厚塗り感のない肌をつくるベースメイク論

しなやかな美しさが加速するばかりの田中みな実さんに聞く、「一生モノの肌」のつくり方。美容を心から愛するみな実さんが語るメソッドやマインドは、これからの肌の可能性を広げるための、力強いバイブルになるはず。

田中みな実

みな実さんにとって理想の肌って?

髪を結んだ田中みな実

トップス¥30800/THE TOÉ イヤカフ(上)¥77000・(下)¥71500/Hirotaka 表参道ヒルズ(ヒロタカ)

「美容を好きになった頃から今も変わらず、きめの整った透明感のある肌が理想です。隠蔽感のある肌では、人との対話も“厚塗りだと思われているのでは!?”などと、よけいなことを考えてしまいそうだから。肌状態がいいとそれだけで視界が晴れるし、ご機嫌でいられます。加えて、年齢を重ねた今、目指したいのは、パーンとしたはりのあるいきいき肌! かつては肌の色が蒼白でどこまでもシュッとしたフェイスラインの小顔が理想だったけど、年齢とともにある程度の丸みはやはり必要だなと。人はないものねだりな生き物です(笑)」

「隠蔽感のない、涼しげな透け肌づくりに時間をかけています」

ベースメイクをした田中みな実

ベアワンピース¥84150/エンメ(エレイン ハースビー) シアーワンピース/スタイリスト私物

朝の美容ルーティンのバランスは、スキンケア5:べースメイク3:ポイントメイク2。スキンケアやベースメイクに時間をかけて一日中持続する、透き通るような涼しげな肌づくりを目指しています。年齢を重ねて肌の悩みが増えると、隠そう隠そうとしてどんどん厚塗りになる。すると、どんな高級ファンデーションも力を発揮できずに隠蔽感のある肌になってしまうと思うんです。そうならないためにも、土台が肝心。スキンケアで十分に透明感を高めつつ、下地やコントロールカラーで肌補整とトーンアップ。シミやニキビのような赤み、もやっとした黒ずみ、小鼻の赤みなどは、テクスチャー違い、色違いのコンシーラーを使ってポイントで隠します。ここまで整えれば、ファンデーションはトントントンとほんの少しを丁寧に塗り込めばOK。メイクをする時は必ず自然光が入る場所で、本当の肌の色がわかるといわれている『ロージーローザ』の鏡を使ったり、全身鏡に映したりしながら肌やメイクのバランスを調整します。仕上がった時に多少白浮きしていても、30分もすればなじんでくるから問題なし」

顔に触る田中みな実

「美肌映えするリップやチークに関しては、トライ&エラーを繰り返して自分に合うものを見つけましょう。好きな系統の色ってどうしても似通ってしまうから、私はコーラル系しか似合わない! などと決めつけず、あらゆる色味のスタメンを持っておくとメイクの幅が広がりそう。お試しする時は、お店の照明だけではなく、一度考えます、と外に出て自然光で確認すると失敗が少ないですよ」

Photo : Kazutaka Nakamura Hair : Koichi Nishimura Make-up : AYA(TRIVAL) Model : Minami Tanaka Stylist : Menko Nishino Text : Natsuko Tohriyama ※MORE2024年秋号掲載