【中島裕翔】1st写真集『Hue I am』はやりたいことを詰め込んだ渾身の一冊!
- 1st写真集『Hue I am』発売記念インタビュー
- 『Hue I am』はどんな写真集?
- 中島裕翔スペシャルインタビュー
- 食事・運動・思考etc.自己肯定感を高めるセルフケア事情
- 写真集『Hue I am』概要
1st写真集『Hue I am』発売記念インタビュー
「Hey! Sɑy! JUMP」のメンバーとして、また俳優やモデルとして幅広く活躍している中島裕翔さん。彼の初写真集『Hue I am』が、2025年8月6日(水)に発売されます。
中島さんは、レギュラーモデルとして2017年6月号から1号も欠かすことなく約8年もの間活動してきた雑誌『メンズノンノ』(集英社)を、2025年12月号(11月8日発売予定)をもって卒業することが決まっています。この写真集は、それを記念してのもの。さまざまな活躍をしている彼が「ホームのひとつ」と語り、絶大な信頼を寄せている『メンズノンノ』スタッフとともに一丸となって作り上げたスペシャルな写真集です。本記事では、この1st写真集『Hue I am』に込めた思いや制作秘話をたっぷりと語っていただきました!
なかじま・ゆうと● 1993年8月10日生まれ。STARTO ENTERTAINMENT所属アーティスト「Hey! Sɑy! JUMP」のメンバー。 2017年6月号よりメンズノンノレギュラーモデルを務める。俳優としても数々の映画・テレビ ドラマ・舞台に出演、主演を務めた映画『#マンホール』は第73回ベルリン国際映画祭でベルリナーレ・スペシャル部門に招待されるなど、圧倒的な演技力が国内外で評価されている。6月から東京・世田谷パブリックシアターほかで上演される舞台『みんな鳥になって』に出演。
「Hey! Say! JUMP」公式サイトはこちら→
『Hue I am』はどんな写真集?
本書のタイトル『Hue I am』(読み方:ヒュー アイ アム)は、中島さんご本人が考えたもの。“Hue”とは英語で“色相”を意味します。何色にでも染まれる・さまざまに定義できる自分を表現するような言葉を探していたところ、“Who I am(=これが私)”という一文が思い浮かび、写真作品制作のなかで出会った単語の“Hue”と結びついたのだそう。
本書は、中島さんの素顔がかいま見えるパートと、モデルとしてのキャリアを存分に生かしたクールなパートという構成になっています。大のカメラ好きで知られる中島さん本人が撮影した写真や、読みごたえたっぷりのロングインタビュー、『メンズノンノ』登場ページのアーカイブなど、“今の中島裕翔”の魅力をすべて詰め込んだ、よくばりでメモリアルな内容です。
ロンドンロケによる撮りおろし写真パート
自身が信頼する『メンズノンノ』チームとともに、ロンドンやその近郊を旅するようにさまざまなロケーションで撮影。これまで中島さんが見せてきた表情とはひと味違う、最高にリラックスした新たな素顔が堪能できるパートとなっています。
中島さん本人撮影による写真を収録したパート
『メンズノンノウェブ』での中島さんの写真連載「GAROU」の本書特別版。撮影はもちろん、写真セレクト・レイアウト・各写真の解説に至るまで本人が手がけています。渡英の際に中島さんが撮影した写真が収録されていて、まるで彼の視点を共有してもらった気分で楽しむことができます。
『メンズノンノ』過去登場ページのアーカイブパート
レギュラーモデルとして、2017年6月号から欠かさず毎号『メンズノンノ』のページを飾ってきた中島さん。約8年分にもおよぶバックナンバーから、特に思い出深い企画・衣装・好きだった写真を本人がセレクトし、思い出のエピソードとともに再掲します。選定にあたり、本写真集特設Instagramアカウント(@yuto_nakajima_special)のストーリーズで、ファンのみなさんからの意見も募りました。
スペシャルインタビューパート
本写真集について、自分自身のことについて、今後の目標などについてボリュームたっぷりに語っています。
ファッションシューティングパート
「メンズノンノ」ならではの渾身パート! 8年間にわたり「メンズノンノ」レギュラーモデルとして活動を続けるなかで見つけた、自分の好きなアイテム・得意な着こなしを「これでもか!」とたっぷり披露。モデルとして本領発揮する“完全にONの中島裕翔”が見られます。
中島裕翔スペシャルインタビュー
芸能界でのキャリアが長い中島さんですが、意外なことに、自身にフォーカスした完全単独コンテンツは今回が初だそう。
中島裕翔さん(以下、中島):自分が今までやってきたこと、蒔いてきた種みたいなものを、この写真集を通してみなさんにお見せできるんじゃないかなと思っています。もう本当に、やりたいことを詰め込んで、ぜんぶ出し切りますよ!
こう意気込む彼に、『Hue I am』について詳しく伺いました。
初訪問のロンドンで印象に残ったエピソードは?
ーーなぜ、ロンドンを撮影場所に選んだのでしょうか?
中島:演劇や音楽など、自分の好きなカルチャーと親和性が高いので、そのルーツにあやかりたくて選びました。また、自分の好きなファッションとマッチする風景も多そうで、いい写真が撮れそうだと思いました。実際に訪れてみると本当におしゃれな街だなという印象を受け、行けて本当によかったです!
ーーロンドンロケで最もこだわったポイントを教えてください。
中島:撮影の裏テーマとして据えたキーワードが“そこにいる人、かつシネマティック”でした。写真集にするにあたって、ただ『おしゃれな場所に行って撮りました』といった、よくある感じになるのは絶対に避けたかった。スタッフ間でもその思いを共有して、衣装のフィッティングの時から、ロンドンで本当に生活していて、街の風景やムードに自然となじんだ人間になるよう、強く意識しました。東京で撮影したページとはまったく違うキャラクターになっているので、その違いを楽しんでいただくのもよいかもしれません。
ーーでは、ロケ時に特に印象的だったエピソードを教えてください。
中島:ものすっごく天気がよかったことです! イギリスの天気って雨やくもりの日が多いイメージがありませんか? 僕らが滞在中は全日すごく晴れたんですよ! グレーっぽいアンニュイなムードを想像して行ったので、予想と相反する点もありましたが、光がとてもきれいでしたし、結果としていいタイミングに恵まれたと思っています。公園に行っても晴れ、街に出かけても晴れ。イギリスに住んでいる人々にとっては待望の太陽だったようで、どこに行っても外出を楽しんでいる人が多く、とても活発な街だという印象を受けました。
ーーロンドン旅行に出かける際、おすすめのスポットやおみやげ情報などがありましたらぜひ教えてください!
- 中島さん:ただ街を歩くだけでもとても楽しいと思います! 歴史のある古い街なので、すごく伝統的な建物の隣にとてもモダンなカフェやギャラリーがあったりするギャップがとても面白いです。特にピカデリーサーカスが賑わっていて、おしゃれなお店がたくさんあり、とてもファッショナブルでした。でも、女性だけで行くのは危険そうなエリアもありましたので、ぜひ安全第一で行動してくださいね!
食事はなんでもありました。特に楽しかったのはパブ! イギリスといえばフィッシュ&チップスばかりなのかなと思われるかもしれないのですが、ハンバーガーやステーキも美味しかったですよ。あとカフェが特段におしゃれですね! 天気がいい日、太陽の光が燦々(さんさん)と降り注ぐなか、テラス席で紅茶とかを飲んでいるんですよ……くぅ、おしゃれすぎる(笑)! うらやましいほど素敵なカルチャーです。
おみやげもたくさん買いました。メンバーには、カラーとフレーバーが異なる7種類の紅茶をそれぞれ買って、Tシャツと一緒に渡しました。紅茶のおかげで気の利いたおみやげ感が出せたと思います(笑)。
写真を媒介に、表現の醍醐味と向き合う
ーー動画コンテンツ全盛の時代にあって、なぜ中島さんは、静的コンテンツともいえる写真にそんなにも夢中なのでしょうか?
中島:確かに、今はYouTubeやTilTokがとても流行っていて、逆に雑誌のように写真や文章で表現するメディアは廃れていっている感じがして、寂しく思いますね……でもこういう時代だからこそ、あえて紙をさわって、めくって、見るっていう経験を大事にしたいんです。そのなかで、自分が撮った写真、そして自分が写っている写真を媒介に、どれだけ人を楽しませられるのかというのが、エンターテイナーとして自分が存在する意義だと考えています。
ーー被写体になる時も、撮影する側に立つ時も、中島さんは写真と向き合う際、常に“光”を大切にされている印象を受けます。ほかに重要視している感覚的な要素はありますか?
中島:五感のなかでも、いちばん伝わりづらいのが嗅覚(匂い)だと思うんです。なので、『GAROU』でも、タイトル以外のキャプションで、撮影した現場のシチュエーションや雰囲気といった五感に関する情報をなるべく入れるように工夫しています。そうすることで、ご覧いただくみなさんにも、より想像をふくらませながら一緒に楽しんでいただけると思うからです。
ーー本書の『メンズノンノ』アーカイブパートは、ファンのみなさんの意見を参考にしたそうですね。
中島:ファンのみなさんの観点はもはやプロ並みなので、いただいた回答結果に目を通しながら過去の撮影の思い出を振り返る作業はとても楽しかったです。「これがいい!」「これが刺さる!」といった十人十色のご意見に感心させられたり、こちらの企画意図がうまく伝わったのが分かってほくそ笑んだり、挑戦的なテーマでも意外と好評だったのがわかって驚いたり、新鮮な気持ちで作ることができました。
ーー8年間にもおよぶ『メンズノンノ』レギュラー出演でモデルとしての新たな才能を開花させた中島さん。さまざまな経験を通していちばん学んだことはなんですか?
中島:着こなせる服がどんどん進化していったことです。グループ活動でアーティスト写真やジャケット写真を撮影する時も『メンズノンノ』の現場で得た経験や仕事に対する向き合い方を生かせるシーンがたくさんあり、成長させていただきました。いちばん役に立っているのが、着る衣装を理解する技術。ラフコンテやシチュエーションを含めて確認し、スタッフのみなさんとコミュニケーションを取ることで、自分たちが目指すべきビジョンが見えてきます。コンセプトを理解できるようになれば、そこからはみ出してまったく新しい表現に挑戦することもできるし、逆に枠内でなじませることもできるし、受け身にならず、積極的に選択肢を広げることができます。
ーー服を素敵に着こなすために意識していることを教えてください。
中島:“自分が何を着ているか”をよく理解することだと思います。“着せられている”状態では成立しません。特に本書では、僕の好きなチームとともに撮影を行い、衣装のどこを見せたいのか・なぜこのロケーションで撮るのか・何ができるか・何を見せられるのかといった細かいところまで、スタッフ間でよくコミュニケーションを取るように意識しました。あとは、シャッターを切られる瞬間ごとの現場のムードをうまくキャッチして撮影に臨み、最高だと思う一枚を選んでいきました。
ーーその集大成が本書となりますが、膨大な候補写真のなかから一枚ずつ絞る作業は大変だったのではないですか?
中島:今回は本当にいろいろな場所に行ったし、たくさんの服を着たし、さまざまな質感のヘアやメイクに挑戦しました。セレクトの判断基準は『新しい自分に出会えているかどうか』が鍵だったと思います。もちろん、需要と供給というか、「(ファンのみなさんは)こういう自分が好きなんだろうな」という視点でセレクトした写真や、「こんな自分の顔、初めて見たな」と新鮮な気持ちでセレクトした写真などいろいろありますので、もし選んだ写真をきれいだと思ってもらったらうれしいです。
ーー写真をセレクトしてみて、改めて気がついたご自身の魅力はなんですか?
中島:えっ、なんだろう……(熟考)。スタッフには知りつくされている感じがするんですよ、信じられないところまで細かく見ているし。でも昔から、チャームポイントを聞かれたら、「泣きぼくろ!」って答えています(笑)。
ーーご自身で「すごく出しゃばって作りました!」とおっしゃる渾身の本書ですが、一冊の本を作るという経験を経て、改めて気づいたことはありますか?
中島:えー、難しいな!……(再び熟考)。これまでは、なんとなく完成形を想像しながらも、実際は完成に至るまでのスポット作業にしか携わっていなかったんだと自覚したことかな。もの作りって、ひとつひとつの作業や工程を積み上げてこそ、初めて完成形ができるんですね。プロセスごとに工夫を加えると想像もつかないサプライズが起きたりして、とても楽しいと感じました。
また、チーム一丸となってもの作りに臨む醍醐味が感じられて、ますます好きになりました。自分ひとりではなんにもできないですもん! この写真集は僕が主人公ではありますが、スタッフをはじめ、(集英社の)たくさんの部署の人たちが各々の役割を務めてくださるから、やっと一冊の本にまとめられるんです。「俺、今すごく“もの作り”してるぜー!」というやりがいが感じられて、関係者のみなさんには本当に感謝しています。
食事・運動・思考etc.自己肯定感を高めるセルフケア事情
ジャケット¥38500・パンツ¥26400/Levi’s® Blue Tab™ 問い合わせ先: LEVI STRAUSS JAPAN K.K. tel:0120-099-501
ニットポロ ¥30800/Sasquatchfabrix. 問い合わせ先:dwagraph. URL:http://www.sasquatchfabrix.com
その他/スタイリスト私物
ーーファッションだけでなく、ビューティページで美肌も披露してきた中島さんですが、大切な撮影の前にやっている美容ルーティンなどはありますか?
中島:わりと基礎的なことしかやっていないですね。化粧水をつけたり、パックをしたり。食事にも気をつけます。脂っこいもの・重たいもの・塩分の高いものなどは避けるようにして、比較的あっさりしたものを摂るようにしています。内臓に負担をかけるのはよくないですよね。若い頃は朝食を摂らないこともあったのですが、今では逆に夕食を軽めにして、朝食をしっかり食べるようになった結果、スッキリと体が軽くなったような気がします。筋肉とともに内臓にも気を配ると、しっかり整えられるのではないでしょうか。
ーー運動などはいかがですか?
中島:時間がある時は、週1でジークンドー(截拳道)やカリ(フィリピン武術)、ボクシングなどの格闘技系のスポーツをやっています。僕はあまりじっとしていられないタイプで、体を動かしたがるわりに出不精という、ちょっと矛盾したところがあるのですが(笑)、メンタル安定のために運動はとても大事な要素だと思います。汗をかくことでとてもリフレッシュできますよね。
ーーものごとに対する考え方で最近変化したことはありますか?
中島:30代になって「自分にとっての幸せは何か」を優先的に考えるようになりました。10〜20代の頃は「あれもやらなきゃ、これもしなきゃ」という“べきねば論”的なものに縛られていました。でも最近は、毎日の生活にもっとフォーカスしてもいいんじゃないかと考えるようになったんです。適切に休息をとり、好きなことを追求する。休んでいる時に出合う発見にこそ、よりよい仕事につながるヒントがたくさん転がっている気がします。
ーー仕事に対して大切にしていることはありますか?
中島:嫌なことや失敗があってもふさぎ込まないことです。特に根拠はなくとも「なんとかなるだろう!」という自信を心のどこかに宿らせておくのがいいと思います。僕がもともとネガティブ思考の人間なので、前向きな気持ちを常に持つように気をつけているんです。そうすると、怖がらずになんにでも挑戦できるようになります。
ーー「Hey! Say! JUMP」としての活動のほかにも、モデルや写真活動などで独自のクリエイティビティを発揮している中島さんがとてもうらやましいです。忙しい毎日のなかで、自分らしさをどのように見つけ、伸ばしていくのがいいと思いますか?
中島:誰が何と言おうと、自分が好きなことを思う存分素直に楽しむことが大切だと思います。僕の場合は写真です。「これが好きなのに、これも好きなんてあり得ないよね」ではなくて、「これも好き、あれも好き!」と素直に表現するほうが健全です。僕自身、アイドル・俳優・モデルとさまざまな顔を持っていて、それぞれとても楽しく仕事をさせてもらっていますが、あまりに忙しい時はふと「俺って一体なんなんだろう?」と思って迷うこともあります。でも、それも含めてぜんぶ自分。広い視野で自分をとらえ、肯定してあげることから始めるといいんじゃないでしょうか。
ーーそんな自分を認めてあげたとして、さらに自信を持つにはどうしたらいいと思いますか?
中島:ありのままの自分を受け入れるって、けっこう難しいことだと思うんですよ。でも、人間とはそもそも矛盾した生き物です。悪い部分もいい部分もぜんぶ含めて自分なんだと認めてあげたほうが、人生はより楽しくなると思います。「俺はこういう自分が好きだから、これしかしない、これしかできない」と突き進むよりも、チャレンジすることで「こういう自分にもなれるし、ああいう自分にもなれる」という可能性を持っていたほうがいい。僕も現状に満足しているわけではないので、これからも見たことのない自分に出会えるような機会に恵まれるのが楽しみでもあります。
ーーそんな中島さんがこれから挑戦してみたいことはありますか?
中島:ありがたいことに、10歳から芸能界にいて、未体験のことはあまりないと思っています。常に自分の新しい姿を引き出していただける、とても恵まれた環境にいることに感謝していますし、これからもそういう自分が見られることに期待したいです。今は舞台(『みんな鳥になって』)の稽古中なので、無事に完走することが当面の目標。新しいカメラを買ってあるので、舞台が終わったら撮影に出かけるのを楽しみにしています。
写真集『Hue I am』概要
- 書名/中島裕翔1st写真集『Hue I am』(集英社刊)
- 発売日/2025年8月6日(水)
- 予価/¥5500
- 判型/A4判・256P
- ISBN/978-4-08-790203-7
撮影/干田哲平
スタイリスト/小松嘉章
ヘア&メイク/NOBUKIYO
取材・文/沖島麻美