篠井英介さん「自分は幸せだと思っている人のほうに、いいことは起こる」【お悩み相談室『俺の人生論』】
恋に仕事……女子の悩みは酸いも甘いもかみ分けた男に聞け! 篠井英介さんの2回目です。
【今回のお悩み】現状に不満はないけど、地元を出て、東京で勝負してみたい!
今までずっと岐阜県の実家暮らしで、美容院に勤めています。両親とも仲がよく、地元には友人もたくさんいますし、交際中の彼とは結婚の話も。でも、「東京に出て本格的にヘア&メイクの仕事がしたい!」という思いが消せません。この夢、諦めるべきですか?(27歳・美容師)
長い人生の中、そんな時期があってもいい
この方はまだ20代、ご両親がいてご実家があって恋人もいて仕事もある。とても恵まれた環境にいますよね。だったら一回、東京でやってみるのもいいような気がします。
東京はやはり特殊な街ですし、いろんな人もいて、社会勉強にもなるでしょう。長い人生の中で、そんな時期があってもいい。ちょっとだけ冒険するつもりで1年か2年飛び出してみるのは、悪くないように思います。
東京で働いて、気がすんだら実家に戻ればいい。それができるこの方は幸せです。あるいはいろんな波にもまれて、新しい出会いをして、大発展する可能性もある。そんな時に自分がどう変化するのか、楽しみですよね。彼氏とは、今ならメールもあるし、ちょっとくらい遠距離恋愛になるのも、いい刺激になるかもしれません。
逆に、もしこの方がこのまま地元にいたら、この後の人生ずっと〝あの時東京に行っていたら、どうなっていただろう〟と後悔するかもしれない。だったら、まだ若いのだから、やってみればいいんです。
ご本人はもう大人のつもりかもしれませんが、20代は私から見ればまだまだお子ちゃま。自分のことすらよくわかっていない年代です。人生は〝私って何者? 何がしたいの?〟という問いへの答えを探る旅。果てしない旅なのですから、今やってみたいことを諦めるべきではない、と私は思います。
できない自分を他人のせいにすると、不幸に!
こんな時、自分の環境を、自分が何もしない、できない言い訳にしてしまう人もいますね。親のせい、恋人のせいで、私はやりたいことができない、と。
たしかに人は、自分が望まない状況で生きていかねばならないこともあります。誰かの面倒を見るために、好きな仕事を続けられなかったり、さまざまな事情で、生活が限定されたり。
そんな時〝こんなこと、したくないのにさせられている〟と思えば、人はつらくなる。不幸になります。〝意外と楽しい!〟、〝これはこれで面白い〟と思えば、人生は楽しくなる。幸せになります。
人生のヒロインは自分なのですから、受身で生きるのではなく、主体的に生きること。それを選んだのは自分、それを決めたのはほかの誰でもない自分だと、覚悟を決めるのです。
そう簡単なことではありません。難しいことですが、そうやって心のチャンネルを切り替えるのは、人生の生きる知恵。ぜひ身につけてほしい知恵です。
どんな出来事も不幸な事柄も、横から見たり裏から見たり俯瞰したりすると、また違う意味が見えてきます。その時は悲しくて苦しくてつらくて、いっぱいいっぱいになってしまうかもしれません。でも時の流れが少しずつ、必ず癒してくれます。
極論すると、自分が幸せだと思えば幸せだし、不幸せだと思えば次の瞬間から不幸せになるのです、人間は。そして不思議なもので、自分は幸せだと思っている人のほうに、いいことは起こるのです。
これから歩み出す一歩は、あなたの意志です。その一歩を、あまり深刻に考えすぎずに、楽しみながら踏み出してください。
この方はまだ20代、ご両親がいてご実家があって恋人もいて仕事もある。とても恵まれた環境にいますよね。だったら一回、東京でやってみるのもいいような気がします。
東京はやはり特殊な街ですし、いろんな人もいて、社会勉強にもなるでしょう。長い人生の中で、そんな時期があってもいい。ちょっとだけ冒険するつもりで1年か2年飛び出してみるのは、悪くないように思います。
東京で働いて、気がすんだら実家に戻ればいい。それができるこの方は幸せです。あるいはいろんな波にもまれて、新しい出会いをして、大発展する可能性もある。そんな時に自分がどう変化するのか、楽しみですよね。彼氏とは、今ならメールもあるし、ちょっとくらい遠距離恋愛になるのも、いい刺激になるかもしれません。
逆に、もしこの方がこのまま地元にいたら、この後の人生ずっと〝あの時東京に行っていたら、どうなっていただろう〟と後悔するかもしれない。だったら、まだ若いのだから、やってみればいいんです。
ご本人はもう大人のつもりかもしれませんが、20代は私から見ればまだまだお子ちゃま。自分のことすらよくわかっていない年代です。人生は〝私って何者? 何がしたいの?〟という問いへの答えを探る旅。果てしない旅なのですから、今やってみたいことを諦めるべきではない、と私は思います。
できない自分を他人のせいにすると、不幸に!
こんな時、自分の環境を、自分が何もしない、できない言い訳にしてしまう人もいますね。親のせい、恋人のせいで、私はやりたいことができない、と。
たしかに人は、自分が望まない状況で生きていかねばならないこともあります。誰かの面倒を見るために、好きな仕事を続けられなかったり、さまざまな事情で、生活が限定されたり。
そんな時〝こんなこと、したくないのにさせられている〟と思えば、人はつらくなる。不幸になります。〝意外と楽しい!〟、〝これはこれで面白い〟と思えば、人生は楽しくなる。幸せになります。
人生のヒロインは自分なのですから、受身で生きるのではなく、主体的に生きること。それを選んだのは自分、それを決めたのはほかの誰でもない自分だと、覚悟を決めるのです。
そう簡単なことではありません。難しいことですが、そうやって心のチャンネルを切り替えるのは、人生の生きる知恵。ぜひ身につけてほしい知恵です。
どんな出来事も不幸な事柄も、横から見たり裏から見たり俯瞰したりすると、また違う意味が見えてきます。その時は悲しくて苦しくてつらくて、いっぱいいっぱいになってしまうかもしれません。でも時の流れが少しずつ、必ず癒してくれます。
極論すると、自分が幸せだと思えば幸せだし、不幸せだと思えば次の瞬間から不幸せになるのです、人間は。そして不思議なもので、自分は幸せだと思っている人のほうに、いいことは起こるのです。
これから歩み出す一歩は、あなたの意志です。その一歩を、あまり深刻に考えすぎずに、楽しみながら踏み出してください。
【篠井英介さんの回答】人生のヒロインはあなた。ちょっとだけ冒険してみたら?
ささい・えいすけ●1958年12月15日生まれ、石川県出身。1984年に劇団「花組芝居」を旗揚げ。退団後も『欲望という名の電車』をはじめ数多くの舞台に出演し、女形として活躍。唯一無二の存在感で『昭和元禄落語心中』などドラマへの出演も多数
▶▶▶ 関連記事/「俺の人生論」のまとめ、はこちらから!
▶▶▶ 関連記事/「俺の人生論」のまとめ、はこちらから!
MORE2019年5月号・さらに詳しい情報は雑誌MOREをチェック! 取材・文/岡本麻佑 撮影/三浦太輔(go relax E more) ヘア&メイク/小野やよい スタイリスト/宮崎智子