腸活で、“なんか不調”とさようなら!

なんとなく体がスッキリしない季節の変わり目。そんな時こそ頼りになるのは日々の腸活! 冷房生活や冷たいもののとりすぎからくる冷えや残暑の疲れで不調が現れやすい時期こそ、美と健康の要となるのは腸!

教えてくれたのは

小林暁子先生
小林暁子先生
「小林メディカルクリニック東京」院長。著書に『免疫力を上げる健美腸ルール』(講談社)など

1 免疫を高めるには腸が大事って聞いたけど……本当ですか?

YES! コロナ禍でその重要性はさらに高まっています

「有害なウイルスや病原菌から体を守る免疫細胞の70%が集中している腸は、体内最大の免疫器官。小腸の粘膜には免疫システムの総合指令所ともいえる免疫組織『パイエル板』もあります。パイエル板や免疫細胞が24時間元気で働けるように、理想的な腸内環境を維持することが大切です」(小林先生、以下同)

2 コロナ禍でストレスが増えたら、お腹の調子もイマイチ……

特にモア世代は注意。悪循環にはまる前にリフレッシュを

「ストレスによって副腎に負担がかかるとホルモンバランスが乱れ、体の機能が低下しやすい状態に。自律神経も影響を受けて交感神経優位になるため、消化管の動きが低下して疲れやすくなります。経験値が少ない若い世代ほどストレスの影響を受けやすいので、意識的に自分のためのストレスフリーな時間をつくることが大事」

3 リモートワークで運動不足。でも、腸には影響しませんよね?

スムーズな排便には運動が欠かせません

運動不足は便秘の原因となり、腸内環境を悪化させることにもつながります。スムーズな排便のためにも体をこまめに動かして腸のまわりの筋肉を刺激し、ぜん動運動を促すことが大切。夕食の30分後に軽い運動を行うと副交感神経が高まり快眠にも効果的ですよ」

4 この時期に起きやすい腸の不調って?

軽い脱水症状に要注意!

「まだ気温も湿度も高いのに、真夏ほどこまめに水分をとらなくなると軽い脱水症状が起きます。体の水分が足りないと、大腸は水分調節のために便の水分を減らすのでコロコロ便や便秘に。4月から10月末ぐらいまではこまめに水分をとる意識を持って」

5 冷房や冷たい飲み物でお腹をこわしがち

筋肉を鍛えて熱を産生!

階段を上がるなど、腸活のための運動
「熱を産生する作用のある筋肉を鍛えながらキープすることで冷え防止につながります。腹筋を鍛えると、お腹の張りや下痢などのトラブルが減りますし、筋肉が大きい脚を鍛えるのも効率的。筋トレといっても、階段を上がる、ひと駅分歩くなど軽めの運動で十分です」

6 夏の疲れが出て食欲なし。腸のためには何をとるべき?

休ませることで回復もスムーズに

「普段健康であれば胃が機能低下している時に無理して食べる必要はありません。最低限の水分とミネラル(塩分)をとっていれば、1食抜いて胃を休ませると回復がスムーズに進むことも。食べる時も朝や昼はスープなど軽めに、夕方涼しくなってから消化にいいものをとるのがおすすめ

7 睡眠不足も腸内環境によくないって聞いたけど、それはなぜ?

“腸のゴールデンタイム”を邪魔してしまうから

腸のゴールデンタイムは24時以降。規則正しい生活が大切
「“腸のゴールデンタイム”は、副交感神経が活動のピークを迎える24時以降。寝ている間にしっかり活動して翌朝の排便の準備ができるよう、24時には確実にベッドに入るのが理想的です。また忙しい人も休日に寝だめするのはNG。体内リズムを崩しやすいので注意。できないことをくよくよ考えるより、規則正しく生活するよう心がけることが大切です」
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イラスト/itabamoe 取材・原文/国分美由紀 構成・企画/杉本希久子(MORE)