強く言えなかった私が、強い私になった理由

自分のことは自分で守るしかない

20~30代女性のセックスにまつわるリアルをお届けする「モア・リポート」。

今回は避妊のトラブルについての20代女性の体験談を、前後編でお届けしています。

後編では、避妊に非協力的な彼と別れた後、志乃さんはどのように変化したのかを聞きました。

【前編】20代女性の避妊トラブル体験記「コンドームをしてくれない彼」

―DATA―

志乃さん(仮名)  28歳/会社員

「自分のことは自分で守るしかない」

――その彼と別れた後、セックスに対して何か考えは変わったのですか?

「自分の身は自分で守るしかないんだ!」と思うようになりました。
その後何人かとつきあいましたが、毎回コンドームは自分で用意しています。
ある時ラブホに行ったことがあるんですが、備えつけのコンドームを使ったら古かったのか行為中に破れてしまったんですよ。
その時も結局アフターピルに頼るほかなく、また医師に怒られました。
自分で買った避妊具しか信用しちゃいけないなと感じました。

好きになる男性のタイプにも変化が

好きになる男性のタイプにも変化が

――男性に対しての心構えは変わった?


好みのタイプが180度変わりました。
避妊をしてくれない彼と別れるまでは、少し強引で頼れる男性が好きだったんです。

でも今は、穏やかでやさしい人がいい。
私に主導権を委ねてくれる男性でないと好きになれなくなりました。
避妊に非協力的な人に当たったら、たとえ行為の最中でも「じゃあ私帰るね」とサッサと服を着て出ていくこともできるほど、今の私は強いです。
でも好きなタイプが変わったので、そもそも避妊に非協力的な男性に出会うこと自体がほとんどないですね。

”強く言えなかった私”を”強くしてくれた”経験に

強く言えなかった私を強くしてくれた経験

――今自分の体に対して思うことは?


避妊にしろ健康にしろ、とにかく自分の身は自分で守るしかない。
その時の感情に流されて、後から大きな後悔をするのはもったいない。
いろいろあったけれど、自分で選んでいくことがいい恋愛にもつながると思います。
経験してよかったとは言えないことですが、その経験が”恋愛”と”自分の体や気持ち”についてあらためて考えるきっかけになったことは確かです。

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パートナーに対して自分の気持ちを伝えることができないと悩む人は少なくないかもしれません。
でも、気持ちにも体にもダメージを負うのは自分だということについて、今一度考えてみることが必要。

志乃さんの経験は、そのことを教えてくれるのではないでしょうか。

取材・文/ノダ