【インタビュー】飯豊まりえ、25歳の現在地。じっくり語ります。

自分の「好き」にまっすぐ正直で、ブレない人。だけど新しいことを楽しむ柔軟さも持ちあわせている人。忙しい毎日を送りながらも自分軸を大切に生きる飯豊まりえの“今”はどんな感じ? 2023年1月5日に25歳を迎えるタイミングでとことん深掘り。

2022年の私、2023年の私。

飯豊まりえ
ポジティブで美しい言葉だけを並べて話すことも、自分を大きく見せることもない。そこにいたのは、「やっと自分を取り戻せた」と、安堵にも似た表情で微笑む、素顔の飯豊まりえ。

自分の心の些細な動きにきちんと寄り添えるように

飯豊まりえ
「お仕事でもプライベートでも人との縁に恵まれた一年でした」

2022年は、日々を過ごす中で、途中途中で立ち止まって考えたり、振り返る時間を持つことの大切さに気づけた年でした。それまでの私は、落ち込む時はドーンと落ち込んで、楽しい時はハイテンション、みたいな、わりと浮き沈みのあるタイプ。でもある時、「なんでイヤなのか、なんでこんなふうに思うのか」って気分が落ち込む理由や悩みの原因を、ひとつひとつ立ち止まって考えるようになったら、ふっと楽になったというか、安定したんですよね。心の些細な動きに丁寧に向きあえるようになったことは、私にとってすごく意味のあることでした。その影響もあってか、お芝居でも、ひとつひとつの作品により丁寧に、大切に向きあえるようになったと思います。2022年に挑戦したのはどれも“濃い”役ばかりで、振り幅が大きかったのですが、それぞれが魅力的で。どの役にも気合を入れて、だけど自分らしく楽しんで取り組めたように思います。ドラマ『ヒル シーズン2』で坂口健太郎さん、『ちむどんどん』では宮沢氷魚くん、『恋なんて、本気でやってどうするの?』の西野七瀬ちゃん、広瀬アリスちゃん、岡山天音くん、主演を務めさせていただいた『オクトー〜感情捜査官 心野朱梨〜』の浅香航大さん、そして『岸辺露伴は動かない』シリーズの皆さん……。再会できた共演者の方、スタッフさんたちがたくさんいたこともうれしかったなぁ。ありがたいことに、すべてを自分にとって満足のいく形で終えることができて、今はすごくスッキリと、すがすがしい気分です。

演じることを楽しめるようになって余裕が出てきたおかげで、おうちで朝ごはんを作って食べる時間ができたり、役づくりのためではなく、自分と自分の暮らしのためにお料理を習ってみたり……プライベートにもいい“余白”を持てるようになったのも最近の変化。余裕のなかった頃は朝起きて、台本を覚えて現場に行き、帰宅して晩ごはんを食べて寝る、ただそれだけの生活で。「あれ、私は感情をどこに置いてきたんだろう?」みたいな感じになっていたことも。そういう時期は、人づきあいの面でも自分の気持ちがわからなくなってしまうことも多かった。自分の気持ちは心の奥にしまって、誰かの「こうなってほしい」という思いに応えることが、いつからかくせになっていたんですよね。だから、いざ素直な気持ちを伝えようとすると、ものすごく緊張してしまってた。たとえば本当にうれしかった時に「うれしい!」って口にしたいのに、うまく表現できなくて泣きそうになったり、友人との何気ない会話の中で「まりえはどう思う?」って聞かれた時に、変に言葉に詰まってしまったり。でも自分の中に“余白”ができてきて、ありのままに戻れる時間があることが人生にとって大事なんだとわかってからは、そういうこともだんだんと減っていきました。思ったことを我慢せずに伝えてみてもいいのかな、という勇気が持てるようになってきて、最近ではお仕事でも意見をきちんと言える機会がぐんと増えました。文字にするとオーバーに感じちゃうかもしれないけれど、やっと“人間”に戻れたような。今はそんな感覚です。

お仕事を始めてから15年。何でも本気で面白がれる人でいたい

飯豊まりえ
「この先どんな場所に身を置いても楽しめそうな気がしています」

自分の気持ちや生活に大きな変化があった2022年を経て、2023年。個人的にはお料理のレパートリーを増やしたいし、いろんな方に教わってみたい。“食”にまつわる幅を広げたり、暮らしを豊かにするモノやコトへの知識を深めていきたいですね。お仕事のほうは10歳から始めたので、ちょうど15年を迎えます。あっという間だったなぁ(笑)。小さい頃からずっといる場所だから、過去には“この生活がなくなったらどうしよう”、“抜け殻にならないかな?”と怖くなることもあったけれど、今はモデル業もお芝居も、声優のお仕事も、どれも本気で楽しめているから、この先、どういう場所に身を置いても楽しむことができるんじゃないかって、前向きに、フラットにとらえています。この世界はまったく予測ができなくて、急に入ったお仕事で取り巻く環境が大きく変わることもある。これからどんな出会いがあるかわからないけれど、自分自身が面白がれて、それを観てくださる方が笑顔になってくれたらうれしいです。
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撮影/三瓶康友(モデル) 坂田幸一(製品) ヘア&メイク/河嶋 希(io) モデル/飯豊まりえ スタイリスト/石上美津江 取材・原文/鈴木絵美 ●本文中クレジット表記のないものはすべて私物のため、現在発売されていないものも含まれます。ブランド・ショップへのお問い合わせはお控えください ※MORE2023年2月号掲載