何度でも、何時間でも観ていたいと思える傑作『グリーンブック』【オススメ☆CINEMA】
公開中&近日公開予定の話題作の中から、キーワードに沿った2本のイチ押し映画と、その他のおすすめ映画をご紹介します。
【今月のキーワード】男の友情はうらやましいほど爽快だ
春の訪れを感じる今の季節におすすめしたいのが、人間の善意によって救われる実話をもとにした感動作。本年度の賞レースで絶賛されている『グリーンブック』は、観終わった後にとんでもない幸福感を味わえる作品だ。舞台はまだ人種差別が合法だったアメリカ南部。天才黒人ピアニストのシャーリーがイタリア系の白人運転手トニーを雇い、演奏ツアーのために2カ月間の珍道中を繰り広げる。お坊ちゃまのシャーリーが、黒人のソウルフードであるフライドチキンのおいしさをトニーから生まれて初めて教えられたり、シャーリーが無教養でガサツなトニーに妻へのロマンティックな手紙の書き方を教えたり。差別していた側とされていた側の立場が逆になった凸凹コンビが、違いを乗り越えて歩み寄り、壮絶な偏見に直面しながら友情を深めていく姿は必見。14キロ増量してトニーを演じたヴィゴ・モーテンセンの憎めない愛らしさに爆笑し、シャーリーを演じたマハーシャラ・アリの気高さと孤独に涙腺をやられる。もうとにかく何度でも、何時間でも観ていたいと思える傑作だ。
【今月のイチ押し★シネマ1】『グリーンブック』
1962年。腕っぷしが強いナイトクラブの用心棒トニーは、黒人ピアニストのシャーリーが行う南部での演奏ツアーの運転手としてスカウトされる。ゴールデン・グローブ賞3部門受賞作。●3/1〜TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開 ©2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.
【今月のイチ押しシネマ2】『ブラック・クランズマン』
黒人刑事のロン(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が同僚の白人警官のフリップ(アダム・ドライバー)とコンビを組み、白人至上主義の過激派団体“KKK”に潜入捜査し悪事を暴く『ブラック・クランズマン』も、シリアスな実話を軽快なユーモアでエンタメに昇華させた一本。ただしこちらは人種問題が再燃している現代のアメリカに向け、ラストに強烈なパンチをお見舞いするメッセージが待ち受けている。ぜひ、覚悟して向きあうべし。
ブラック・ムービー界の巨匠として知られるスパイク・リー監督の待望の最新作。カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞し絶賛された。●3/22〜TOHOシネマズ シャンテほか全国公開 ©2018 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.
【まだまだあります、おすすめシネマ!】『シンプル・フェイバー』と『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』
『シンプル・フェイバー』
表と裏で表情を変える女のしたたかさと野心に背すじが凍るサスペンス。失踪するミステリアスなキャリア女性をブレイク・ライブリーが、彼女のゆくえを追うママ友の専業主婦をアナ・ケンドリックが熱演。●3/8〜TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開 ©2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
表と裏で表情を変える女のしたたかさと野心に背すじが凍るサスペンス。失踪するミステリアスなキャリア女性をブレイク・ライブリーが、彼女のゆくえを追うママ友の専業主婦をアナ・ケンドリックが熱演。●3/8〜TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開 ©2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』
3度結婚を経験するなど恋多き女だったスコットランド女王メアリー・スチュアートと、処女王と呼ばれたイングランド女王エリザベス1世。時代と宮廷の陰謀に翻弄され、対照的な運命をたどった従姉妹たちの愛憎劇。●3/15〜TOHOシネマズ シャンテほか全国公開 ©2018 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
--------------------
MORE2019年4月号・さらに詳しい情報は雑誌MOREをチェック! 原文/松山 梢
--------------------
3度結婚を経験するなど恋多き女だったスコットランド女王メアリー・スチュアートと、処女王と呼ばれたイングランド女王エリザベス1世。時代と宮廷の陰謀に翻弄され、対照的な運命をたどった従姉妹たちの愛憎劇。●3/15〜TOHOシネマズ シャンテほか全国公開 ©2018 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
--------------------
MORE2019年4月号・さらに詳しい情報は雑誌MOREをチェック! 原文/松山 梢
--------------------