【蠍座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<10/17~10/30> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー

12星座全体の運勢

「幻想の外へと飛び出して!」 

日増しに気温の下がり始める「霜降」が近づき、蟋蟀の鳴き声もいつの間にか聞こえなくなってくると、ますますひんやりとした秋の夜長を愉しめるようになってきますが、そんな中10月20日にはおひつじ座27度(数えで28度)で満月を迎えていきます。 

「大胆な行動」を促す火星や「根本的な変容」を司る冥王星を巻き込む形で配置される今回の満月のテーマは、「子宮内幻想からの脱皮」。これまで無意識的に調子をあわせてきた理想像だったり、なんとなく正しいとされ従ってきた決め事だったり、それらいつの間にか色あせてきつつあった馴染みの「幻想」をいよいよ破棄し、もっとおのれの欲望に忠実になっていくためのきっかけや実感を掴んでいくにはもってこいのタイミング。 

ちょうど秋の日の暮れやすいことの喩えで、よく「秋の日はつるべ落とし」などと言いますが、人によっては「つるべ」を井戸の中に落とすときのように、急速に意識が切り替わっていきやすいでしょう。 

さながら一度も離れたことのない塔から脱け出していくラプンツェルのように、「こうしておけば無難で安全」という領域の“外”へと思い切って飛び出していきたいところです。 

蠍座(さそり座)

今期のさそり座のキーワードは、「有難く拝借」。

蠍座のイラスト
「金は天下の回りもの」などと幾ら言ってみたところで、実際やるのはむずかしい。そして特にむずかしいのは、お金の貸し借りだろう。大抵は下手にお金をいじくった挙句、「友人に金を貸すと、金も友達も失う」などという箴言を大真面目に信じ込んでいる。 
 
その点、人から金を借りるプロでもあった作家の内田百閒は、ロジックだとかエビデンスだとかがバカバカしくなるような、爽快な屁理屈を並べ立てて、その借金術について語っている。彼の借金術はなるほど、ノウハウなどではなく、ひとつの哲学である。 
 
百閒は「用事がないのに出かける」旅の電車賃の工面について、『阿房列車』の中で次のように語っている。 
 
一番いけないのは、必要なお金を借りようとする事である。借りられなければ困るし、貸さなければ腹が立つ。又同じいる金でも、その必要になった原因に色色あって、道楽の挙句だとか、好きな女に入れ揚げた穴埋めなどと云うのは性質のいい方で、地道な生活の結果脚が出て家賃が溜まり、米屋に払えないと云うのは最もいけない。 
(中略) 
そんなのに比べると、今度の旅費の借金は本筋である。こちらが思いつめていないから、先方も気がらくで、何となく貸してくれる気がするであろう。ただ一ついけないのは、借りた金は返さなければならぬと云う事である。それを思うと面白くないけれど、今思い立った旅行に出られると云う楽しみは、まだ先の返すと云う憂鬱よりも感度の強度が強い。せめて返済するのを成るべく先に延ばす様に諒解して貰った。じきに返さなければならぬのでは、索然として興趣を妨ぐること甚だしい。いずれ春永にと云う事になって、有難く拝借した。」 
 
思いつめて借金することほどつまらないものはない。どうせなら愉しいことを思い描いて、それを人に説明してから「有難く拝借」しようではないか。それはそのまま、今期のさそり座に言いたいことの要点でもあります。 
 
 
参考:内田百閒『阿房列車』(ちくま文庫) 
<プロフィール>
應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。

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