【後編】30代女性のセックスレス体験談「パートナーからの拒否にどう立ち向かう？」

20～30代女性のセックスにまつわるリアルをお届けする「モア・リポート」。
今回は過去にセックスレスに悩んだことのある30代女性の経験談を、前後編でお届けしています。
後編ではセックスレスを通して、美緒さんが何を学んだかについてインタビューしました。

―DATA―

美緒さん（仮名） 　30歳／会社員

——元夫と話をしたり、自分磨きをするなどしても、解決しなかったセックスレス。その後、セックスレスについては諦める形になったのでしょうか？

努力を重ねても成果が出なかった頃、転職をして新しい環境になったので「仕事に没頭しよう。彼との悩みはあまり考えないようにしよう」と気持ちの切り替えができました。
さらに元夫も私も仕事がすごく忙しくなって、毎晩「明日のために早く寝なきゃやばい」という状態。
なので、諦めたというよりは、自然に忘れていったような感じでした。
あとは私が楽観的な性格だから、友達に相談して発散できていたのもよかったのかもしれません。

——友達とそういう話しが素直にできる関係性なんですね。

私が口火を切るとセックスに対しての悩みを打ち明けてくれる子が多かったです。
「うちも回数減ってるよ」「最後にいつしたか覚えてないくらいやってない」と返ってきたりして、私だけがセックスレスに悩んでいるわけじゃないんだってホッとできた。
そこからすごく気が楽になったんですよ。

——みんなは、どう解消していましたか？

意外とみんな自慰してるんだなとわかりました(笑)。
どうやってひとりでしてるか話せて楽しかった。
自分がオープンになると、知らなかったことを知ることができました。

——「私が悪いんだ」と自分を責めてしまう女性も多いのかなと思います

そういう反省をする場面もあるけれど、でも女性同士で話すと「こんなに頑張って悩んで、私たち悪くなくない？」と開き直れる部分もありました。
友達と話したことで自己肯定感を取り戻せ、自分一人だけを責める気持ちに陥りにくくなりました。
セックスレスとひと言で言っても、「愛されていないのかな」と悩む人もいれば
「まぁ仕事があるからいいか」と開き直れる人もいる。
人の数だけ悩み方の種類もあって、正しい解決策を導き出すのが難しい。
だから、友達に話してストレス発散するだけでも、大事なことだと思いました。

――離婚したのはセックスレスが原因？

長年のつきあいを重ねて、お互い嫌いなところやすれ違いの部分が出てきたので離婚に踏み切ったのですが、やっぱりセックスレスが大きな引き金でした。

セックスレスのままこの人と一生一緒にい続けるのかと考えたら、“つまんないな”と思っちゃったんですよ。

――離婚後、今の彼とつきあってからはセックスレスにならないように何か努力している？

日頃からスキンシップを取ること。

それから、なるべくいつでもメイクしてオシャレもして、素を見せすぎないように。日頃から日帰りの遠出や一泊旅行をして、環境を変えて行為ができるようにしたりとか。
関係性に鮮度を保つために、どうしたらいいかを常に考えるようにしています。
それから、今の彼とはセックスについて気軽に話せるのがいいんです。
一緒に楽しみながら性を追求できるんですよね。
気持ちいい場所や体位が決まるとついその流ればっかりになりますけど「これってそろそろおもしろくなくなるよね」とか言えるから、ルーティン化しない努力ができる。
彼とつき合った早い段階から話しあえるようにしておいたので、レスになりにくいのかなと今時点では思っています。

――元夫とはそういう話がしにくかった？

はい、話したことなかったんですよ、レスになるまで。
その反省もあって、今の彼にはつきあってすぐに「レスが原因で離婚した」と伝えました。
セックスレスに悩み始めた後で、ベッドの上で急に性の話をし出したり、食事中に面と向かってセックスの話をしたりするのは、ハードルが高いじゃないですか(笑)。
早い段階でオープンに話せる環境をつくっておくと、性についての会話のハードルがなくなるし、「こうしてやっていこう」と指標みたいなものをつくり続けられるんです。

――今時点で彼氏との状況は？

おかげでいい関係が築けています。
セックスしないままひと月たってしまうこともときどきあるんですけど、それも自然の流れ。
気持ち的に苦痛ではなく、「最近してないね」と言えるし、する時は週に3回くらいあったりとか。
いいリズムを保ちながらつきあえています。
話し合える環境を作っておくのが、なにより大切だったのかもしれません。

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自身のセックスレスの経験を生かし、今のパートナーとの良好な関係を築いている美緒さん。
セックスレスとの向きあい方は人それぞれですが、彼女の体験談が参考になる場合もあるのではないでしょうか。