日焼け止めとUV下地の違いは? 使用期限ってある? 【UVケア】の基本をプロが解説!
そろそろ本格的に紫外線が降り注ぐ季節が到来。今年こそうっかり日焼けをしないために、まずは日焼け止めに関する基本をおさらい。今さら聞けないUVケアのあれこれを、トータルビューティアドバイザー・水井真理子さんに教えてもらいました!
教えてくれたのは……
エステティシャンの経験をもとに、個人に合ったお手入れ方法をレクチャー。その人に寄り添い、無理なく取り入れられるスキンケア提案は、美容賢者からも絶大な信頼を集める。「MORE世代から正しい知識を持ってUVケアに取り組めば、シミやシワなど、将来のエイジングに大きな差が出ます!」(水井さん)
- 「日焼け止め」と「UV下地」の違いは?
- 「SPF」、「PA」、「UV耐水性」の表示はどういう意味?
- 日焼け止めを塗り始めるべき時期は?
- 日焼け止めの使用期限は?
- 日焼け止めはスキンケア後、どのタイミングで塗るのが正解?
- ジェル、ミルク、スプレーなどさまざまなタイプはどう選べば?
- ファンデーションが「SPF50」なら日焼け止めは塗らなくても大丈夫?
- 朝しっかり日焼け止めを塗っていれば、塗り直しは必要ない?
- 肌がゆらいでいる時や敏感肌の人は塗らないほうがいい?
「日焼け止め」と「UV下地」の違いは?
「その名の通り、日焼け止めは日焼けしないことを最優先に作られたもので、UV下地は化粧下地としての機能を優先して作られたもの。基本的にはSPFやPA値を基準に使用感や目的で選んでOKだけど、アウトドアの環境や屋外で過ごす時間が多い場合や、紫外線以外のブルーライトや近赤外線などもしっかりブロックしたいなら、日焼け止めを選ぶ方がベター」(水井さん、以下同)
「SPF」、「PA」、「UV耐水性」の表示はどういう意味?
「SPFは、日焼けやシミなどの原因となるUVB波から肌をどれだけブロックできるかを表す数値。SPF1=20分の防御力を示していて、現在日本で認められている最高値は50+までとなっています。一方PAは、肌のより深くまで侵入し、シワやたるみを引き起こすUVAから肌を守る数値。PA+〜++++の4段階設定されています。そして、2022年から新たに加わったのがUV耐水性。これはいかに水に強いかを示す表記で、水に40分つかってもUVカット効果が50%以上残るものを☆(もしくは★)、80分以上つかっても50%以上の効果を認められるものを☆☆(もしくは★★)で表しています」
日焼け止めを塗り始めるべき時期は?
「近年暑さと共に日差しも強くなっているので、3月〜11月はUVケアがマスト。でも実は肌の奥深くまで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊するUVAは日差しの強さに関わらず365日降り注いでいるんです。12〜2月の間も、SPF30程度の日焼け止めもしくはベースメイクアイテムを取り入れるようにしましょう」
日焼け止めの使用期限は?
「未開封のもので3年、開封後は1年以内に設定されているものが一般的。無添加のものだと未開封で1年、開封後は半年というものもあるので、一度開けたら早めに使い切るのがおすすめ。残っているからと去年のものを使うと、肌トラブルの原因に」
日焼け止めはスキンケア後、どのタイミングで塗るのが正解?
「スキンケアとメイクの間、と覚えておくのが◎。乳液かクリームでスキンケアを完了したら、最低でも3分は待って。スキンケアが肌表面に残っていると、日焼け止めが肌の上で滑り、適正量をなじませるのが難しくなってしまいます。また、日焼け止め後のメイクも同様に3分ほど待って肌になじんでからにしましょう」
ジェル、ミルク、スプレーなどさまざまなタイプはどう選べば?
「UVカット効果に差はないので、使い勝手や好みのテクスチャーで選んでOK。ベタつきにくいジェルは皮脂やメイク崩れが気になる人に、しっとりするミルクやクリームはエアコンなどによる乾燥が気になる人、スプレーは手を汚したくない、時短でケアしたいという人におすすめです」
ファンデーションが「SPF50」なら日焼け止めは塗らなくても大丈夫?
「ファンデーションでSPF50の効果を得るにはそれなりにしっかり塗る必要がありますが、最近のベースメイクは薄くナチュラルな傾向にあるので、表記通りのUVカット効果を得るのは難しいかも。また、ファンデーションは皮脂と混ざって崩れたり、無意識に触れてヨレてしまう可能性が高いので、絶対に焼きたくない人は日焼け止めやUV下地を仕込むのが正解」
朝しっかり日焼け止めを塗っていれば、塗り直しは必要ない?
「いくら耐水性がある日焼け止めでも、汗をかいたり表情が動いたりしてヨレてしまうもの。可能であれば2~3時間ごとに塗り直すのがベストですが、ランチ後や外出前など、メイク直しのタイミングでUVも塗り直しをするのを習慣づけると◎。パウダータイプやミストタイプのものなら手軽にリタッチできますよ」
肌がゆらいでいる時や敏感肌の人は塗らないほうがいい?
「肌が不安定な時こそ日焼け止めは必要! ゆらいだ肌はバリア機能が低下しているので、紫外線のダメージをダイレクトに受けがち。紫外線吸収剤を使用しないノンケミカルなど低刺激のアイテムを選んで、しっかりUVブロックしましょう」
監修/水井真理子 取材・文/野崎千衣子