新型コロナウイルスの感染拡大によって、今までの働き方や価値観のアップデートが求められてる昨今。あらゆるものごとが猛スピードで変化する渦中にいる私たちは、今、キャリアとどう向きあったらいいのか? そのヒントとなる考え方をプロに教えてもらいました。

教えてくれたのは、『リクルートキャリア』のみなさん

岩山笑子さん
ハイキャリア領域のコンサルタントで、主にIT領域を担当。今までに、約500名ほどの転職実現をサポート
小松麻美さん
事務職全般を担当するキャリアアドバイザー組織のマネジャー。地方への転職サポートをしていた経験も
高島優花さん
モア世代の広報担当。中途採用市場に関するレポート作成なども行う。地方×副業などの事例取材も

Q. 時間に余裕ができ、副業に興味がわいています。私の会社は、兼業・副業が禁止ですが、ほかの会社はどんな感じですか?

企業としても、副業容認がトレンドになり始めています!
「いまだ兼業・副業を禁止している企業のほうが多いものの、2018年に厚生労働省が『モデル就業規則』を改定して以降、推進・容認する企業が年々増えつつあるのは確かです。さらに、今年は増える見込みも。というのも、企業側にとっては、優秀な人材の流出防止、社員のスキルアップ、社内のイノベーションにつながるなどメリットが大きいからです。社員側にとっても、もうひとつ仕事を持つことは収入増加はもちろん、本業だけでは得られなかった知見や視野、人脈の拡大、さらには、新たな才能に気づくこともあります。もし、今の職場が副業ができる環境で、あなた自身がパラレルキャリア(複数の職につく働き方)に興味があるのであれば、関心のある分野や、今持っているスキルを伸ばせる副業を検討してみては? いずれ、副業が好調になれば、それを本業にするのもいいですし、副業をすることで本業の面白さの再認識や、キャリアプランの輪郭がはっきりする可能性も。副業への関心が社会全体で高まってきている今こそ、挑戦してみるタイミング!」(岩山さん)

副業にしていること、これからしたいと思っていることは?

副業意欲が高まっているモア世代が注目する職業をラインナップ!
副業への関心が社会全体で高まっている今この画像_1

動画制作(例:YouTuber)

比較的どこでも作業が可能で、自分の特技や趣味を生かすことができる点、また、成長分野という理由で、YouTubeを中心に動画業界への関心が高い様子。「YouTubeなどを通して、本業で培ったエビデンスの情報提供を副業にしたい」(30歳・助産師)、「ニーズが高まっている動画編集に興味がある」(28歳・ライター)、「タレントの『YouTube Live』の配信サポート業務をしています」(29歳・旅行系)

Webライター/翻訳

仕事発注サイトが充実しているWebライター業や、語学スキルを持っていれば挑戦できる翻訳業など、パソコン環境が整っていれば始められる職種が、在宅勤務スタンダード時代の人気。「在宅でできて、本業にも生きるライター業に興味を持ち始めました。今は文章の書き方を独学で勉強中!」(25歳・広告系)、「スキルアップにもつながる、翻訳の仕事が気になっています」(28歳・建築設計)

EC販売

誰でも無料でネットショップを開設できるようになり、自分のブランドをオープンする人も。特に、ハンドメイドアクセサリー販売が人気のようで、『BASE』や『STORES』といったECサイトを利用している人が大多数。「これからの時代、自分だけのスキルが必要と考え、アクセサリーブランドを運営しています。最近は、収益を増やすために、ECサイト運営を勉強し始めました」(28歳・IT系)

講師

『DMM オンラインサロン』や『タイムズチケット』など、オンラインサロンやスキルシェアサービスなどが話題の近年、本業や趣味で培った専門知識などを活用して、講師業に挑戦する人が増加中。「日日コスメ研究をしているので、オンラインでメイクレッスン講座の開設をしたい」(23歳・営業)、「簡単に登録できる『ストアカ』を使って、英会話講師を始めようと計画中です」(29歳・航空系)
取材・原文/海渡理恵 監修/岩山笑子 小松麻美 高島優花(3人ともリクルートキャリア)