Snow Man渡辺翔太「目黒蓮に相談したら『渡辺ならできる』と言ってくれた。2023年『DREAM BOYS』
『DREAM BOYS』制作発表詳細レポ
Snow Manの渡辺翔太さんと、SixTONESの森本慎太郎さんが、6月29日(木)に都内で行われた『DREAM BOYS』の製作発表に登壇しました。
この作品は、滝沢秀明さん主演による2004年の初演以来、今年で20年目を迎える帝国劇所の代表作品です。歴代の先輩たちによって受け継がれてきた作品で、今回渡辺さんは主人公を、森本さんは主人公のライバルである“チャンプ”役を演じます。
この記事では、製作発表の詳細レポをお届けします!
『DREAM BOYS』ってどんな作品?
2004年1月の滝沢秀明主演が初演。以降、若々しく、パフォーマンス力を備えた20代のジャニーズのタレントによって、大切に演じ継がれてきたのが『DREAM BOYS』です。17年間に渡り、亀梨和也さん(2004~2012年主演)、玉森裕太さん(2013~2018年主演)、岸優太さん(2019~2021年1月主演)、菊池風磨さん(2021年~2022年主演)といった錚々たる人々を中心に、毎年様々な組み合わせで上演してきました。
2019年公演からは堂本光一さんが演出にが関わり、よりいっそう磨き上げられたジャニーズを代表する作品です。
緊張する心、晴れ渡る心
今回の会見では、舞台のテーマであるボクシングにちなみ、会場にサンドバッグが置かれていました。その後ろには、スタイリッシュな二人の写真が。そこに、黒のスーツに身を包んだ渡辺さんと森本さんが登場。しきりにお互いの顔を見る様子から、2人の緊張が伝わってきました。
渡辺:Snow Manの渡辺翔太です。皆さん、本日は『DREAM BOYS』の制作発表にお越しいただき、本当にありがとうございます。(森本)慎太郎と一緒に帝国劇場で、この『DREAM BOYS』を全力で盛り上げていきたいと思いますので、応援のほど、よろしくお願いします。
森本:SixTONESの森本慎太郎です。皆様、本日はありがとうございます。私事ではございますが……、先ほどですねちょっと天気が良かったので、外で散歩をしました。なので、ちょっと気分が晴れ渡ってると言いますか、私の心が晴れ模様でして(ニコッ)。本日は楽しみたいなと思っております。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
2人とも過去に出演経験があり思い入れがとても深いためか、登壇の際は少々緊張ぎみでしたが、舞台やライブでジャニーズJr.時代をともにしてきた“スノスト”という間柄、トークが始まるとみるみる緊張がほどけていく様子はほほえましかったです♡
実は一度、オファーを断っていた⁉
——演出の堂本光一さんからは、どのようにオファーがあり、どのような話し合いをしたのでしょうか?
渡辺:最初にお話をいただいた時、実はお断りをさせていただいていて。それは変な意味ではなく、『DREAM BOYS』という舞台は、ジャニーズの歴史のある舞台でもありますし、そして劇場も帝国劇場というすごく歴史のある、みんなが憧れるステージなので、僕でいいのかなっていう不安感があって。
なので、最初は「僕じゃないんじゃないかな……、なにわ男子とかどうですか?」みたいなことを言いながら、(堂本さんに)お話しをしました。後日、また光一さんが「やっぱり渡辺がいいんだ」と、もう1回アプローチしてくださったことに心を打たれました。
メンバーの目黒蓮にも相談したところ、「渡辺ならできる、やってみたら?」という声をもらって。そんなことが相まって、やってみようという決意をしたというところでございます。
森本:実は私も渡辺翔太と同じく、1度お断りをしていまして。(断った理由は)僕が帝国劇場という、あの舞台に立つには経験不足だっていうところが、まずひとつあります。SixTONESとSnow Manで『少年たち』という舞台を日生劇場でやらせていただくなど、舞台に立ってきた回数はちらほらあるのですが、やっぱり帝国劇場に、渡辺翔太と僕の2人でステージに立つには、ちょっとまだ実力不足、経験不足ではないかということで、「僕ではないんじゃないでしょうか」と。
僕も「なにわ男子の藤原丈一郎がいいんじゃないですか?」と、お互いなにわ男子を推薦していたんですけど、そこは偶然ということで(笑)。とまあ、1度お断りしていました。でも、光一さんから「渡辺と森本で一緒にやってもらいたい。森本と渡辺がいいんだよね」と、断った後に、もう1回アプローチしてくださって。
SixTONESのメンバーにその件を話したところ、「しょっぴー(渡辺)と慎太郎のドリボ、見たいな」と声をかけてくれた。「見たい」と言ってくれる人がいるのであれば、ステージに立ってもいいのかもしれないと自分の中で思えるようになって、出演させていただくことになりました。
ジャニーズJr.時代、先輩方の舞台に数多く立ち続けてきた2人だけに、本作品で主役を務めることの意味と覚悟がしっかりと伝わるエピソードでした。
仲間からのアドバイスは、大先輩の生態やズル技⁉
森本さんといえば、最近まで出演していたドラマ『だが、情熱はある』での山里亮太役のキャラクター作り、肉体作りで話題になっていました。
——今回のチャンプ役では、どのような役作りを?
森本:『だが、情熱はある』の時は増量していました。それをまず落とさなくちゃいけない。本番が9月なので、それまでには落としきれないだろうという予想もあって、身体作りは、ちゃんとできないかもしれないとは光一さんにもお伝えしていて。でも、できる限り落として、絞ろうかなとは思ってます。
僕のチャンプの前に、田中樹(SixTONES)がやっていましたが、樹とは違ったチャンプの形になると思います。樹は華奢な見た目ですけど、私は男らしいがっちりとした体型。そこも違ったチャンプの色が出るのかなと思うので、絞りすぎず、ある程度のこの印象みたいなものも出しながら作っていけたらなと思っています。
あと樹に負けられないなと思うのは、声量ですね。私の声がでかいので。これは、勝手に僕の思いみたいになっちゃうんですけど……「最初で最後だという気持ちで今回ステージに立とう」と思っているので、1公演にかける思い、この『DREAM BOYS』での今年のステージにかける思いみたいなのが、やっぱり負けてられないなと思いますね。
——そんな樹さんの1番すごいなと思ったところは?
森本:樹って、喉に負担をかける発声方法でステージに立っていて。それを枯らさずにずっとやり続けたのがすごいなと思います。あと、強いところを見せる瞬間と弱いところを見せる瞬間、その落差がすごかったなと、見ていて思いました。「すげぇな、樹やるな」って。そこらへんも僕なりにですけど、色々チャレンジしながらやっていこうかなとは思います。
また、渡辺さんは、前回この作品で主演を務めた菊池風磨さんと旧知の仲であることが知られています。
——菊池さんからどんなアドバイスを? 森本さんも田中さんから何かあれば。
渡辺:今回は「見に行くね」のひと言しか、まだもらっていないです。でも今後、意外とお話しする機会がほとんどない状況での舞台作りになってくるので大先輩である光一くんの性格という部分を、菊池から探りを入れつつ、先輩としゃべる時の対策をどうしようかなって考えています。光一くんの生態を風磨から聞こうと(笑)、今思っているところです。
——森本さんも、田中さんから何かあれば。
森本:樹からはですね、「プロデューサーさんと仲良くなって」と言われました。どういうことかと言いますと、リハーサルや舞台稽古やボクシングの練習など、すごく大変なことが続くので、「うわー疲れた」って思った時に、「プロデューサーさんと仲良くしておけば、疲れたって言ったら休めるよ」って(笑)。ズル技なんですけど、そう言われたので実践しようと思っています。
ドリボの思い出は、エレベーターと恋愛相談
2人は“ドリボ”経験者。
森本さんは2007年と2008年に“ユウキ”役を、渡辺さんは主人公やチャンプを支えるメンバー役で2009年から2014年まで出演。
——当時のことで覚えていることは?
渡辺:覚えていることと言えば、エレベーター。本番中や一幕と二幕の間の休憩の時は、先輩とか主役の方が優先して帝劇の中にあるエレベーターを使うんですけど、後輩の僕たちは暗黙のルールで“先輩優先”みたいなところがあったので、1階から8階まで毎回階段を往復していたという苦い思い出があるので、今年はエレベーターを使いまくってやろうかと(笑)。(森本さんを見ながら)みんなで階段駆け登って、一緒にやってたよね?
森本:(渡辺さんを見ながら)そうそう! (階段が)らせん状なんですよ。だから登りやすく、降りやすいんですけど、気づいた時にはめちゃめちゃ体力が失われているので。
渡辺:そのエレベーターに今年は僕と慎太郎が優先的に乗らせてもらえるのかなって思うと、すごく成長を感じますね(笑)。
森本:じゃあ僕は役作りのために階段で行こうかな……って、今のなしで!
僕が出させていただいた時は、亀梨くんが主役で、毎回一幕と二幕の間は彼の楽屋にお邪魔していて。僕は小学4年生で、その当時、好きだった女の子の話を「小学校の友達の◯◯ちゃんが……」というふうにずっとしていたんです(笑)。亀梨くんは大人だし、優しいので、「そうかそうか」とか「だったらお前こうした方がいいんじゃないか?」とアドバイスしてくださったりして。そういう甘い思い出があります。
渡辺:すみません、2人ともステージ上の話じゃなくて……。
舞台の裏を垣間見ることができる、素敵なエピソードも飛び出しました。
歴代ナンバーワン⁉の“美意識”で勝負
滝沢秀明さん、亀梨和也さん、玉森裕太さん、岸優太さん、菊池風磨さんといった、多くの先輩方が演じてきた主人公を引き継ぐことについて。
——今のお気持ちは?
渡辺:帝国劇場では、先輩のサポート、バックにつかせていただいてたっていう印象がほとんどなので、僕たち2人がメインを張るということに関しては、すごくプレッシャーです。でもJr.時代が長かったので、それを考えると、人生何があるかわからないなっていうワクワク感もあって。過去の自分に「おまえ、『DREAM BOYS』の主役をやるよ」っていう風に言ってあげたいくらい、自分の中ではエモい展開だと思っています。
——歴代の中で、自分が1番だと思うところは?
渡辺:なんですかね、ここが歴代の中で1番は……、美意識じゃないですか?
(場内大爆笑)
ボクシングのシーンって、やっぱり脱ぐじゃないですか。そういう時に、肌のもちもち感とかを。先輩たちが、タッキーだったり亀梨くんだったり、なかなかハードルの高い先輩たちばかりなので、ちょっと違ったアプローチで頑張っていこうかなと思います。
森本:でも、これまでの主演の皆さん、肌すべすべよ?
渡辺:だから、初日とかゲネ前に、ちゃんと垢すりに行こうかなと思ってます(笑)。
今回のポスターはエモさ増し増し
今回のポスターは、かなりスタイリッシュ。このポスターもすでに話題を呼んでいることに対して。
——今回のポスター、かなりエモいと評判です。
渡辺:今までのポスターは、見ている方たちに向かって、強さみたいなエネルギーが前面に出てるものが多かったと思うんです。(でも実際の作品には)友情物語の部分が結構ある。今回はそっちを前面に出しているのかなというふうに思います。(作品の)そういった部分と、渡辺と森本という2人の関係性、そしてSnow Man、SixTONESという同時デビューした(グループ)っていうところが“対”になって、作品上と普段の部分でリンクしている部分があるので、そこが今回、いつもと違った感じに見えているのかもしれないですね。エモさ増し増しでね(笑)。
森本:しょっぴー(渡辺)とは普通にプライベートでも仲が良くて、『少年たち』の時は、よく2人で一緒にごはんを食べに行っていました。デビューして一緒に仕事をする機会は減り、Snow ManはSnow Manで、SixTONESはSixTONESでやっている中で、ひさしぶりに1か月間一緒に仕事をする、リハーサルをするっていうところ。そして、気の知れた仲間、普通に仲がいいからこそ出るその空気感・雰囲気があふれ出て、エモさが増し増しになっているのかな。舞台期間中も終わった後に飯を食いに行こうっていう話をしてまして……毎日。だから、お店をセレクトしておこうかなとは思っております。僕が食べるものは、毎日ささみだと思いますが(笑)。
Snow Man、SixTONESは同時デビューだったこともあり、ライバル感が先に立つイメージも。でも、数々の先輩方の舞台をしっかりサポートし続けてきた戦友でもあります。
――グループを比べてしまうことはありますか?
森本:ないですね。やっぱり仲いいですから。お互いのバチバチみたいなのは特にないです。
渡辺:デビューの時は「SixTONES VS Snow Man」っていう“VS”がついていたので、ライバル関係という印象が強いと思うんですけど、僕たち2グループは、ライバルより仲の良さが勝ってしまっているので。もちろん、他のグループよりは意識をしてしまいますけどね。「今回こういうMVなんだ」、「こういうシングルか」と思うことはありますけど、「バチバチにやってます」よりは、仲良く「帝国劇場を楽しもうね」という空気感です。
森本:お互いに楽曲を出す度にMVを見たりするのも、相手のライブを見に行ったときにシンプルに楽しみたいっていうのがすごく強くて見ます。でも、一応“VS”でやってきたので、そのVS感は舞台で活きるとは思いますね。
“スノスト”が長年築いてきた時間と、互いへの信頼がエモさの秘訣なのですね!
演じる人が変わる分、進化する舞台。絶対に後悔はさせない
渡辺さんと森本さんが作る『DREAM BOYS』は9月の上演。
——ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
渡辺:『DREAM BOYS』は、いろんな方のイメージが多分ついちゃってると思うんです。亀梨くんの印象や、最近だと風磨と樹の印象があります。なので、変わっちゃって悲しいなと感じる方もいっぱいいらっしゃる状況だとは思うんです。そんな中で、ジャニーズの舞台はどんどん進化していくんだという部分も、僕と慎太郎で見せたいです。『DREAM BOYS』は、演じる人がどんどん変わる分、進化していくもの。絶対に見にくる方には後悔させないような舞台作りを2人でしていきたいと思っているので、皆さん期待していてください。
森本:僕と渡辺翔太なりの2人が出せる空気感と、2人だからこそできるお芝居っていうのもあると思います。それが歴史ある『DREAM BOYS』の中に入った時に、今までとは違ったどんな変化を起こせるのかっていうところが1番大事。なので、そこを積んでいって、自分たちらしいドリボができたらなと思います。あと、繰り返しになりますが、僕自身、本当に最後だという気持ちで、最初で最後の舞台だっていう気持ちで臨もうと思うので、『DREAM BOYS』というものにかける思いが届くように、受け取っていただけるように、精一杯努めていけたらなと思います。「ぜひチェックしてくれよな! 」って感じです(笑)。
尊敬、友情、先輩たち、時間。
そういったものが幾重にも積み重なった『DREAM BOYS』。
歴史のある作品をともに背負う相手が、他でもないSnow Manの渡辺翔太と、SixTONESの森本慎太郎であることは、きっと素晴らしい化学反応を起こすはずです。
『DREAM BOYS』は、9月9日~28日上演。2人が描く真の友情物語、要チェックです!
撮影/新谷真衣 文/中川 薫