多部未華子、今月は『君の膵臓をたべたい』を読了!
話題の号泣本“キミスイ”。 爽やかな感動がありました!
小説の中でも、青春ものはかなり好きなジャンルです。登場人物たちの言動を微笑ましく読みつつ、「10代のあの頃に戻ってみたい!」なんて感じてしまいます。今回の作品も王道の青春物語。主人公の「僕」とクラスメイトの女子・桜良(さくら)の会話のやりとりがまぶしかったです。 でも、実は桜良には持病があり余命わずか。彼女は病気を隠していたものの、「僕」だけが秘密を知ってしまい……。人と交わらず自己完結型の「僕」と、クラスの人気者である桜良という正反対のふたりが友達に。私は、桜良が「僕」に伝えた、“生きる意味”のくだりで激しく共感しました。「僕」にとって桜良との出会いは、人生が変わるものだったと思います。そしてふたりの関係は偶然だけではなく、お互いが選び、深まった関係なのだ、とも。 泣ける本としても話題のこの作品。私は号泣というより、爽やかに感動しました。もともと涙もろいほうで、最近も親友の結婚式で、泣いてしまったんです。新郎さんのご家族がうれしそうに「今日の◯◯(親友)、かわいいでしょ?」と言うのを聞いて、これが家族になるってことなんだと、うるっと……。この作品を読んで、泣くこと自体にも興味がわき、“涙活”が気になる今日この頃です!
『君の膵臓をたべたい』住野よる
--------------------- MORE2015年10月号・さらに詳しい情報は雑誌MOREをチェック! 取材・文/石井絵里 撮影/露木聡子 ヘア&メイク/赤松絵利(esper.) スタイリスト/轟木節子 ---------------------