【ゴアテックスの洗い方】自宅で洗濯可能！？　注意点や保管方法を聞いてみた

冬に使った機能性の高いアウター。クリーニングに出すのもいいけど、実はおうちでケアできるって知っていましたか？
なんだか機能が落ちてきたかも？と感じている人も、今までクリーニングに出してた人も必見。今回は、フリーランスPR兼「ザ・ノース・フェイス」のPRも担当している佐竹さんに、「ザ・ノース・フェイス」のゴアテックスなどの防水アイテムのケア方法を伝授してもらいました。

教えてくれたのは…

Freelance PR

佐竹彩さん

ゴアテックスのお手入れって必要？

「多くの製品で採用されている、ゴアテックスメンブレンは表地と裏地で挟まれた構造です。表地にはだいたい “耐久撥水加工”が施されており、汗や皮脂といった油分や、大気中のホコリなどで汚れると、機能が低下してしまいます。
防水性が変わらなくても、通常ほど快適に着用できなくなる可能性があります。定期的なお手入れによって高い機能を維持・発揮するので、目に見える汚れがなくても、適切なメンテナンスが必要です。
ザ・ノース・フェイスのスタッフは、登山やキャンプ等で使用したら、キャンプファイヤーの煙、調理臭、大気中のチリや皮脂といった汚れを除去するために、その都度メンテナンスを行っています」

洗濯が可能な商品かを見極める！

まずは、自分のアウターの洗濯方法を確認しましょう。

「洗濯はウェアについている『洗濯取扱い表示』にしたがって行います。ザ・ノース・フェイスフェイスのゴアテックスプロダクトには、多くの場合『手洗い可能』マークが付いています」（佐竹さん、以下同）

市販の洗剤で洗える？　注意点もチェック！

使用する洗剤は、市販の中性洗剤で問題ないとのこと。ただし、注意点もあるのだそう。

「粉末洗剤、漂白剤、しみ抜き剤の使用はNGです。生地の上に柔軟成分をコーティングすることで効果を発揮する柔軟剤を使ってしまうと、生地表面の『撥水基』の上にコーティングがされてしまい、撥水性能が損なわれる可能性も。こちらも使用せずに洗濯を」

準備が終わったら、洗濯スタート

準備が終わったら、早速洗濯していきましょう。いくつか注意点もあるのでチェックして。

1．40℃以下のぬるま湯を準備

洗うときは、洗面器などを用意して洗いましょう。水は、40℃以下のぬるま湯がおすすめ。ザ・ノース・フェイスのゴアテックスプロダクトは、「手洗い」が奨励されているので、洗濯機の使用は控えたほうがベターです。

2．ファスナーはすべて閉じるのが正解

すべてのファスナー、ポケットを完全に閉じ、ボタンは留めてから洗っていきます。洗剤は、液体タイプの中性洗剤を“少なめ”で使用して。
汚れやすい袖や衿ぐり、そして半袖のインナーの上から着用していた場合の肘部分、パンツの場合は裾やお尻の部分等は集中的に洗います。汚れの気になる箇所は、柔らかいブラシ等で優しく叩くと汚れが落ちやすいです。

3．すすぎもぬるま湯が鉄則

すすぎも40℃以下のぬるま湯で洗いましょう。洗剤のすすぎ残ししが、機能低下や劣化の原因になるため、よくすすぐことがポイントです。洗剤を生地に残さないようにしっかりすすいで。

４.脱水はしなくてもOK

洗濯が終わったら、タオル等で水気を拭き取ります。脱水は行わないように注意しましょう。

5．風通しの良い場所で吊るして陰干し

乾燥は、風通しの良い日陰で「吊し干し」をします。ぽたぽたと水が滴り落ちても脱水が不足しているわけではないので、安心して。

6．撥水加工のために乾燥機へ

ウェアが乾いたら、「耐久撥水加工」のために、さらに乾燥機にて20分乾燥させます。この「熱」を加えるのがポイント。熱を加えることで、「耐久撥水加工」の「撥水基」が立ち上がり、水分が生地に染み込みづらくなります。
乾燥機がない場合は、「スチームなし・低温」であて布をしてアイロンをかければOKです。

撥水性が保たれているか確認を！

最後に、撥水性をチェックしておきましょう。
「熱を加えた後に、生地の水を表面に落としたり、霧吹きをかけたりして、粒状に撥水するかを確認します。表生地を水が玉のようにコロコロと転がれば、問題ありません。もしコロコロと水が転がらず、撥水性が復活しない場合は、市販の撥水剤等でメンテナンスしましょう。
すべてのメンテナンスが終わったら、付属のスタッフサックなどにはいれず、ハンガーにかけた状態で収納。湿度のたまる場所や高温になる場所は避け、直射日光が当たらない場所で保管します」