【木村拓哉さんQ&A】「20代のころは『キムタク』って呼ばれるのがすごくイヤだったんですよ」
日本中の注目を集めながら、時代の真ん中で輝き、第一線を走り続けている。国民的スター・木村拓哉は20代の頃、何を思い考えていたのだろうか? 誰も歩いたことのない道を進んだ彼が手に入れたものとは? 年齢と経験を積み重ねた今、20代に何か伝えたいことはあるのだろうか? モア読者から寄せられた質問に木村拓哉本人が答える神企画。
2022年MORE5月号掲載企画から、インタビュー記事をお届けします
>>【関連リンク】木村拓哉さんインタビュー「前だけを見て必死に走り続けているうちに、気づいたら今この場所にたどり着いていた」
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Takuya Kimura
きむら・たくや●1972年11月13日生まれ、東京都出身。主演ドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日系・木曜21:00〜)は、4月14日よりスタート。最新アルバム『Next Destination』も好評発売中
木村拓哉 VS. 20代「先輩、いろいろ聞いちゃっていいですか……?」
Q. 20代って、どんな時期でしたか?(25歳・会社員)
「20代の頃は、すごくイヤだったんですよ。『キムタク』って呼ばれるのが。人なのに商品っぽいっていうか。その呼び名でパッケージされて、店頭に並ぶ商品と同じ存在になった気がして。でも、30歳を目前に控えた頃だったかな。その気持ちをある人に伝えたら、真正面から『なんでや?』と言われたんですよ。そのひと言で、自分の中の何かがフッと消えた……。あの頃は今よりも頑なで硬めな部分が多かった気がする。自分の中にあるこだわりや好き嫌いも激しかったしね。今はもう、そこに関しては何も思っていない。モア読者も『キムタク』と呼んでいいか? 全然いいよ、ウエルカムだよ(笑)」(木村さん、以下同)
Q. 数々の大作に出演している木村さんだからこそ「プレッシャーとの闘い方」が知りたいです!!(29歳・会社員)
「ある意味、プレッシャーってその人の存在意義につながっていると思うんです。自分を求めてくれたり、期待してくれる人がいるから感じる、言葉を変えれば『キミが必要なんだ』ということ。それを足かせに感じてストレスにするくらいなら、ポジティブに受け止めて自分の武器に変えたほうがいい。周りの思いを自信や力に変えて闘ったほうがいい」
Q.「一緒に飲みにいきたい」後輩はいますか?(28歳・会社員)
「素敵な後輩はたくさんいますけど自分から誘うことがまずないんで。誘われたらいつでも行きます、基本『来るもの拒まず』です」
Q. 20代の頃「素敵だな」と思った同世代女性、そして、今「素敵だな」と思う20代女性とは?(26歳・薬剤師)
「20代の頃も、今も、『素敵だな』と思うのはいつもデニムが似合う女性」
Q. SNSを見ては「羨ましい」と思う。友達と自分を比べては卑屈になって落ち込んでしまう。そんな、ネガティブな気持ちを抱く自分も嫌いです。木村さんも誰かを羨ましいと思ったり嫉妬することはありますか?(25歳・保育士)
「あるよ、全然あるよ。『もっと音域の広い曲が歌えたらな』とか『身長が180センチ以上あったら』とか思うこともあるし。それこそ、令和の小学生とかを見ると『なんだ、その足の長さは!』と子供たちのスタイルの進化に愕然としたりしますからね(笑)。でも、それって別に悪いことじゃないと思うんですよ。『何を考え思うのか』は人それぞれであり自由。妬んでもいいし、ひがんだっていい。自分の気持ちに気づかないふりをするよりもそっちのほうがよっぽど健康的だなって思う。大事なのはその先に進まないこと。つまりは『腐らない』こと。手に入らない『いいな』は捨てる、もしくは、負けず嫌いを起動してエネルギーに変える。ため込み腐らせてはいけない」
Q. 木村拓哉にも「カッコ悪い瞬間」はありますか?(25歳・ヨガインストラクター)
「何をもって『カッコ悪い』と言うのかはわからないけど、みなさんが想像しているであろう『カッコ悪い』瞬間は多々ありますよ。たとえば、グワッと急いで顔を洗っている時とか、たまに入ったりしない? 小指がガンッて鼻の中に。手にしても、足にしても、小指にまつわる出来事は大体カッコ悪いですよ(笑)」
Q. いつの時代も“木村拓哉”として第一線を走り続ける、ブレない、揺らがない、心の強さはどうしたら手に入りますか? (26歳・介護関係)
「心が強いんじゃなくて、たぶん、鈍感なだけ。小さなことに気づかない、というか、見ていないんだと思う。興味のあることにはギュンと集中するけど、ほかのよけいなものは見ていないし、見ようともしていない。落ち込むことがあったとしても瞬間だけ。砂時計にたとえるなら、数粒落ちたところで、間髪入れずにひっくり返すみたいな。20代の頃は流れ落ちる砂をしばらく眺めていた気がするけど、ただ眺めているその時間ほどもったいないものはないからね。年々、切り替えるスピードは速くなっている気がする」
Q. 座右の銘を教えてください!(29歳・主婦)
「『志高く』。志というひと文字が自分的にすごく腑に落ちる。好きな言葉であり、そうありたいと思う言葉」
Q. 木村さんのような完璧な男性が見つからないので恋愛も結婚もできません!!(24歳・学生)
「いや、してください(笑)」
Q. 木村拓哉をひと言で表現すると?(25歳・会社員)
「『人』です」
Q.「20代のうちにやっておいたほうがいい」と思うことは?(27歳・派遣社員)
「自分は20代の頃に初めて海につかって、サーフィンというものを今でも続けているんですけど。その出会いがあったからこそ今の自分がいるそれは間違いないと思う。20代にはそんな自分の考え方や生き方を変えるような大切な“出会い”が転がっている。具体的に『何をしろ』と言う気はないけど、“経験”はしたほうがいいよね。自分の手で、自分の足で、自分の体を使って」
取材・原文/石井美輪 構成・企画/芹澤美希(MORE)