今の20代に向けた、素敵な人生の先輩から言葉のエール

恋愛や結婚、仕事、将来への不安……etc. たくさんの悩みや葛藤を抱え、揺れながら生きる20代。同じように雌伏の時を経て、30代、40代で光り輝く先輩に、人生の歩み方のヒントをうかがいました。今回はタレント・実業家の優木まおみさんにインタビュー。

「5年後になりたい自分」を思い描き、先手を打って行動するのが大事

優木まおみ
タレント・実業家
優木まおみさん

1980年生まれ、佐賀県出身。2002年CMモデルとしてデビュー、以後マルチタレントとして活躍。現在はピラティスインストラクターや経営者として活動の場を広げている

昆虫を食べる体当たりレポートでタレント人生が拓けていく

もともとはアナウンサーを目指して佐賀県から上京したという優木さん。その夢は残念ながら叶いませんでしたが、就活後は潔く気持ちを切り替え、タレントとして世に出たいと走り出します。

「事務所の電話番やレンタルビデオ店の受付のアルバイトをしながら、あらゆる仕事のオーディションを受けていました。でもなかなかうまくいかず、自信を喪失したまま24歳頃までを過ごしました。やっと競艇番組のMCに決まり、アルバイトをしなくてよくなったのが20代半ば。その後出演した『世界ウルルン滞在記』という番組が、大きな転機となりました」

優木さんが訪れたのは、昆虫を主食とするタイのターサラー村。

「価値観をガツンと変えられる経験でした。それまで食べ物やベッドや宝飾品など『これがなきゃ生きていけない』と思っていたものは、実はなくても大丈夫なんじゃないかと気づいた。自分がとじこもっていた小さな殻が破れて、可能性が一気に広がる感じがしました」

お金の勉強と実践は早くに始めたほうがいい

そんな一皮むけた優木さんの元に届いたのが、写真集のオファー。

「それまで水着撮影はやらないと決めていましたが、タレントとしてステップアップになるなら、やる価値があるんじゃないかと。グラビアと並行して、バラエティ番組にも呼ばれるようになり、思っていた形とは違ったけれど、『佐賀の人たちにテレビで目にしてもらえるようになる』という目標は達成できました」

そのままグラビアの仕事を続けることもできましたが、そこは常に先を見越して行動する優木さん。結婚・出産をしてもタレントとして活動していくために、女性ファンを増やしたいと考えます。

「30歳の頃に出演媒体の路線を変更。どんなに小さい枠でもいいからと女性誌に売り込み、しだいに誌面に登場する機会が増えました。ありがたいことに、今も誌面に出続けさせていただいています」

現在は飲食店などの経営にも携わりマルチに活動。早くからお金について学んだことが、今の挑戦に生きているそう。

「一大決心をして初めてマンションを買ったのが24歳の時。不安定な仕事だからこそせめて不動産をと35年ローンを組みました。人間て身銭を切ると、損をしたくないからものすごく勉強するんです。5年後、いいタイミングで売却し、得たお金でより高い物件を購入。それを繰り返し、最終的に10倍以上の価格の物件を持つことができました。今は、お金に働いてもらって資産を増やす時代。手持ちの現金がないなら、まずはポイントで運用の練習をしてから、実践してもいい。将来の暮らしを守るために、できるだけ早く始めてみるといいと思います」

My turning point

18歳(1998)
上京し東京学芸大学入学
ハワイ大学に短期留学
22歳(2002)
大学卒業、芸能界デビュー 
マルチタレントとして活動
24歳(2004)
『世界ウルルン滞在記』出演
25歳(2005)
初写真集発売
28歳(2008)
女性誌にモデルとして登場
29歳(2010)
『みんなのKEIBA』司会者に
32歳(2013)
結婚
34歳(2014)
長女を出産
36歳(2017)
次女を出産
39歳(2019)
ピラティスインストラクターに
40歳(2020)
オンラインボディサロンを開設

My Twenties

優木まおみの若い頃の写真

(左)グラビアタレントとしてトップを目指していた20代後半。さまざまな男性誌で表紙を経験 (右)女性誌への出演を機にインスタを開設。私服センスを磨くため試行錯誤していた頃

優木まおみさんが迷える20代に明解アドバイス!

Q. 将来についてもっと考えるべき?

大学卒業後、コーヒースタンドのオーナーをしています。好きな仕事に就き、素敵な方々に囲まれていますが、親や周りから「先のことを考えたほうがいい」と言われてしまいます。将来についてもっと考えるべきでしょうか?(27歳・飲食業)

優木まおみ
優木まおみ

「つもり貯金」をして運用。資産UPで選択肢を増やして
たとえば、今の仕事のまま規模を大きくするなら、コーヒースタンドを2軒、3軒と増やす必要があるし、違う道を考えるにしても、まずは元手となるお金が必要。これまで服やバッグに使ってきた分のお金を「買ったつもり貯金」し、そのお金を運用に回して、資産を増やして。金銭的に余裕ができれば、進む道の可能性も増えていくし、今の好きな仕事をそのまま生かす方法も考えられるようになると思います。また、銀行に相談に乗ってもらって、これからのことを考えても。

最後に、20代への3つのアドバイス

・ルートが違っても夢を叶える方法はある
・常に先を見越して行動する
・将来の暮らしを守るためにお金の勉強を

Text&Edit : Mizuho Kurita