【松下洸平さんスペシャルインタビュー】『スカーレット』で八郎さんを演じる彼の素顔
NHK連続テレビ小説「スカーレット」で演じている八郎役があまりにも魅力的すぎて、世の多くの女子をときめかせている松下洸平さん。10年以上のキャリアがありながらも舞台を中心に活動していたため、「スカーレット」で初めて彼を知ったという人も多いはず。本当の松下さんってどんな人? 学生時代のモテ伝説からプライベートまで、今注目の32歳の素顔に迫ります!
目の前のことを一生懸命やることが、大きな奇跡を生むと思う。
まずは「スカーレット」の反響を教えてください。
「時々街を歩いていると『あ、八郎さん!』って声をかけていただくことが多いので、改めて朝ドラの影響力の大きさを実感していますね。もちろん、出演することが決まってからは多くの人に愛されるキャラクターになればいいなとは思ってましたけど、ここまで多くの人が愛してくれるとは想像していなかったです」
近しい人からはどんな反応がありましたか?
「家族はもちろん喜んでくれていますけど、うちの母親は特に冷静な人なので、お正月に実家に帰った時も意外とフツーでしたね(笑)。とはいえ毎朝ドラマを見てくれているので、実家から帰る時には『キミちゃん(戸田恵梨香さん演じる八郎の妻・喜美子)に頑張れって言っといて』とか、『キミちゃんを大事にしなさいよ』って言われました。どの目線なんだって感じですけど(笑)、結構ドラマに入り込んでるなと思いましたね」
とにかく八郎さんは魅力的なキャラクターです。
「初めて八郎が登場する8週目の台本をいただいた時、深野先生の絵を闇市で売ってしまったことを告白するシーンを読んで、もう涙がとまらなくなって。脚本の水橋(文美江)さんの八郎にかける思いがすごく伝わってきて、改めて全身全霊で八郎を演じないとダメだなと思いました。今は半年以上八郎さんを演じていますけど、八郎のことばかり考える日々なんですよね。登場したての頃の映像を見ると本当に懐かしい気持ちになりますし、若かったなって思える。役と一緒に変化して歳を重ねていく、こんなに不思議で贅沢な経験は朝ドラでしか味わえないと思います」
「時々街を歩いていると『あ、八郎さん!』って声をかけていただくことが多いので、改めて朝ドラの影響力の大きさを実感していますね。もちろん、出演することが決まってからは多くの人に愛されるキャラクターになればいいなとは思ってましたけど、ここまで多くの人が愛してくれるとは想像していなかったです」
近しい人からはどんな反応がありましたか?
「家族はもちろん喜んでくれていますけど、うちの母親は特に冷静な人なので、お正月に実家に帰った時も意外とフツーでしたね(笑)。とはいえ毎朝ドラマを見てくれているので、実家から帰る時には『キミちゃん(戸田恵梨香さん演じる八郎の妻・喜美子)に頑張れって言っといて』とか、『キミちゃんを大事にしなさいよ』って言われました。どの目線なんだって感じですけど(笑)、結構ドラマに入り込んでるなと思いましたね」
とにかく八郎さんは魅力的なキャラクターです。
「初めて八郎が登場する8週目の台本をいただいた時、深野先生の絵を闇市で売ってしまったことを告白するシーンを読んで、もう涙がとまらなくなって。脚本の水橋(文美江)さんの八郎にかける思いがすごく伝わってきて、改めて全身全霊で八郎を演じないとダメだなと思いました。今は半年以上八郎さんを演じていますけど、八郎のことばかり考える日々なんですよね。登場したての頃の映像を見ると本当に懐かしい気持ちになりますし、若かったなって思える。役と一緒に変化して歳を重ねていく、こんなに不思議で贅沢な経験は朝ドラでしか味わえないと思います」
八郎から学びたい恋愛テクニックは、突然入る、謎の狼スイッチ(笑)。
視聴者としては、八郎さん=松下さんのイメージを持ってしまいますが、似ているところ、違うところはありますか?
「ものづくりに対する思いは似ているかもしれないですね。八郎は一点ものの芸術品を追い求める作家ではなく、日常の中にある幸せを作品に込めることができる人なんです。そこはすごく僕も共感できるというか。日常を大切にする八郎のように、作品の中にすっと溶け込むような、日常的な自然なお芝居がしたいと思っています。で、彼と違う部分は、人と向き合う力の強さですかね。僕、結構嫌なことにはすぐ蓋をしちゃうんで(笑)。八郎さんは喜美子のお父さんに結婚の許しをもらいに行く時に、拒絶されてもめげずに何度も挨拶に行くんです。台本を読みながら『逃げへんなー』って思ってましたから(笑)。ちょっと間を空けるとか、なんかほかにやり方あると思うんですけどね。毎日行く彼の男気は、見習わないとなって思います」
八郎と喜美子が恋に落ちて結婚するまでは、かなりキュンとさせられる場面も。松下さんが八郎から学びたい恋愛テクニックはありますか?
「突然入る、謎の狼スイッチですかね(笑)。僕も読みながら『なんやこれ! 急にどうした?』って思う瞬間はたくさんあって。僕もどっかで使いたいですね(笑)」
「ものづくりに対する思いは似ているかもしれないですね。八郎は一点ものの芸術品を追い求める作家ではなく、日常の中にある幸せを作品に込めることができる人なんです。そこはすごく僕も共感できるというか。日常を大切にする八郎のように、作品の中にすっと溶け込むような、日常的な自然なお芝居がしたいと思っています。で、彼と違う部分は、人と向き合う力の強さですかね。僕、結構嫌なことにはすぐ蓋をしちゃうんで(笑)。八郎さんは喜美子のお父さんに結婚の許しをもらいに行く時に、拒絶されてもめげずに何度も挨拶に行くんです。台本を読みながら『逃げへんなー』って思ってましたから(笑)。ちょっと間を空けるとか、なんかほかにやり方あると思うんですけどね。毎日行く彼の男気は、見習わないとなって思います」
八郎と喜美子が恋に落ちて結婚するまでは、かなりキュンとさせられる場面も。松下さんが八郎から学びたい恋愛テクニックはありますか?
「突然入る、謎の狼スイッチですかね(笑)。僕も読みながら『なんやこれ! 急にどうした?』って思う瞬間はたくさんあって。僕もどっかで使いたいですね(笑)」
最大のモテ期は高校時代。ダンス同好会の部員が2人から80人に増えました。
八郎人気がすさまじいですが、松下さんご自身のこれまでのモテ事情は?
「んー。実感としてモテた経験ってあんまり僕、ないんです。あ、でも高校時代に男2人でダンス同好会を作ったんですよ。ヒップホップなんですけど。で、2年生になった時に新入生への部活紹介をする機会があって、そこでパフォーマンスをしたら、部員が一気に80人増えたことがありました。しかも全員女の子。ちょっと怖かったです(笑)。それが最大のモテ期だったと思います」
ファンクラブみたいですね。
「でも真剣にダンスをやりたかったので、かなり本気でやっていたら、1人辞め、2人辞め、最終的には20人になりました(笑)。ただ、その子達は当時、高校生のダンスチームの日本一を決める大会で全国2位になったし、その中からプロのダンサーになっている子もたくさんいるんです。すごく嬉しかったですね」
お休みの日はどんなことをされているんですか?
「昨日、先輩の鈴木亮平さんとご飯を食べに行きました。『スカーレット』に出演してからは、未知の世界に飛び込んでいる感覚なので、休みの日には諸先輩方にアドバイスをもらうために、色々な方とご飯に行かせてもらっています。亮平さんは映画『燃えよ剣』でご一緒しているんですが、『スカーレット』が決まったことを最初に相談したのも亮平さんだったんです。色々と悩み相談に乗ってもらいました」
悩みとは?
「バラエティ番組への出方とか(笑)。あとは、自分らしくいるためにはどうすればいいかってこととかですかね。今までできなかったことや諦めかけていたことに挑戦できる機会もこれからあると思うんです。その中で環境も背負っていくも責任も変わってきますし、我慢をしなきゃいけない場面も出てくるはずですから。でも、今まで通り僕らしくやることが一番なんだなってことは、昨日、亮平さんと話していて感じました。その中で、一個だけ曲げられない信念を持っておくことが大事なんだなって」
松下さんの、一個だけ曲げられない信念とは?
「人に対して優しくいること。やっぱり前ばかり見ていてはいけないと思うんです。自分の足元も見なきゃいけないし、周りにいるスタッフのみなさんのことも、これからもっと考えていかなきゃいけない。誰に対しても優しくいたいと思います」
毎年マネージャーさんと確証のない夢を語るそうですが、今年のビジョンは?
「たくさんの作品に恵まれるといいなと思っています。いろいろ具体的な夢を語りましたよ。やっぱり夢はたくさんあったほうがワクワクしますしね。これまでも『演劇で賞を獲りたい』とか『朝ドラに出たい』って話をしてきたんです。ありがたいことにひとつひとつ形になってきたけど、その目標のためにはがんばらない。あくまでも、今までと変わらず目の前のことを一生懸命やっていきたいと思います。20代はうまくいかないことがあったり、ちょっと意固地になって変化を恐れていた時期もあったんです。でも今はもっと自由に、どう変化していくかを楽しみにする一年にしたいと思います」
最後に、お芝居、歌、絵、ダンス……なんでも器用にできてしまう松下さん。苦手なことってあるんですか?
「ありますよー! 器用なイメージをなんとかしたいんですよね。美術とか踊りとかばっかりやってきたので、逆にアニメやゲームの知識が怖いくらい欠落していて。こないだも現場で空き時間にUNOをやろうって誰かが持ってきたんですけど、僕だけ『何? UNOって』ってなって(笑)。見たことも聞いたこともやったこともなかったので、みんなにビックリされました」
<プロフィール>
まつした・こうへい●1987年3月6日生まれ、東京都出身。2008年にCDデビューし、2009年に「GLORY DAYS」で初めて舞台に出演。その後は「木の上の軍隊」、「母と暮せば」、ミュージカル「スリル・ミー」など舞台で活躍し、第26回読売演劇大賞の優秀男優賞と杉村春子賞を受賞。5月22日には司馬遼太郎の小説を原田眞人監督が映画化した『燃えよ剣』が公開予定。
取材・文/松山梢 撮影/花村克彦 ヘア&メイク/五十嵐将寿 スタイリスト/渡邊圭祐 シャツ¥33000、カットソー¥23500(共にエドウィナホール/エドウィナホール03-3706-3536)、パンツ¥27000(マンド/スタジオ ファブワーク03-6438-9575)、その他(スタイリスト私物)
「んー。実感としてモテた経験ってあんまり僕、ないんです。あ、でも高校時代に男2人でダンス同好会を作ったんですよ。ヒップホップなんですけど。で、2年生になった時に新入生への部活紹介をする機会があって、そこでパフォーマンスをしたら、部員が一気に80人増えたことがありました。しかも全員女の子。ちょっと怖かったです(笑)。それが最大のモテ期だったと思います」
ファンクラブみたいですね。
「でも真剣にダンスをやりたかったので、かなり本気でやっていたら、1人辞め、2人辞め、最終的には20人になりました(笑)。ただ、その子達は当時、高校生のダンスチームの日本一を決める大会で全国2位になったし、その中からプロのダンサーになっている子もたくさんいるんです。すごく嬉しかったですね」
お休みの日はどんなことをされているんですか?
「昨日、先輩の鈴木亮平さんとご飯を食べに行きました。『スカーレット』に出演してからは、未知の世界に飛び込んでいる感覚なので、休みの日には諸先輩方にアドバイスをもらうために、色々な方とご飯に行かせてもらっています。亮平さんは映画『燃えよ剣』でご一緒しているんですが、『スカーレット』が決まったことを最初に相談したのも亮平さんだったんです。色々と悩み相談に乗ってもらいました」
悩みとは?
「バラエティ番組への出方とか(笑)。あとは、自分らしくいるためにはどうすればいいかってこととかですかね。今までできなかったことや諦めかけていたことに挑戦できる機会もこれからあると思うんです。その中で環境も背負っていくも責任も変わってきますし、我慢をしなきゃいけない場面も出てくるはずですから。でも、今まで通り僕らしくやることが一番なんだなってことは、昨日、亮平さんと話していて感じました。その中で、一個だけ曲げられない信念を持っておくことが大事なんだなって」
松下さんの、一個だけ曲げられない信念とは?
「人に対して優しくいること。やっぱり前ばかり見ていてはいけないと思うんです。自分の足元も見なきゃいけないし、周りにいるスタッフのみなさんのことも、これからもっと考えていかなきゃいけない。誰に対しても優しくいたいと思います」
毎年マネージャーさんと確証のない夢を語るそうですが、今年のビジョンは?
「たくさんの作品に恵まれるといいなと思っています。いろいろ具体的な夢を語りましたよ。やっぱり夢はたくさんあったほうがワクワクしますしね。これまでも『演劇で賞を獲りたい』とか『朝ドラに出たい』って話をしてきたんです。ありがたいことにひとつひとつ形になってきたけど、その目標のためにはがんばらない。あくまでも、今までと変わらず目の前のことを一生懸命やっていきたいと思います。20代はうまくいかないことがあったり、ちょっと意固地になって変化を恐れていた時期もあったんです。でも今はもっと自由に、どう変化していくかを楽しみにする一年にしたいと思います」
最後に、お芝居、歌、絵、ダンス……なんでも器用にできてしまう松下さん。苦手なことってあるんですか?
「ありますよー! 器用なイメージをなんとかしたいんですよね。美術とか踊りとかばっかりやってきたので、逆にアニメやゲームの知識が怖いくらい欠落していて。こないだも現場で空き時間にUNOをやろうって誰かが持ってきたんですけど、僕だけ『何? UNOって』ってなって(笑)。見たことも聞いたこともやったこともなかったので、みんなにビックリされました」
<プロフィール>
まつした・こうへい●1987年3月6日生まれ、東京都出身。2008年にCDデビューし、2009年に「GLORY DAYS」で初めて舞台に出演。その後は「木の上の軍隊」、「母と暮せば」、ミュージカル「スリル・ミー」など舞台で活躍し、第26回読売演劇大賞の優秀男優賞と杉村春子賞を受賞。5月22日には司馬遼太郎の小説を原田眞人監督が映画化した『燃えよ剣』が公開予定。
取材・文/松山梢 撮影/花村克彦 ヘア&メイク/五十嵐将寿 スタイリスト/渡邊圭祐 シャツ¥33000、カットソー¥23500(共にエドウィナホール/エドウィナホール03-3706-3536)、パンツ¥27000(マンド/スタジオ ファブワーク03-6438-9575)、その他(スタイリスト私物)