小松菜奈さん×門脇麦さん×成田凌さんスペシャルインタビュー【映画『さよならくちびる』5月31日公開記念!】

「演じた本人とキャラクターは、それぞれ似ていたと思う」(小松)

小松菜奈さん×門脇麦さん×成田凌さんスペシャルインタビュー【映画『さよならくちびる』5月31日公開記念!】_1
取材現場に現れた成田さんの衣装を見たとたん、すかさず「飼育員さんですか?」とツッコミを入れた門脇さんと小松さん。「撮影現場でもこんな感じでいつも成田くんをいじってました」と証言する女性陣に対し、成田さんが「いじったこともいじられたこともない!」とひとり謎の主張をする姿は、まるでコントを見ているよう。「お互い、本当の性格がどういう人かまではわからないかもしれない」(門脇)と語るように決してベタベタしているわけではないのに、ひとたび語り出すと絶妙のコンビネーションが生まれる。それは、映画『さよならくちびる』の現場をともに乗り越えた3人だからこそ。

小松「役の性格はバラバラなんですけど、それぞれ演じた本人とすごく似てるんです。自由奔放な女レオ(小松)と、内に秘めすぎている女ハル(門脇)、そしてバランスを取る男シマ(成田)」

門脇「それ、わかりやすい(笑)。やっぱり現場にいるとカメラがまわっていない場所でも完全にオフにはならないというか。そういう意味では、お互いの干渉のしあいとか距離感とかはまさに『自由奔放、内に秘めすぎ、バランサー』っていう要素を持っていた気がする。いちいち『よいしょ』ってスイッチを入れなくてもいいから、すごく演じやすかったです」

 インディーズで人気を集めるデュオ「ハルレオ」を小松さんと門脇さんが演じ、成田さん扮するローディ兼付き人のシマとともにツアーに出る物語。インタビュー中の雰囲気のよさとは裏腹に、映画の中では解散することを決めたバンドの、なんとも居心地の悪いギスギスした関係も描かれていく。

門脇「ケンカばかりしているシーンが最初から続きますけど、たぶん、男と女とか、置かれた状況とか、いろんなものを取っ払ったら誰よりも深く通じあえる3人だと思うんです。それこそ夫婦や家族でもあると思うけど、煮詰まった状況の中にいるとそのことばかりにとらわれちゃうじゃないですか。でも本当は、誰よりもいちばん深く通じあえる関係って意外とあると思うんです」

小松「そこに気づいているから、離れられないんだよね」

門脇「甘えてるってことだよね。じゃないとケンカもできないもん」

成田「シマがハルレオの付き人になったことで3人のバランスが崩れてしまうけど、シマはふたりの不満の掃き溜めたいな役割もしているわけで(笑)」

小松「ハルレオをつなぎとめてくれているのもシマだし、シマがいなかったらもっと早く解散していたんじゃないかな」

「まさか3人でセッションできる日がくるとは思わなかった」(門脇)

小松菜奈さん×門脇麦さん×成田凌さんスペシャルインタビュー【映画『さよならくちびる』5月31日公開記念!】_2
小松さんと門脇さんがダブル主演することが決まってから企画がスタートしたという、珍しい経緯をたどったこの作品。ふたりと仕事をしたことのあるプロデューサーに、それぞれが「共演したい相手」として名前を挙げていたのだとか。

門脇「単純に菜奈ちゃんが好きだったんです。存在がなんか素敵だなって思っていて」

小松「私もいつか麦ちゃんとがっつりお芝居をしたいってお話をしていたら、オリジナルの企画を考えてくださって。そこからバンドの話になるってことと、男の子がもうひとり加わるってことが決まっていきました」

成田「僕が出演することが決まったのは脚本ができてからなんですけど、ふたりが共演するって聞いたら、そりゃあ『やります!』って言いますよね。他の人がシマ役をやったら嫌だなーって思いました」

ハルレオが劇中で披露する楽曲は、秦基博さんが作詞作曲した主題歌「さよならくちびる」と、あいみょんさんが手がけた挿入歌「たちまち嵐」、「誰にだって訳がある」の3曲。どれも耳に残る名曲ばかりだけど、楽器はほぼ初心者だった3人は、約1ヶ月半という短期間でギターと歌をおぼえなければならなかったそう。

小松「とにかく撮影のときは不安とか言ってる場合じゃなかったし、ライブシーンはアーティストさんになれた気分を味わわせてもらえたけど……。もうできない(笑)」

成田「オレも絶対無理。でもさ、函館のライブハウスのステージで、ふたりが歌いながらギターを弾いて練習しているのを見たとき、『めっちゃいいじゃん!』って思ったよ」

門脇「撮影中も空き時間は日々練習してたよね。成田くんも本当にその時期忙しくて、練習する時間もあまりなかったんだよね」

成田「別の作品の現場でもギター練習してた」

小松「いちばん緊張したのは最初にスタッフさんに見せたとき!」

門脇「クランクインの前々日くらいに初めて3人の姿を見てもらうお披露目会みたいなのがあって。殺風景な会議室にずらーっと30人くらいスタッフさんが並んでたんです」

小松「『本当にできるのか? これから撮影だぞ』って雰囲気だった(笑)」

門脇「これが公開処刑っていうんだなって思いました(笑)。最初は本当にFコード……鳴らない……ってところから始まったので、まさか3人でセッションできる日がくるとは思わなかったくらい。ヘタクソながらも合わせて歌ったときに1ヶ月半が走馬灯のように駆け巡りました」

「ふたりはその場の空気を作ることができる、圧倒的に華がある人」(成田)

小松菜奈さん×門脇麦さん×成田凌さんスペシャルインタビュー【映画『さよならくちびる』5月31日公開記念!】_3
口に出すことはないものの、お互いへの憧れと愛情を抱いている構図も魅力的な本作。共演者としてだけでなく、バンド仲間としても駆け抜けた撮影の中で、それぞれが「こうなりたい」と憧れる部分はあったのだろうか?

門脇「成田くんは素直だよね。あと無理なことを『無理』って言うじゃん。私はわからないことがあっても自分で消化しちゃうよろしくないところがあるから、うらやましい」

成田「このふたりは空気つくれますからね。圧倒的な華があるからいいなって思います。僕は監督に『役者みたいな雰囲気じゃないんだよね』って言われましたから(笑)」

門脇「たしかに『役者です!』みたいなオーラがバリバリじゃない。いや、オーラがないって言ってるわけじゃないよ(笑)。でもヘタしたら気づかないかも、現場にいても」

成田「え……!? 悪口言ってる?(笑)」

小松「違うよ。壁がないってことだよね」

門脇「そうそう。ニュートラルってこと。菜奈ちゃんはね、軽やかです、すごく。で、やっぱり素直」

成田「そういえば古いアパートで撮影をしたとき、合間に2階に上がっていきなりどっかの部屋に入ったじゃん。『わ! 人の家入っていった!』って思ってびっくりした」

小松「撮影で借りていた部屋のトイレに入っただけだよ(笑)」

門脇「(笑)。なんかさ、たくましいんだよね」

成田「そう! たくましい!」

門脇「“こうしなきゃいけない”みたいな枠組みを、ケラケラって笑いながら飛び越えていくしなやかさがあります」

小松「麦ちゃんは器用です。あと飲み込みが早い!」

成田「何を言われても『はい、わかりました』みたいなね」

小松「そう。いちばんしっかりしてます。私がセリフを間違えると、成田くんは『ちゃんとやれよ』みたいな感じで言ってくるのに、次に自分が間違えると『うつった!』って人のせいにしてくるんです(笑)。で、麦ちゃんが『ふたりともしっかりしてー』ってまとめてくれていました」

タイプはまったく違うのに、肩の力が抜けた絶妙な距離感で理解しあう3人。最後に「もしも一緒に旅に出るなら?」という質問をしても、息があっているのかいないのか、やっぱりこんな答えが。

成田「たぶん僕には行き先を選ぶ権利はないと思うんで(笑)」

門脇「そうだね。成田くんには運転をしてもらうとして……」

小松「海外はイメージつかない。やっぱ国内だよね」

門脇「ただしグルメツアーみたいな感じも違うんだよな」

成田「でもさ、3人集まると人間ってうまくいかないってよく言うよね。ディズニーランドに3人で行ったらケンカになるとか言うじゃん」

門脇「あ、アトラクションに乗る位置ってこと? でもこの3人だったら、みんなひとりずつ乗ると思うな」

小松「アハハ! 確かに(笑)」

門脇「どこに行くにしても結局、現地集合、現地解散になりそうです」
小松菜奈さん×門脇麦さん×成田凌さんスペシャルインタビュー【映画『さよならくちびる』5月31日公開記念!】_4
(c)2019「さよならくちびる」製作委員会
『さよならくちびる』
人目を引く美しさが人気のレオ(小松)と、作詞作曲の才能を発揮するハル(門脇)は、デュオ「ハルレオ」としてインディーズ・シーンで注目を集めていた。ところが付き人としてシマ(成田)が加わったことをきっかけに、予想外の恋心が芽生え、3人の関係は少しずつこじれてしまう。ついに解散を決意した彼らは、全国7都市を回るさよならツアーへと旅立つことに。
●5/31~全国公開

映画『さよならくちびる』公式サイト
<プロフィール>

こまつ・なな●1996年2月16日生まれ、東京都出身。2008年にモデルデビューし、2014年の映画『渇き。』で注目を浴びる。『溺れるナイフ』や『沈黙-サイレンス-』、『恋は雨上がりのように』などに出演。映画『閉鎖病棟(仮)』(11月公開予定)、『さくら』(2020年初夏公開)が待機中。
かどわき・むぎ●1992年8月10日生まれ、東京都出身。2011年にテレビドラマで女優デビュー。その後、映画『愛の渦』、『太陽』、『二重生活』、『止められるか、俺たちを』、『チワワちゃん』など数々の話題作に出演。今後は2020年の大河ドラマ『麒麟がくる』の出演が控える。
なりた・りょう●1993年11月22日生まれ、埼玉県出身。雑誌『MEN’S NON-NO』専属モデル。2014年に俳優活動をスタートし、映画『キセキ-あの日のソビト-』、『スマホを落としただけなのに』、『愛がなんだ』などに出演。映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』(9月13日公開)、『カツベン!』(12月公開予定)、『窮鼠はチーズの夢を見る』(2020年公開)など今後の公開待機作も多数。

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