北斗と旅と

「MORE Summer 2024号」で、“旅好きな会社員”という設定で演じてくれた松村さんに、旅の想い出や行ってみたい場所をインタビュー。

SixTONES松村北斗さんが最近行ったの画像_1

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松村北斗

まつむら・ほくと●1995年6月18日生まれ、静岡県出身。アイドルグループ・SixTONESのメンバー。俳優としても活躍中で、7月スタートのドラマ『西園寺さんは家事をしない』(TBS系・火曜22:00〜)に出演。映画『ディア・ファミリー』が公開中

Q. 旅は好きですか?

旅行は、地方に好きなアーティストさんのライブを観にいく、みたいなハッキリした目的がないと、なかなかしないですね。ここ1〜2年、プライベートで泊まりがけで出かけたのは、大阪までKing Gnuのライブを観にいったのと、『USJ』に行った2回くらい。どっちも、ひとりでした。

ライブに行く時は、都内の会場でもそうだけど、基本ひとりが多いです。友達と予定を合わせるのが面倒だし、俺の場合はひとりだからできる盛り上がり方があるんですよ。グッズを全身にまとって、「ヤベェ〜!!」って言いながら思いっきり騒ぐのが楽しい! カップルが相手の反応を気にして盛り上がりきれていないのを見ると、ひそかに「ほら見ろ」って思っています(笑)。

Q. 旅先での想い出を教えて!

『USJ』は、その時期たまたま連休をもらえて、心がすごく軽かったこともあって、1泊2日で行くことに。「スーパー・ニンテンドー・ワールド」を見てみたかったのと、「ザ・フライング・ダイナソー」っていうのに、すっごい乗りたくて。行く前は、一瞬「本当に俺、ひとりで大丈夫なのか?」って思ったけど、行けましたね(笑)。シングルライダー専用のレーンは進むのが速いから、昼前くらいに着いて、夕方にはお目当てのアトラクションにひととおり乗れて、ホテルに向かっていました。

次の日は、『海遊館』にジンベエザメを見にいって、水槽を上からのぞけるバックヤードツアーにも参加。水面に顔を出すジンベエザメを肉眼で見られたのが、最高だった!

Q. 旅で重視することは?

泊まるところは、ある程度気にしますね。俺は、新しいホテル派です! 理由はいくつかあるんですけど、その中のひとつとして、静岡の田舎出身なので、キレイで最新のものは特別っていう感覚がまだ残っているんですよね。実家もおじいちゃんおばあちゃんの家も和室が当たり前にあったから、旅館だと地元に帰ってきた感覚になるというか(笑)。

普段そんなにお金を使わないので、King Gnuのライブを観に大阪に行った時のホテルはちょっとだけ奮発しました。でも、泊まった日の夜、「結局ライブから帰ってきて寝るだけだったなぁ……」ってなりかけて、次の日の朝、元を取るために、急いでビュッフェをいっぱい食べて、満腹の状態でホテルについていたプールにも入ったんです。そしたら、チェックアウトする頃におなかが冷えてゴロゴロしてきて、完全に失敗しました(笑)。

Q. いつか旅してみたい場所は?

旅に出ると、体調を崩すとか何かしらのハプニングが起きがちなので、出かけるとしても基本は困った時に歩いて帰れる範囲内が理想です。その壁を破って、「よし、楽しむぞ!」っていうギアを入れて行けるのが国内旅行。海外は、プライベートで行くことは本当にないっていうレベルなんです。

でも、そんな俺にも1コだけ海外でやりたいことがあって、それは北極でホエールウォッチングをして、オーロラを見ること。運がよければシャチも見られるらしくて、俺、シャチがめっちゃ好きなんですよ。この旅行だけは、いろんな旅先での「イヤだな」に余裕で勝っちゃっているので、いつか実現させたいです。

Q. 誌面でストーリーの登場人物を演じてみた感想は?

最初に今回の企画の説明を受けた時は、けっこうビビっていたんです。なぜなら、セリフこそないけど、ここでこう動いて……みたいな細かい決まりごとがたくさんあるのかなって思っていたから。

でも、いざ撮影が始まったら、そういうことは一切なくて、むしろ「クール系で」とか「カッコいい感じで」って表情やポージングを指示されるよりも、やりやすかったかも。クール系って言われても正解がわからなくて、毎回「どう? こんなもん?」って探り探りになっちゃうんで(笑)。

SixTONESはライブのセットを自分たち主導で考えることもあって、テーマにそったシチュエーションをつくり上げる難しさは、ある程度わかっているつもり。だから、今日はこんなにテーマに近づけたロケーションを用意するのは大変だっただろうなって思っちゃいました(笑)。でも、そこに助けられた部分は大きくて。これだけシチュエーションがしっかりあれば、変な話、俺が何したって大丈夫だろうっていう、ある種の安心感みたいなものの中で演じることができました。

Q. この物語のように、旅先から動き出しそうな恋はいかがですか?

素敵だと思います。ただ、強いきっかけから始まる恋愛って、体感的には心もとない感じがしちゃうのも事実。恋におちた要因を%で表すとして、相手が100%ならいいけど、旅行先という非日常感がある程度の%を占めるようであれば、ちょっと心配になりません? とはいえ、そんなことばっかり言っていられないですよね(笑)。もう29歳だし、「きっかけは、あくまできっかけじゃん」って思える大人にならないとなっていう反省も始めています。

Photo : Nobuki Kawaharazaki Hair&Make-up : Koichi Takahashi(Nestation) Model : Hokuto Matsumura Stylist : Asako Takano Interview&Text : Yukiko Yoshikawa ※MORE2024年夏号掲載