15パターンもの〝死んだふり〟に挑戦!? 【榮倉奈々さんインタビュー】
夫婦にはいろんな形があっていい。そう思わせてくれる作品です。
インパクト抜群なタイトルの映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』。ある日、夫が会社から帰宅すると、榮倉さん演じる妻のちえさんが死んだふりをしている……という一見突拍子もない状況から始まる物語には、観終わった時そばにいる誰かを大切にしたくなるメッセージがこめられている。
「ふと〝ほかの人はどうなんだろう?〟と疑問に思うことがありませんか? ファッション誌にモデルさんのバッグの中身が掲載されていると、つい読み込んでしまう……みたいな(笑)。この映画ではたくさんの夫婦が描かれているのですが、バッグの中をのぞくかのように垣間見ることができた登場人物ひとりひとりの人生が興味深いです。そして、ちえさんを演じながら感じたのは、夫婦にはいろんな形があっていいんだということ。〝こうあるべきだ!〟という結論をつきつけられないことで、観る人にとっては〝結婚ってなんだろう?〟と考えさせられる作品になったのではないかと思います」
劇中ではなんと15パターンもの〝死んだふり〟に挑戦! なかでも置物のワニに頭を食べられるシーンの撮影では、思いもよらぬ苦労が……。
「ワニの口に入れた頭を自力で少し浮かせないと顔が見えなくなってしまうので、意外と首の筋肉を酷使する体勢でした(笑)。サプライズ的なことを考えるのが得意ではない私には、思いつきもしないことです。サプライズといえば、今年の誕生日から少し時間がたった頃、友人に指定されたごはん屋さんへ行くと、知人が集まってくれていてビックリしました! ドッキリを見破るのは得意だと思っていましたが、私もまだ伸びしろがあるみたいです(笑)」
30歳を迎えた今、再び変化が。
MOREへの登場は、26歳の時以来4年ぶり。当時のインタビューで「25歳を過ぎて楽しみ方を覚えた」と語っていたプライベートにも、30歳を迎えた今、再び変化が。「その頃のように友人と食事をする機会は減りましたが、最近は早起きして散歩をしたり、カフェでひと息つく時間が好きです。おいしいコーヒーを飲みながら、たまったメールの返事を書いています(笑)」
今作は、実際「Yahoo!知恵袋」への投稿がきっかけで映画化が実現。最後に榮倉さんにも、知恵袋に相談してみたいことを尋ねると……。「〝ベランダって、どうやって掃除をすればいいの?〟。掃くだけだと花粉やほこりを取りきれていない気がしますが、かといって水を流すわけにもいかない……。どなたか、いい方法を教えてください!」
えいくら・なな●1988年2 月12日、鹿児島県生まれ。2002年、雑誌『Seventeen』の専属モデルとしてデビュー。以降、映画『図書館戦争』シリーズやドラマ『Nのために』で主演を務めるなど、女優として幅広く活躍中。最近の主な出演作にドラマ『東京タラレバ娘』ほか
取材・文/吉川由希子 撮影/新田君彦 ヘア&メイク/SAKURA(アルール) スタイリスト/斉藤くみ(SIGNO)