小日向文世さん「最初の子が生まれた時、今まで経験したことのない深い愛情がわき上がってくるのを感じました」【お悩み相談室『俺の人生論』】
恋に仕事……女子の悩みは酸いも甘いもかみ分けた男に聞け! 今月からのゲストは小日向文世さん。
【今回のお悩み】子どもを産んでから、ちゃんと育てられるのか、不安です。
3年つきあった彼と、来年結婚します。彼は子どもが好きで、いい父親になると思うのですが、私は子どもがあまり好きではなく、可愛いと思ったこともありません。子どもを産んだ後、ちゃんと可愛がれるのか、育てられるのか、不安です。(27歳・薬剤師)
恋愛感情とは違う、深い深い愛情が……
この人が子どもに興味を持てないのは、今は彼とふたりの時間を大切にしたいとか、もうしばらく仕事に打ち込みたいとか、まだ気持ちがそちらに向かっていない、ということじゃないかな。だとしたら、まだ欲しくないと、彼に伝えればいい。結婚したら、自分がそうしたくなくても産まなきゃいけないなんて、思わないほうがいいです。
人の気持ちなんて変わるものだから、何年かたったら、すごく欲しくなるかもしれない。今は医学が進歩しているし、しばらくはいいんじゃないですか?
でもね、これだけは言っておきたい。子どもは、すごくステキなものです! 赤ちゃんは可愛いです!
僕は30歳の頃に1回、すごく子どもが欲しくなったんです。でも結婚していないし、どうしたかというと、デパートに行ってクマのぬいぐるみを買いました。その白いクマをベッドのそばに置いて、〝なんだこの感情は?〟って、自分でも不思議だったけど。あれは本能みたいなものだったのかなぁ?
その後結婚して、41歳で最初の子が生まれたんですけど、その時、今まで経験したことのない、恋愛感情とはまた違う深い愛情がわき上がってくるのを感じました。それは何にも代えがたいもので、ああ、だから子どもって育てられるんだな、と思いました。
だからこの人も、一生を共にしたいと思う彼が、子どもが欲しいという思いが強いのであれば、そこは恐れる必要はないのではないかなって思います。きっと彼が子育てに協力してくれるだろうし、そこはきちんと話し合っておくべきだし。
息子たちにハグ、奥さんにチュー!
実際、子育ては大変なんです。最初の子が生まれた頃、僕はまだ売れない役者で、暇があったから、オムツを替えたしお風呂にも入れたし、夜泣きをすると奥さんを寝かせておいてあげたいから、僕が抱っこして部屋の中をぐるぐるぐるぐる、歩き回ってあやしたりしました。
でも可愛いから、めちゃくちゃ可愛いから、頑張って育てることができたんです。そしてあっという間に大きくなっちゃいます。今、ふたりの息子と一緒に酒を飲みながら好きな芝居の話なんかしていると、うわーっと思います。ついこの間まで、オムツしてたのにって(笑)。
僕自身は、オヤジから猫可愛がりされて育ったんですよ。その感覚がしみ込んでいるからなのか、僕は異常に子どもが可愛い。もちろん、奥さんのことも大好きです。いまだに息子たちとは〝おやすみ〟のハグを必ずするし、奥さんとは〝行ってきます〟ってチューするし。なんかね、そうでもしないと、触れあう機会はだんだん減っていくし。習慣になっているから、それをしないと気持ち悪いんです。
だから今、育児放棄とか虐待の報道を耳にすると、信じられない。どうしてそんなことができるんだろう? って。病気とか、育った環境のせいだとしたら、僕が軽々しく言える問題ではないかもしれませんが……。
でも、愛する人とちゃんと相談して、欲しいねって言ってつくる子どもなら、ふたりでちゃんと育てることができる。僕はそう思いますよ。
この人が子どもに興味を持てないのは、今は彼とふたりの時間を大切にしたいとか、もうしばらく仕事に打ち込みたいとか、まだ気持ちがそちらに向かっていない、ということじゃないかな。だとしたら、まだ欲しくないと、彼に伝えればいい。結婚したら、自分がそうしたくなくても産まなきゃいけないなんて、思わないほうがいいです。
人の気持ちなんて変わるものだから、何年かたったら、すごく欲しくなるかもしれない。今は医学が進歩しているし、しばらくはいいんじゃないですか?
でもね、これだけは言っておきたい。子どもは、すごくステキなものです! 赤ちゃんは可愛いです!
僕は30歳の頃に1回、すごく子どもが欲しくなったんです。でも結婚していないし、どうしたかというと、デパートに行ってクマのぬいぐるみを買いました。その白いクマをベッドのそばに置いて、〝なんだこの感情は?〟って、自分でも不思議だったけど。あれは本能みたいなものだったのかなぁ?
その後結婚して、41歳で最初の子が生まれたんですけど、その時、今まで経験したことのない、恋愛感情とはまた違う深い愛情がわき上がってくるのを感じました。それは何にも代えがたいもので、ああ、だから子どもって育てられるんだな、と思いました。
だからこの人も、一生を共にしたいと思う彼が、子どもが欲しいという思いが強いのであれば、そこは恐れる必要はないのではないかなって思います。きっと彼が子育てに協力してくれるだろうし、そこはきちんと話し合っておくべきだし。
息子たちにハグ、奥さんにチュー!
実際、子育ては大変なんです。最初の子が生まれた頃、僕はまだ売れない役者で、暇があったから、オムツを替えたしお風呂にも入れたし、夜泣きをすると奥さんを寝かせておいてあげたいから、僕が抱っこして部屋の中をぐるぐるぐるぐる、歩き回ってあやしたりしました。
でも可愛いから、めちゃくちゃ可愛いから、頑張って育てることができたんです。そしてあっという間に大きくなっちゃいます。今、ふたりの息子と一緒に酒を飲みながら好きな芝居の話なんかしていると、うわーっと思います。ついこの間まで、オムツしてたのにって(笑)。
僕自身は、オヤジから猫可愛がりされて育ったんですよ。その感覚がしみ込んでいるからなのか、僕は異常に子どもが可愛い。もちろん、奥さんのことも大好きです。いまだに息子たちとは〝おやすみ〟のハグを必ずするし、奥さんとは〝行ってきます〟ってチューするし。なんかね、そうでもしないと、触れあう機会はだんだん減っていくし。習慣になっているから、それをしないと気持ち悪いんです。
だから今、育児放棄とか虐待の報道を耳にすると、信じられない。どうしてそんなことができるんだろう? って。病気とか、育った環境のせいだとしたら、僕が軽々しく言える問題ではないかもしれませんが……。
でも、愛する人とちゃんと相談して、欲しいねって言ってつくる子どもなら、ふたりでちゃんと育てることができる。僕はそう思いますよ。
【小日向文世さんの回答】大丈夫、子どもはステキ! 赤ちゃんは可愛いです!
こひなた・ふみよ●1954年1月23日生まれ。北海道出身。1977年から「オンシアター自由劇場」にて、中核的存在として活躍。劇団解散後は映像にも活躍の場を広げ、テレビや映画で欠かせない存在に。ドラマ『HERO』など、出演作も多数
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