勝村政信さんに質問。「趣味が合わない彼との将来が不安です……」【お悩み相談室『俺の人生論』】
恋に仕事……、女子の悩みは酸いも甘いもかみ分けた男に聞け! 今月のゲストは勝村政信さん。
【今回のお悩み】スポーツ好きの彼と趣味が合わない。将来、不安です……。
つきあって1年の彼(2歳年上)と趣味が合いません。休日、私は自宅で映画や読書を楽しむタイプで、彼はJリーグにプロ野球に格闘技とスポーツ観戦。一度デートで連れていってもらったけど私は好きになれず。結婚も考えているので不安です。(28歳・営業)
いろんなものに興味を持つのは、豊かなことです。
これは、諦めるしかないです。よく駅のホームでゴルフの素振りを練習してるおじさんがいるじゃないですか。学生の頃、ああいう大人にはなりたくないと思っていたけど、僕もいまだに好きなサッカーを続けている。まあ、駅でドリブルの真似はしないけど、結局同じなんですよ、素振りのおじさんと。バカなんですね、基本的に男は。だから、諦めてください。
スポーツ観戦に熱中できる彼は、豊かな心の持ち主
でもね、いろんなものに興味を持つのは、豊かなことです。なんの役にも立たないことに熱中できるその彼は、豊かな心の持ち主じゃないかな。
もう20数年前、ロンドン北部のハイベリースタジアムでサッカーのアーセナル戦を観戦しました。僕の隣の席が地元のおじいちゃんと孫だったんです。同じ格好で声援を送って、同じ格好でラフプレーに怒って。うらやましくなるほど素敵な光景でした。伝統があって地域愛があって応援する熱い心が脈々と伝わっている。あなたの彼にもきっと、そういうものを愛する素質が備わっているんですよ。
だからってあなたが彼の趣味に合わせる必要は、ありません。僕は20年以上、毎週同じ仲間とサッカーをしているから、よくわかるんです。メンバーに彼女ができると、最初のうちは試合を観にきてくれる。はちみつ漬けのレモンスライスを差し入れてくれたりしてね。でもあっという間に、来なくなります。
いいんです、それで。彼がスポーツ観戦している間、あなたは自分の趣味を楽しめばいい。無理矢理どちらかの趣味を押しつけても、拒絶反応を示すだけ。それはお互いさまでしょう。
彼とふたりで、唯一無二の関係をいちからつくっていく
趣味が一緒のほうがいいなんて、幻想ですよ。僕にもこんなことがあったんです。
2002年日韓Wワールドカップ杯の時、僕は仕事が忙しくて一試合も観られなかったのですが、静岡で行われたブラジル対イングランド戦だけは行けそうでした。調べるとチケットが、なんと14万円! でもやはり行きたいので、妻にその話をすると『じゃあ私も行く。もちろん娘も一緒にね』って。それまで妻はサッカーに全然興味がなかったのに、当時大ブームだったベッカム選手のせいで、にわかファンになっていたんです。チケット代だけで14万円×3人分、それに交通費……いったいいくらかかると思っているんだ! って話ですよ。
結局、人と人の相性に趣味なんて関係ないんです。僕は俳優という仕事を始めたのもこれといった理由が見当たらないんですが、妻と結婚したことに関しても、理由なんてわからない。言葉にできない、何かの感覚で決めたとしか言えません。
でも、この年齢になるとわかるんです。人生は偶然が左右するけれど、実は偶然というのは、神様か何かのお導きみたいなもの。縁とかめぐりあわせとか、そういうもので人生は成り立っているんです。
唯一無二の自分と彼女が出会って、唯一無二の家庭をつくっていく。そこに他人の価値基準や意見はいらないんです。自分たちで何が正しくて何が本当なのか、決めていくしかない。
あなたも彼と、唯一無二の関係を築いてください。きっと彼はいいヤツですよ、僕の勘です。
これは、諦めるしかないです。よく駅のホームでゴルフの素振りを練習してるおじさんがいるじゃないですか。学生の頃、ああいう大人にはなりたくないと思っていたけど、僕もいまだに好きなサッカーを続けている。まあ、駅でドリブルの真似はしないけど、結局同じなんですよ、素振りのおじさんと。バカなんですね、基本的に男は。だから、諦めてください。
スポーツ観戦に熱中できる彼は、豊かな心の持ち主
でもね、いろんなものに興味を持つのは、豊かなことです。なんの役にも立たないことに熱中できるその彼は、豊かな心の持ち主じゃないかな。
もう20数年前、ロンドン北部のハイベリースタジアムでサッカーのアーセナル戦を観戦しました。僕の隣の席が地元のおじいちゃんと孫だったんです。同じ格好で声援を送って、同じ格好でラフプレーに怒って。うらやましくなるほど素敵な光景でした。伝統があって地域愛があって応援する熱い心が脈々と伝わっている。あなたの彼にもきっと、そういうものを愛する素質が備わっているんですよ。
だからってあなたが彼の趣味に合わせる必要は、ありません。僕は20年以上、毎週同じ仲間とサッカーをしているから、よくわかるんです。メンバーに彼女ができると、最初のうちは試合を観にきてくれる。はちみつ漬けのレモンスライスを差し入れてくれたりしてね。でもあっという間に、来なくなります。
いいんです、それで。彼がスポーツ観戦している間、あなたは自分の趣味を楽しめばいい。無理矢理どちらかの趣味を押しつけても、拒絶反応を示すだけ。それはお互いさまでしょう。
彼とふたりで、唯一無二の関係をいちからつくっていく
趣味が一緒のほうがいいなんて、幻想ですよ。僕にもこんなことがあったんです。
2002年日韓Wワールドカップ杯の時、僕は仕事が忙しくて一試合も観られなかったのですが、静岡で行われたブラジル対イングランド戦だけは行けそうでした。調べるとチケットが、なんと14万円! でもやはり行きたいので、妻にその話をすると『じゃあ私も行く。もちろん娘も一緒にね』って。それまで妻はサッカーに全然興味がなかったのに、当時大ブームだったベッカム選手のせいで、にわかファンになっていたんです。チケット代だけで14万円×3人分、それに交通費……いったいいくらかかると思っているんだ! って話ですよ。
結局、人と人の相性に趣味なんて関係ないんです。僕は俳優という仕事を始めたのもこれといった理由が見当たらないんですが、妻と結婚したことに関しても、理由なんてわからない。言葉にできない、何かの感覚で決めたとしか言えません。
でも、この年齢になるとわかるんです。人生は偶然が左右するけれど、実は偶然というのは、神様か何かのお導きみたいなもの。縁とかめぐりあわせとか、そういうもので人生は成り立っているんです。
唯一無二の自分と彼女が出会って、唯一無二の家庭をつくっていく。そこに他人の価値基準や意見はいらないんです。自分たちで何が正しくて何が本当なのか、決めていくしかない。
あなたも彼と、唯一無二の関係を築いてください。きっと彼はいいヤツですよ、僕の勘です。
【勝村政信さんの回答】男のバカは諦めるしかない! でも相性に趣味は関係ないよ
(プロフィール) かつむら・まさのぶ●1963年7 月21日生まれ、埼玉県出身。87年、劇団「第三舞台」に入団。主要メンバーとして活躍。ドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』など出演作多数。映画『劇場版 仮面ライダービルド』( 8 / 4 公開)に出演 --------------------- MORE2018年8月号・さらに詳しい情報は雑誌MOREをチェック! 取材・原文/岡本麻佑 撮影/平岩 亨 ヘア&メイク/奥山信次(Barrel) スタイリスト/中川原 寛(CaNN) ---------------------