりの甘ずっぱい恋から10年後を描き、雫役を清野さんが演じた。

清野菜名さん「物心ついた頃から知っている、身近な作品だったので、実写版のオリジナル要素である10年後の雫役をどうつくり上げるか、少し悩みましたが、中学生の雫が持っていた素直さを大事にしつつ、大人になったからこそのもどかしさを出せたらいいなと思い、演じました」

出会いから10年、雫と聖司は日本と海外で遠距離恋愛を続けている。

清野菜名さん「遠距離で10年も相手を想い続けるのはすごいことですよね。お互いを信頼しているからこそだし、尊敬しあっている雫と聖司くんだからできたことだと思います。それと、ふたりの歴史を知っている親友・夕子(内田理央)の存在も大きいですよね。相談できる親友がいたから、迷った時も答えを導きやすかったのかな」

そう話す清野さんにも10年以上関係が続いているお友達がいるそう。

清野菜名さん「小学1年生の時からの幼なじみです。地元・愛知にいるので帰省の時は必ず会います。私は上京して10年になるので、地元にいた頃の自分は上書きされていってしまう。それは悪いことではないけれど、彼女と会うことで原点に戻り自分を見つめ直すことができている気がします」
夕子を演じた内田さんや彼女の恋人で同級生の杉村役を演じた山田裕貴さんとの撮影は、長いつきあいの友達のような雰囲気だったそう。

清野菜名さん「撮影の合間は寝転びながらゲームをしていました。3人共通で好きな『PUBG』というバトルロイヤルゲームなのですが、全員ゲーマーなのでレベルの高い戦いでした(笑)」

作中では出版社で働く雫。もし清野さんがOLだったら、どんな職種が向いていそうか聞いてみると……。

清野菜名さん「ルーティンをこなす仕事がいいかもしれません。決められたタスクを達成するのにやりがいを感じるタイプで。プライベートでも時間を区切ってやることを決めています。“○時までにお風呂掃除をして、○時までにごはんを作る”とか。ミッションをクリアしていく感じが好きです」

スケジュールの中には、リラックスできる時間も組み込んでいるそう。

清野菜名さん「ソファでダラッとしながら通販サイトを見てポチったり(笑)。今日届く予定なのが空中に浮く、光るおもちゃ。飛ばしてタッチするだけのおもちゃですが、操るのがけっこう難しいと聞いて。家に帰るのが楽しみです」

映画『耳をすませば』

映画『耳をすませば』キービジュアル
中学時代に出会い、お互いに惹かれあった雫(清野菜名)と聖司(松坂桃李)。聖司がイタリアに留学してから10年後のふたりを描く。小説家になる夢を追いながら編集者として働く雫。心が折れそうな時も、海外で奮闘する聖司を想い前を向いていたが……。●10月14日~全国公開
©柊あおい/集英社
©2022『耳をすませば』製作委員会
撮影/tAiki ヘア&メイク/光野ひとみ スタイリスト/下山さつき 取材・原文/上村祐子 ※MORE2022年11月号掲載