「スウパ2」で人気爆発! “TSUBAKILL”直撃インタビュー!
【前編】 “TSUBAKILL”直撃インタビュー!
『STREET WOMAN FIGHTER 2』日本語字幕版が放送・配信中!
韓国で社会現象にもなっている大人気ダンスサバイバル番組『STREET WOMAN FIGHTER 2』。
実力派女性ダンスクルー8チームが誇りをかけて競い合う人気番組の字幕版がVOD配信中、そして放送が10/29からスタートしました!
この番組に出演し、パワフルなダンスと圧倒的な実力で注目を集めている日本のダンサーチーム「TSUBAKILL」を直撃しました。番組の見どころから、彼女たちのパーソナルなエピソードまで、じっくりお届けします。
『STREET WOMAN FIGHTER 2』ってどんな番組?
みなさん、「スウパ2」という言葉を聞いたことはありませんか? 韓国の放送局Mnetが制作する『STREET WOMAN FIGHTER 2』という番組を省略した呼び名のことなんです。
2021年、女性ダンスチームによる初のサバイバル番組として世界中から注目を集めたシーズン1に続き、今作がシーズン2となります。チーム戦で繰り広げられるダンスバトルには、韓国や日本、世界を代表する実力派ダンサーたちが所属する全8チームが参加し、しのぎを削ります。中でも、番組内で制作された『Smoke』の振付は、BTSやSEVENTEEN、NCTなどの多くのアイドルたちが「Smokeチャレンジ」としてカバーして、TikTokなど、SNSで大バズりしました。
日本ダンス界のアベンジャーズ、「TSUBAKILL」参戦!
今作では、日本ダンス界のアベンジャーズ・ダンスチームのTSUBAKILLが初参加。2023年に結成したTSUBAKILLですが、実力は折り紙つき。Akanen(リーダー)、$AYAKA、MIKI、Momo、YUMERI、Renaという、国内外の有名アーティストの振付やバックダンサー、ワークショップツアーなどで活躍する6人が集結した日本を代表する女性ダンスチームです。6人が、これまで振付やバックダンサーとして関わったアーティストは多数。Jackson Wang、ZICO、BIG BANG、2NE1、Nissy、三浦大知、BoA、倖田來未、DREAMS COME TRUE、Awich、AI、AK-69、THE RAMPAGE、三代目J SOUL BROTERS、GENERATIONSなど、ビッグネームぞろい。唯一の日本チームとして超人気番組『STREET WOMAN FIGHTER 2』への出演も果たし、注目度・期待値、ともに右肩上がりのダンスチームなのです!
追い込まれた状況で、本気でやったからこその経験
TSUBAKILLメンバーのハイスペックな経歴を見ると、スターダムにのし上がるべく、「弱肉強食」で「ストイック」な強めの人物像を描くかもしれません。しかし、実際に6人をインタビューしてみると、ストイックだけれども「気さく」「優しい」「おもしろい」!
写真撮影中もいい写真が撮れると、「よきよき♡」とニコニコしながら言い合い、ふとしたことで常に笑顔が生まれます。そこに居るだけでまわりをハッピーにしてくれるチャーミングな方々、それがTSUBAKILLだったのです。
――まずは、自己紹介をお願いします。
MIKI:泣き虫担当のMIKIです。よろしくお願いします。
Rena:マンネ(末っ子)のRenaです。
Momo:多分、お笑い担当のMomoです!
Akanen:リーダーのAkanenです。
YUMERI:食いしん坊妖精(?)のYUMERIです!
$AYAKA:セクシー担当……? 恥ずかしいわぁ。
――自己紹介、ありがとうございます(笑)。『STREET WOMAN FIGHTER 2』は、グローバルな人気を誇るダンスサバイバル番組ですが、今年結成したばかりのTSUBAKILLは、韓国や世界の強豪チームを相手に、熱戦を繰り広げました、番組に出演して得たのはどんなことでしたか?
YUMERI:「今まで自分がやってきたことは間違いじゃなかった」ということ。これまでずっとダンスの経験と努力を積み重ねてきたんですけど、いろんな人に見てもらえる大きな舞台で挑戦して、評価をもらえた。これまでの経験がひとつの形というか、光となって見えました。もちろん全部見えたわけじゃないんですけど、やっとスタート地点に立てたっていう感じがします。
Rena:ひと言で言うなら「限界突破」。番組に参加するまでの自分は、どちらかといえば「Lazy(ほどほどな感じ)」でした。「このくらいだったらできるな」「これ以上やったら疲れちゃうな」と、自分に制限をかけてやってきたと思います。でも、この番組ではそんなこと言っていられない。常に限界を突破しないといけない世界だったから、毎回、全力でやるしかなかった。やればできるんだと思えたことは、自分の中で大きく成長できた部分です。
Akanen:この番組は「今まででいちばんつらかった」撮影です。あれほど長時間寝ないで撮影したこともなければ、次から次へと毎日振付を作らなきゃいけない状況というのも、人生でありませんでした。でも、そんな追い込まれた状況で、本気でやったからこその経験は絶対自分の中に積み重なったはずなので、やってよかったとすごく思います。
Momo:「どこでもドア」ですね! もともとはK-POPはあまり聴いてなかったんです。でも番組を通してK-POPのアイドル風のダンスをしたり、各バトルで自分の個性を出したり、新しい体験ができました。世界のクルーと英語で話すこともあれば、韓国語や新しい言語を知ることもできたので、自分の中の世界が広がって、出演する前までは知らなかった世界に行けるドアができたような感じがしました。「どこでもドア、ゲットだぜ!」という感じがします(笑)。
$AYAKA:「ダンス以外での自分の見せ方の必要性」でしょうか。あれだけ実力のあるダンスクルーが集まっている中では、自分の魅力の出し方を考えないと、一人の輝きにはなれへんなぁって思いました。私は収録中、あまりしゃべらんかったんですよ。あとで映像をチェックしてみると、カメラに抜かれることも少なく、それが惜しいというか。ひとつひとつのリアクションに対して、もっと何かできたなっていう、苦い気付きですね。
MIKI:ひと言で言うなら……、「感謝」。世界の名だたるダンサーが集まる番組に参加させてもらえたことへの。そして、一緒に戦ってくれたメンバーや、ライバルのクルーにも、番組スタッフにも感謝の思いしかないです。
熱い戦いの裏で生まれた友情
この番組の魅力は、一流のプロダンサーたちによる、ガチンコダンスバトル。「メガクルーミッション(注:最低30人以上が一緒に超大型パフォーマンスするミッション)」、「階級ミッション(注:リーダー、サブリーダー、ミドル、ルーキーに分かれ、各階級別同士でダンスビデオを完成させる)」など、一触即発のヒリヒリするような熱いバトルを毎回繰り広げます。
ーー印象的な撮影エピソードは?
YUMERI:たくさんあるんですが、(BEBEのリーダー)Badaとのエピソードを話してもいいのかな?
Akanen:いいんじゃない? 「K-POPデスマッチ・ミッション」の時だよね。
YUMERI:課題曲が決まってから、Badaたちと戦う時、Badaが足を引きずっていたんですよ。Badaに「どうしたの?」と声かけたら、かなり痛かったらしく、すぐ足の靭帯や筋肉をケアするマッサージをしたんです。私も昔、足の靭帯をケガしたことがあったから、プロほどとはいかないけど、痛みを軽減するやり方を知っていて。その時のBadaが、見たことがないくらいに気持ちが落ちているようで。このままほっとけないと思い、日本から持ってきていた医療器具を全部渡して、ケアの方法も伝えました。それ以降「本当にありがとう」とずっと言ってくれて、それまでは挨拶程度だったんですが、深い話しをするようになりました。
Badaだけでなく、Renaちゃんも足首を捻挫したり、自分も脱水症状で熱があったり。どのチームもみんな、体のどこかしらを痛めながら撮影に臨んでいたと思います。
――そういう意味でも限界突破、ですね。
Momo:番組では、うちのチームのそういう部分は映っていないと思います。「めっちゃ頑張ってる」「辛そうだった」という感じではなく、「負けないし!」「帰ろっか!」みたいに、わりとポップなチームとして描かれていると思います。でもその裏では、熱もあったり捻挫もしたり、みんないろいろありました。
YUMERI:宿に帰ったら、もうずっとフラフラでした(笑)。
MIKI:そんなTSUBAKILLを想像しながら番組を見ると、おもしろいかもしれません。
「ノーリスペクト・ダンスバトル」から生まれたリスペクト
チームだけでなく、ダンサー個人の戦いからも目が離せません。ラップバトルで見かける「ディスリスペクト・バトル」のように相手を下げるものもあり、番組では「ノーリスペクト(弱者指名)・ダンスバトル」が話題に。番組MCのカン・ダニエルさんが「本当にケンカしているのではないかと思ったこともある」ほど。
ーー国や経歴もバラバラで、時間とライバルとの勝負に追われる過酷な日々の中、あれだけのクオリティを維持するのは大変なこと。皆さんが誰かと接する時に、大切にしていることはありますか?
YUMERI:「自分から相手を好きになる」こと。自分の好きが強ければ、相手にもいずれは伝わるから。たとえば、「ノーリスペクト・ダンスバトル」の時、JAM REPUBLICのAudreyが指名を多く受けていたんです。私は彼女の実力を知っていたのでAudreyに「尊敬してるから選んだし、戦いたい」と言いました。そうしたら後日共通の知人を通して、Audreyから「そんなふうに言ってくれたのはYUMERIだけだったんだよ」という好意的な伝言が届いたんです。自分の好きな人に好かれることが、ほんとに嬉しかったです。
Rena:「相手をリスペクトする」こと。私は超人見知りで、自分から輪を広げるタイプでもないし、見た目もキツく見られることがあって、自分から壁を作りがちでした。TSUBAKILLを結成する時も、他のメンバーは結成前から知り合いなのに、私だけ初対面。今となっては笑い話だけど、私はAkanenさんやMIKIさんから「生意気」とか思われてるんだろうなあって考えていた時期もありました 。でも、つき合ってみて、相手に尊敬できる部分があれば、自分もその人を信頼して仲良しでいられる。TSUBAKILLにいる今、とても感じています。
Akanen:私もRenaと同じで人見知りなので、仲良くなってもあまり本音を言えないタイプ。だから、人と接するときに大事にするのは「感謝とリスペクト」です。それを大切すれば、人と繋がることや繋がっていることに対する失敗はないのかなと思ってます。
Momo:私はRenaちゃんやAkanenさんと違って、シャイというのはまったくないです(笑)。そのままでいれば、そのまま受け入れてもらえると考えているので、言いたいこと、思ったこと、話したいこと、聞きたいこと、全部オープンに言います。今日まで楽しく幸せに生きてこられたので、多分これからもこのままですね。
$AYAKA:挨拶をできるかできひんか、ですね。そこで人を見ちゃうとこがあるので、自分はちゃんと挨拶をしようと常に思っています。あとは、嘘をつかずに素直に人と接すること。そして、初対面の人は大好きでいること。そっからなんかいろいろあるかもしれないですけど、最初はオープンマインドでいきます!
MIKI:私もAkanenと一緒で「感謝」。あとは「マインドリセット」です。誰かと誰かの間で何かが起こったりしても、私がその人と接する時は気を取り直します。人づてに何か話を聞いた場合でも、全部リセット。偏見を持たないことを、常に意識してきました。
MORE WEBでは後日、インタビューの後編も配信予定です! お楽しみに。
ダンスサバイバル番組『STREET WOMAN FIGHTER 2』
■番組概要
ダンスサバイバル番組『STREET WOMAN FIGHTER 2』
MC:カン・ダニエル
審査員:Monika、ショヌ(MONSTA X) ほか
クルー:1MILLION、BEBE、DEEP N DAP、JAM REPUBLIC、LADYBOUNCE、MANNEQUEEN、TSUBAKILL、Wolf'Lo
公式サイト
https://mnetjp.com/sp/2023/09/swf2/
■放送・配信日時
・字幕版
Mnet Smart+(https://smart.mnetjp.com/):毎週(木)20:00~ 1話ずつ配信中
Mnet:2023年10月29日(日)深0:00~放送スタート / 毎週(日)深0:00~
全11回(ハイライト含む)
■TSUBAKILL公式サイト
https://jetmusic-official.com/tsubakill/
取材・文/中川 薫 撮影/齊藤晴香