【双子座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<7/12~7/25> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
12星座全体の運勢
「飛び地へとアクセスしていくこと」
6月21日には372年ぶりの夏至の日食(新月)がありましたが、7月22日からの「大暑」に前後する7月21日にはそれに続き蟹座での2度目の新月を迎えます。
今回の新月は「取り込まれるべき大きな物語」がテーマだった前回の新月に対するフォローアップ的な位置づけにあり、この一カ月のあいだに土星が山羊座へ戻り“試練や課題”が明確になってきた状況において、改めてこれからその中で生きていきたい世界や価値観を選びなおしていく軌道修正のタイミングなのだと言えるでしょう。
その際、意識していきたいのが「直感に従って選ぶ」ということ。もしいまあなたの前に二つないし複数の選択肢があるなら、以前の自分であれば無意識的にこっちを選んでいたなという“自分が逃げ込みがちな”選択肢(しかし長い目で見れば破綻が明らかな)ではなく、一見奇妙に見えたり、これまでの現実の延長線上から外れたところに現れた“飛び地”的な(したがってほとんど孤立した)特異点、すなわち未知の領野へアクセスするような選択肢を選んでいきたいところです。
今回の新月は「取り込まれるべき大きな物語」がテーマだった前回の新月に対するフォローアップ的な位置づけにあり、この一カ月のあいだに土星が山羊座へ戻り“試練や課題”が明確になってきた状況において、改めてこれからその中で生きていきたい世界や価値観を選びなおしていく軌道修正のタイミングなのだと言えるでしょう。
その際、意識していきたいのが「直感に従って選ぶ」ということ。もしいまあなたの前に二つないし複数の選択肢があるなら、以前の自分であれば無意識的にこっちを選んでいたなという“自分が逃げ込みがちな”選択肢(しかし長い目で見れば破綻が明らかな)ではなく、一見奇妙に見えたり、これまでの現実の延長線上から外れたところに現れた“飛び地”的な(したがってほとんど孤立した)特異点、すなわち未知の領野へアクセスするような選択肢を選んでいきたいところです。
双子座(ふたご座)
今期のふたご座のキーワードは、「見え方を変える」。
架空の作品や百科事典を見事なまでにでっち上げることで知られているボルヘスは、20世紀の初めに”ドン・キホーテを書こうとするフランス人作家”を主人公とした『「ドン・キホーテ」の作者ピエール・メナール』という小説を書いています。
もちろん『ドン・キホーテ』は17世紀にスペイン人のセルバンテスが母国語でのびのびと書いたものですが、この小説の語り手は20世紀のピエールが外国語の古語を無理して使って書けば、同じテキストであっても持つ意味合いは異なるだろうと言うのです。
ここに描かれているのは、あらゆる手法やテーマがすでに使い尽くされてしまった現代において、オリジナリティを求めることの困難と無意味さです。
彼は「文学におけるオリジナリティとは何か、そもそもオリジナリティは存在するのか」という問いを自身の作品の多くに内包させていましたが、これはボルヘス自身がスペイン語を母語とするアルゼンチン人で、彼の家庭では英語とスペイン語の2言語が同じように使われていたということも大きく関係しているでしょう。
そして、こうしたオリジナリティや価値をめぐる問いは、まさに今のふたご座にとっても乗り越えなければならない壁として迫ってきているのかもしれません。
ボルヘスほど見事な仕方ではなくても、まったく新たな意味や概念を作りだすのではなく、むしろ既存の文脈をずらすこと、そうしてこれまで当たり前のように受け入れていた景色の見え方を変えていくことができるかどうかが問われていくはずです。
出典:ホルヘ・ルイス・ボルヘス、鼓直訳『伝奇集』(岩波文庫)
もちろん『ドン・キホーテ』は17世紀にスペイン人のセルバンテスが母国語でのびのびと書いたものですが、この小説の語り手は20世紀のピエールが外国語の古語を無理して使って書けば、同じテキストであっても持つ意味合いは異なるだろうと言うのです。
ここに描かれているのは、あらゆる手法やテーマがすでに使い尽くされてしまった現代において、オリジナリティを求めることの困難と無意味さです。
彼は「文学におけるオリジナリティとは何か、そもそもオリジナリティは存在するのか」という問いを自身の作品の多くに内包させていましたが、これはボルヘス自身がスペイン語を母語とするアルゼンチン人で、彼の家庭では英語とスペイン語の2言語が同じように使われていたということも大きく関係しているでしょう。
そして、こうしたオリジナリティや価値をめぐる問いは、まさに今のふたご座にとっても乗り越えなければならない壁として迫ってきているのかもしれません。
ボルヘスほど見事な仕方ではなくても、まったく新たな意味や概念を作りだすのではなく、むしろ既存の文脈をずらすこと、そうしてこれまで当たり前のように受け入れていた景色の見え方を変えていくことができるかどうかが問われていくはずです。
出典:ホルヘ・ルイス・ボルヘス、鼓直訳『伝奇集』(岩波文庫)
<プロフィール>
慶大哲学科卒。学生時代にユング心理学、新プラトン主義思想に出会い、2009年より占星術家として活動。現在はサビアンなど詩的占星術に関心がある。
慶大哲学科卒。学生時代にユング心理学、新プラトン主義思想に出会い、2009年より占星術家として活動。現在はサビアンなど詩的占星術に関心がある。
文/SUGAR イラスト/チヤキ