活字中毒な人気芸人・カズレーザー(メイプル超合金)さんが夜に読む「ベッドサイドBOOK」3選
静かな秋の夜は、ふとんにくるまり、至福の読書時間を……。本を愛する達人たちがおすすめする、眠る前のブックガイドをご紹介。今回は、大人気芸人・カズレーザーさん(メイプル超合金)が登場!! ふとんの上で、お酒片手に夜の読書タイム。小説を1、2冊読みきる日もあれば『書き出し小説』をおもむろに開き、小説の続きを妄想しつつ眠りに落ちる日も。活字中毒なカズレーザーさんの夜のお供は?
カズレーザーさんが選んだ、お酒のアテにも、妄想タイムの準備にもなる3冊
いい夢が見られそうな本といえば、『ブランコのむこうで』。夢をテーマにした長編小説です。やわらかい文体で、毒のない優しい話が続いて、ときどきしんみり。10年以上愛読しています。 『書き出し小説』は、酒を飲みながらパラパラめくっていくつか読んで、目に留まったもの、響いたものの続きを、この後どう展開するのかな……とふわふわ想像しながら寝ちゃいます。たった一行からストーリーが膨らむものもあれば、書き出しだけで完結してるものも。一文だけでどれだけ奥行きを出せるかが勝負、というつくりは大喜利にも似ていて、言葉を考える時の参考になります。 『「昔はよかった」病』は、著者のパオロ・マッツァリーノの人の悪さが最高です。大学時代に『反社会学講座』を読んで以来、この人の新刊は必ずチェックするようにしています。ライトで下品でバカバカしい、ちょうどいい与太話。でも文章からはインテリジェンスも感じさせる。これ、そのまま深夜テレビで番組にしてほしいくらい、本当に面白いんです。
★カズレーザーさんのおすすめ本を詳しくご紹介♡
星 新一(新潮文庫 ¥430)
ショートショートの名手による、夢の国にとじ込められた少年の長編ファンタジー。人々の夢の中を旅しながら、少年の冒険が続く
『書き出し小説』
天久聖一(編)(新潮社 ¥1100)
ミステリアスだったり甘やかな余韻があったりせつなかったり。オリジナル書き出し小説を投稿する“書き出し作家”たちの力作が集結
『「昔はよかった」病』
パオロ・マッツァリーノ(新潮新書 ¥740)
「古き良き」日本を美化して語る年長者のボヤキと幻想にNO! 火の用心、治安問題、商店街の歴史まで、シニカルで楽しい日本論
[PROFILE]かずれーざー●安藤なつとお笑いコンビ「メイプル超合金」を組む。2015年に「M- 1 グランプリ」決勝に進出しブレイク パジャマ¥9800/VELVET ナイトキャップ/スタイリスト私物
一日の終わりは、すてきな一冊と夢の中へ。秋の夜長の「BEDSIDE BOOKGUIDE」
MORE2016年12月号では、有名人や本のスペシャリストが「寝る前に読むのにぴったりな本」をご紹介。どれもこれも素敵な本ばかりなので、ぜひ秋の夜長のお供にどうぞ♡ 詳しくは、本誌でチェック!