池田エライザが幽霊とルームシェア!? ワケあり物件を舞台にしたコメディ映画『ルームロンダリング』
夏といえば怪談。ということで、今回は幽霊が登場する映画を紹介します。ただし、まったく怖くないのでご安心を。主人公は幽霊が見えてしまう八雲御子(池田エライザ)。自殺や殺人などがあったワケありの物件に住み、クリーンな空き部屋に浄化(ロンダリング)する仕事をしている。人付き合いが苦手な御子にはうってつけの仕事だったが、行く先々でこの世に未練たらたらの元住人たちと遭遇。彼らがやり残したことを実現するため、奇妙なルームシェアをする羽目になってしまう。
そういえば数年前、竹内結子と橋本愛が共演した『残穢 住んではいけない部屋』という映画があった。小野不由美の小説を中村義洋監督が映画化したもので、女子大生が住むマンションで頻発する奇妙な現象を調べるうち、過去に自殺や心中、殺人などの事件が起きていたことが判明するという内容。似ていると思ったら、実は本作で長編デビューをした片桐健滋監督はかつて『残穢』の助監督として参加していた人で、制作の最中に事故物件を扱ったコメディを撮ることをと思いついたそう。
都会に暮らしていると、誰とも関わらずに生きることも可能。ただし幽霊たちとの交流によって成長し、新たな一歩を踏み出す御子のように、未熟な自分と向きあって変わっていくためには、(生きていようと死んでいようと)他人と向きあうことも必要。人の死を描いたシリアスな内容を、視点を変えて温かなコメディに仕上げた監督のように、面倒くさい人間関係の中にも、自分を変える意外なヒントがたくさん隠されているのかも……。そんな前向きな気持ちなれる、ユーモアに満ちた温かな映画だ。
●7/7〜全国公開
(文/松山梢)
©2018「ルームロンダリング」製作委員会
そういえば数年前、竹内結子と橋本愛が共演した『残穢 住んではいけない部屋』という映画があった。小野不由美の小説を中村義洋監督が映画化したもので、女子大生が住むマンションで頻発する奇妙な現象を調べるうち、過去に自殺や心中、殺人などの事件が起きていたことが判明するという内容。似ていると思ったら、実は本作で長編デビューをした片桐健滋監督はかつて『残穢』の助監督として参加していた人で、制作の最中に事故物件を扱ったコメディを撮ることをと思いついたそう。
都会に暮らしていると、誰とも関わらずに生きることも可能。ただし幽霊たちとの交流によって成長し、新たな一歩を踏み出す御子のように、未熟な自分と向きあって変わっていくためには、(生きていようと死んでいようと)他人と向きあうことも必要。人の死を描いたシリアスな内容を、視点を変えて温かなコメディに仕上げた監督のように、面倒くさい人間関係の中にも、自分を変える意外なヒントがたくさん隠されているのかも……。そんな前向きな気持ちなれる、ユーモアに満ちた温かな映画だ。
●7/7〜全国公開
(文/松山梢)
©2018「ルームロンダリング」製作委員会