多部未華子、今月は『ナイルパーチの女子会』を読了！

たべ・みかこ●女優。1989年生まれ、東京都出身。超ドSな個性派刑事・黒井マヤを演じるドラマ『ドS刑事』（日本テレビ系・土曜21:００～）が好評放送中。主演映画『ピースオブケイク』は9 ／ 5 公開予定！

個性的なキャラに驚きつつ、女友達について考えました。

みなさんは女友達とどんな関係を築いていますか？　今回の作品は、大人の女性の友情関係を描いた小説です。主人公は優秀なエリート会社員の栄利子と、脱力系主婦の翔子。栄利子が翔子の書くブログの熱烈な読者だったことが縁でふたりは友人になるのですが、翔子は栄利子に追いつめられることになり――。女子会ばやりの世の中で、女友達を渇望する栄利子の常軌を逸した行動は“これぞ小説！”の面白さ。恐怖の中にコミカルさすら感じる描写の連続で、「栄利子さん、もっとかき乱して！」とのめり込みました（笑）。同時に「私はなぜ、あの子との仲が続いているのだろう」と、自分の友達づきあいを考えるきっかけにもなりました。今、私には親友と呼べる存在が４人います。中・高・大学といろんな場所で知りあった彼女たちですが、月に一度連絡を取る子もいれば、毎日メールは欠かさないのに年数回しか会わない子もいたり（笑）、それぞれの親友と心地よい距離感でつながっています。一方で、“一生親友かも！”と期待しあう関係ほどなぜか途切れてしまったり。永遠に続く友情ばかりではないな……という実感も。女友達との関係って不思議で複雑だし、キレイごとだけじゃない。そんな思いが浮かんだ一冊でした。